松坂大輔はダメなのか? 肩痛で状態が上がらない現状。その理由を考える【ソフトバンク・ホークス】

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橋イメージ
松坂大輔の状態が上がらない。

プロ野球福岡ソフトバンク・ホークスに所属する松坂大輔投手の状態がなかなか上向かないという。
たびたび出る報道によると「土台から作りなおす」や「今季中の1軍登板は断念した」、「精神的にナーバスになっている」「いろいろなリハビリ施設を回っている」などなど。聞かれるのはとにかく残念な情報ばかり。

中には「本当は辞めたいけど契約があるから辞められない」(西武時代の同僚弁)といった、聞いているだけで哀しくなる報道すらも聞こえてくる有様だ。

このブログでも再三公言しているように、僕は昔から松坂大輔のファンであり今もって松坂には活躍してほしいと願っている人間です。
報道自体の真偽のほどは定かではないが、数々のネガティブな報道、時には松坂ネタをおもちゃにするような言い回しなどを目にするたびに残念やら悔しいやら、複雑な感情が湧いてくるばかりです。複数年で高年俸の契約内容を結んでいるので多少は仕方がない部分もありますが。

「2015年阪神タイガース、和田監督の采配がいかに有能だったかを考えるの巻」

また、ファンの反応も当然ながら辛辣なものが多く、「結果が出ていない手前、仕方がない」と思う反面、「松坂、何とかがんばってくれ」と祈るような気持ちになってしまうのも事実です。
中には、まるで松坂の失敗を望むかのような理不尽な物言いすら見られることがあり、他人事とは言えさすがにちょっと違うだろうと言いたくなる言動も見受けられます。

肩痛の原因? そんなの決まってるでしょ

松坂の右肩痛の原因?
そんなことは明白です。

フォームを矯正しようとして無理がきた。
間違いなくこれでしょう。

「フォームがおかしい」
松坂は今シーズン、キャンプイン初日のキャッチボール第一球目からこう言われています。

「肘が上がらない」
「フォームが横振りでボールに力が伝わっていない」
「もっと下半身をうまく使ってフォームを縦振りにするべき」
「股関節の固さが気になる」

内容は主にこんなところです。
解説者、評論家、同僚、ファン、その他諸々。
とにかく猫も杓子も「フォーム、フォーム」。
ブルペンに入ってもそう。オープン戦で投げてもそう。
誰もかれもが「松坂はメジャーの固いマウンドに対応しようとしてフォームを崩した」といい、「このキャンプで日本時代のダイナミックさを取り戻せるか」と口々に言い続けました。

僕自身も「松坂大輔のフォームがおかしい」って連呼するけどさ?」などの記事で偉そうに松坂のフォームについて講釈を垂れたこともありました。

また、日本復帰にあたって当面の課題がフォーム矯正であったことは明白です。松坂自身もインタビューで「自分のフォームが嫌だった」と答えています。

こういった諸々の理由から、ここ数年身体に染みついた動きを急激に矯正しようとしたため、右肩が悲鳴をあげる結果を招いたわけです。

身体に染みついた癖を無理に矯正しようとする弊害

身体に染みついた癖を無理やり矯正しようとして、別の部分をおかしくする。

多かれ少なかれこういった経験をお持ちの方はいらっしゃるのではないでしょうか。僕は専門家ではないのでめったなことは言えないのですが、経験として。

「松坂大輔日本復帰登板で炎上。でも実はそこまで悪くない?」

たとえばO脚を矯正するために整体師さんに教わった正しい歩き方とやらを実践してみた場合。
普段と違う動きをすることで「今まで感じたことのない部分に痛みが出た」という経験はありませんか? その部分を無意識にかばっているうちに、結果的に別の部分に無理がきて、症状を悪化させてしまったという方。そこそこの割合でいらっしゃるのではないでしょうか。
というか、僕がそうでした。

今回の松坂の右肩痛に関しても、まさに無理に矯正しようとした結果、別の部分に歪みがきたことが原因だと僕は思っています。

このような商売が当たり前に成立するように、身体に染みついた癖を矯正するのは歩き方一つでも大変な作業です。ましてやプロ野球のピッチャーが長年積み重ねてきたものを変えるというのは相当の覚悟と根気がいるものでしょう。

その積み重ねてきたものをいったん崩して作りなおすには、キャンプの約2カ月という期間では短すぎたということです。松坂自身、もともとそこまで器用なタイプではないのも大きいでしょう。

周囲の期待に応えるため。日本復帰一年目、加えて大型契約の重圧を跳ね返すためにかなり無理をして臨んだ結果、よくない方向へ転んでしまった。そういうことです。
「高いお金をもらっているプロなんだから、重圧なんてあって当たり前」と言われればそれまでですが。

いいんじゃない? あれこれ考えずに思いっきり腕振れば

では今後、松坂投手が復活するにはどうすればいいのでしょうか。
僕は「小難しいことを考えずに思いっきり腕を振ればいい」んじゃないかと思っています。

フォームについてごちゃごちゃ考えずに、ただただ思い切って腕を振ればいい。肘がどうとか、縦振りがなんだとか、股関節云々の話は全部忘れて、キャッチャーミットをめがけて思いっきり投げ込んでやればいいんじゃないか。僕はそう思います。

決して「やけくそでやればいい」と言っているわけではありません。
要は、元に戻せばいいと言っているだけです。
メジャー最終年となった2014年シーズン。松坂はそこそこやれていました。個人的にも去年の状態を観ていたからこそ、今年の松坂に期待していました。

去年は間違いなくそこそこやれていたのに、今年はそれができない。
なぜか。
理由はこれまた明白で「フォームをいじろうとしたから」にほかなりません。
だったら元に戻せばいいだけの話です。

去年のシーズンから今年のキャンプ。この短期間であれだけ急に劣化するとはさすがに考えにくいので、無理にフォームを変えようとして失敗したというのが原因なのは間違いないでしょう。

あることを試してみた。でもうまくいかなかった。じゃあ元に戻そうか。それだけです。簡単なことです。

「松坂大輔2ヶ月ぶりに実戦登板。2軍戦で2回1失点」

「何も考えずに」というのはちょっと違うかもしれませんが、とにかく身体が動くままに振りかぶり、足を上げ、腕を振り下ろす。こういう原点回帰の精神でやり直せば、少なくとも去年までの球威は戻るのではないかと思います。

というよりも、そうであって欲しいです。さすがにそれでも今年のような力感ゼロの球しかいかないのであれば、それはいよいよ別問題になってきますので。

「簡単な話です」とは言いましたが、実際それが容易でないこともわかります。
ですが、何度も言いますが、相変わらず僕は盲目的に松坂復活に期待しています。

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