古村匡平vsプンルアン、ゲーオガンワーンvs軍司泰斗、祐輝vs勇成。印象に残った試合の感想を言っていく。八角形リング、コの字型の客席、ダルダルのロープ【KNOCK OUT.56現地観戦感想】

古村匡平vsプンルアン、ゲーオガンワーンvs軍司泰斗、祐輝vs勇成。印象に残った試合の感想を言っていく。八角形リング、コの字型の客席、ダルダルのロープ【KNOCK OUT.56現地観戦感想】

2025年8月29日に東京・後楽園ホールで開催された「KNOCK OUT.56 ~NEW BEGINNING~」を現地観戦してきたのは先日申し上げた通り。
 
KNOCK OUT.56現地観戦。カルロス・モタとゴンナパーをお目当てに足を運んだ。UNLIMITEDルールはやっぱり人を選ぶよね。肘を解禁したゴンナパーが化け物すぎてワロスw
 
カルロス・モタとゴンナパー・ウィラサクレックをお目当てに足を運んだわけだが、今回はそれ以外の(印象に残った)試合を取り上げていく。
なお僕はあまりキックに詳しくないので頓珍漢なことを言うかもしれないが、そこは気にせずということで。
 

八角形のリング、コの字型の客席、ド派手な演出、ダルンダルンのロープ

この日のKNOCK OUTは「業界初の八角形リング」での興行ということで(ぼちぼち)注目を集めていた(気がする)。


会場もいつもの後楽園ホールとは違って北側の座席をすべて潰し、そこから選手が入場する形に。
座席は95%くらい埋まっていたが、あくまで“北側の席を含まない”という注釈がつく。
 
ただ、コの字型の会場はなかなか新鮮で何となく東京ドームシティホールっぽさを感じた。
 
笠原弘希vsジャック・ジャックムエタイ、吉成名高vsバックチョー・シックンナ、海人vsゲリック・ビレット。シーザー会長の健康が?
 
正直、八角形リングのコンセプトは僕にはよくわからない。
それなら素直にケージでよくないか? とも思ったが、「新たな挑戦!!」という意味では悪くはない? のかな?
全面に張られたスクリーンや照明効果などのド派手な演出で自然とこちらのテンションも上がる。
 
 
まあ、あのダルンダルンのロープだけは何とかした方がいい気がしたけどね。
登ろうとした選手がズルっとコケそうになってたし。
 

○祐輝vs勇成×(1R59秒KO)

ではここからは試合の感想を。
まずは第4試合の祐輝vs勇成戦。1R59秒KOで祐輝が勝利した試合である。
 
申し訳ないことに僕はどちらの選手も存じ上げないのだが、勇成はジャパンキックボクシングフェザー級王者とのこと。
一方の祐輝は2023年まではRISE、それ以降はKNOCK OUTを主戦場にしているっぽい。
選手としての格は勇成が上でも場慣れしているのは祐輝の方だったと想像する。
 
 
試合は祐輝が一気に飲み込んでの1RKO勝利。
 
何というか、KNOCK OUTのスピード感でぶち抜いた印象である。
いきなりのダウンで面食らった勇成は甚大なダメージを抱えたまま打ち合いに巻き込まれ、そのまま強引になぎ倒された感じ。
ローや前手の差し合いから組み立てるはずが、祐輝がそれを許してくれなかった(気がする)。
 


 
すんげえ膝。


 
吠えとるね~。

 
ナイスファイト。
タイトルマッチが実現するとええね。
 

○ゲーオガンワーン・ソー・アムヌワイデッーvs軍司泰斗×(1R2分42秒KO)

お次はメインイベントのゲーオガンワーンvs軍司泰斗戦について。
 
軍司泰斗は今年6月にKNOCK OUTに初参戦、今回が2戦目となる。
だが、僕はニワカなのでK-1を離脱していたことすら知らずに「え? 軍司泰斗が肘あり?」と驚いてしまった。
 
対するゲーオガンワーンは元ルンピニースタジアムスