亀田京之介vsカシメロ。これは結構すごいんでないか? 最初は乗れなかったけど勝機がありそうだったのもこの試合。格上を喰うためにやれることをやる。来年の京之介vs渡邊海が楽しみになったぞ【結果・感想】

亀田京之介vsカシメロ。これは結構すごいんでないか? 最初は乗れなかったけど勝機がありそうだったのもこの試合。格上を喰うためにやれることをやる。来年の京之介vs渡邊海が楽しみになったぞ【結果・感想】

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2025年10月25日にキルギスで開催された「3150×LUSH vol.2」。メインイベントの58kg契約10回戦で亀田京之介が元3階級制覇王者ジョン・リエル・カシメロと対戦、3-0(98-94、98-94、97-93)の判定で勝利した試合である。


今年7月に続いて2度目となったキルギスでの「3150×LUSH」興行。
LUSHの代表が日本ボクシング協会? とゴタゴタして「お? どうした?」と思っていたが、興行自体は無事開催されている。
 
このプロモーションが契約選手を世界戦まで連れていけるのか、他プロモーションとの関係性はどうなのか、などなど。
外から眺めているだけではよくわからないことが多いがそれはそれとして。
試合そのものは興味深く試聴した次第である。
 
まあ、イベントを観ていても(メイン前のクソ長いセレモニー等)相変わらずのテンポの悪さ&壊滅的な客入りに「これ、今後も継続できるのか?」「そもそもキルギスでやる意味(両国の交流どうこうはともかく)」と疑問点ばかり浮かぶのだが。
 

あまり乗れなかった京之介vsカシメロ。でも、勝機がありそうなのもこの試合なんだよね…

まず僕は当初、この試合にあまり乗れなかったことをお伝えする。
 
ルイス・ネリに喰らいつく姿がプロモーターの目にとまり、アラン・ピカソの“ちょうどいい”調整試合の相手に抜擢→そこでも大健闘を見せた。
京之介のここまでの経緯はめちゃくちゃすごいと思う。
 
亀田京之介vsルイス・ネリ。洗練さとはほど遠い運営と雑多な雰囲気がザ・拳闘だった。やれることをやり尽くした京之介は最高にイカしてた
 
ただ、ここにきてのカシメロ戦は……。
話題性重視というか、途中をすっ飛ばした飛び級マッチにはちょっと乗れなかった。
 
 
その反面、この3戦で一番勝機がありそうなのもこの試合だと思っていた。
 
カシメロはもともと下の階級の選手。試合ごとのムラも大きく、なおかつ年齢も36歳とそろそろ“きて”もおかしくはない。
持ち味の踏み込みスピードと強打がどこまで顕在か、全力で動ける時間が短くなっていないか等、懸念材料が多い。
 
対する京之介は基本的にはジャブ使いのアウトボクサー。
懐が深く横への動きもまあまあいける。カシメロの直線的な踏み込みよりも速く横に動ければぼちぼち勝負になるのではないか。
極力正面に立たない、カシメロの突進をまともに受けないことが重要になる。
 
そんな感じで当日を迎えたわけだが……。
 

カシメロが鈍重すぎた。踏み込みスピード、強打、近場の猛ラッシュ。全部足りない

感想としては、京之介がよかった&カシメロが鈍重すぎた。
 
カシメロの戦術はいつも通り。
マジでいつも通り。
 
遠い位置から踏み込み、強打をブンっ!!
いきなり右を振ったり軽く左を見せてから踏み込んだり。
 
で、いったん相手を捕まえれば近場の猛ラッシュで一気に攻め落とすのが勝ちパターン。
序盤3Rまでの勢いは凄まじいものがある。
 
だがこの日はその踏み込み、強打ともに迫力が足りない。
足運びが鈍く一足飛びで距離を詰める踏み込みも見られない。
いまいち動きにキレがないというか、2023年10月の小国以載戦ではもっと馬力があったと思うのだが。
 
カシメロvs小國以載負傷ドロー。小國の試合巧者っぷり。やっぱり右の剛腕系は得意だよな。今度はすぐに次戦が決まればいいね
 
年齢、ブランク、階級。
考えられる要因はいろいろあるが、要するに出来がよくなかった(と思う)。
 

サイドに動きまくる京之介。序盤2Rで「これはいけるぞ」となった

一方の京之介はとにかくサイドに動きまくる。
 
手数自体は少なくたまに出すジャブも大して当たらない。
上体をヌルヌル動かすカシメロの顔面をなかなか捉えられずに時間が経過する。
 
ただ、ペース自体は京之介。
正面に立たない、無理に打ち合わない、懐の深さとサイドへの足を駆使する。
上述の通り京之介にとっては理想に近い展開だったのではないか。
 
僕も序盤2Rまでを観て「京之介、これはいけるぞ」と。


この感じでスカしまくればカシメロはいずれダレてくる。
攻勢に出るなら中盤以降、できればもう少しジャブの精度がほしいところだが、無理に打ち合って撃沈するなら今のままでいい。
 
中野幹士vsライース・アリーム結構楽しみ。思い入れとしてはアリームさん応援。でも有利なのは中野かな。紆余曲折の末にチャンスが巡ってきたアリームさんがんばれ
 

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中盤に足が止まる京之介。ただ、カシメロのペースアップもなく大事にはならず

と思っていたら……。
 
5、6Rあたりで京之介の足が止まる。
1歩1歩の歩幅が小さくなりサイドへの動きも少ない。
コーナーでカシメロの圧力を受けるシーンが目立ち始める。
 
一方のカシメロも特にペースアップすることなく、極端な失速も見せずに淡々と(本当に淡々と)試合を進める。
最初から動きが鈍かったせいか、よくも悪くもギアをチェンジする排気量が足りていない印象である。
 
そのせいもあって京之介はピンチに陥ることなく中盤を乗り切る。
 
むしろ足が止まった(あえて止めた?)おかげで手数が増えたほど。
足に力を入れて打ち込むジャブ、時おり見せる左フックのカウンター。中でも横に動きながら打ち込むカウンターはカシメロの突進に備えて用意したものだと想像する。
 
亀田京之介vsアラン・ピカソ。京之介がんばった。負けても価値が落ちるような試合じゃない。対策がうまくハマって「ひょっとしたら」を感じさせた
 
試合前に亀田大毅が「京之介は練習してない」「カシメロが勝つ」と断罪していたが、いやいや。ちゃんと練習も研究もしてきたんじゃないの? あのカウンターがまさに練習の成果だったと思うけど。
 
勝負どころだと思った中盤に京之介が失速した際は「ああ、京之介ってこの辺りでいったん落ちるんだった」と不安が募ったのだが笑
 

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格上を喰うために会見から作戦を徹底。過去2戦の経験が生きたかもしれん。京之介vs渡邊海は楽しみ

そして上述の通り試合は3-0(98-94、98-94、97-93)の判定で京之介が勝利。
僕はもう少し際どい(6-4くらい)かな? と思っていたがこの結果も全然あり。「どちらかといえば京之介」というラウンドを重ねた末のポイント差なのだろうと。
 
実際京之介のパンチはそこまで当たっていなかったわけで。
カシメロは確かに鈍重だったが上体の柔軟性は健在。近場であれだけクネクネされるとクリーンに当てるのは難しい。
その中でも京之介のジャブがわずかずつ上回った結果かなと思う。
 
 
試合前の会見で「1Rから打ち合おう」と挑発、計量での握手拒否、などなど。
相手の冷静さを失わせる&極力手の内を見せないスタンスで当日を迎え、本番では最初から最後まで作戦を貫く。
 
格上を喰うためにあらゆることをやった京之介はマジでお見事だった。
ルイス・ネリ、アラン・ピカソといったトップレベルの相手と敵地で対戦した経験も生きたのかもしれない。


なお翌日以降、京之介(とカシメロ)への罵詈雑言が飛び交っているわけだが、何から何まで予想通りすぎる笑
 
僕などは(この3戦で一定の結果を出した)京之介が日本のトップランカーが集うトーナメントに出場してどうなるかにめちゃくちゃ興味がわいたのだが。
 
国内線戦とは別ルートで実績と経験を積んだ京之介vs元WBO-AP王者で長身サウスポーの渡邊海。
結構いい組み合わせに見えません?
 
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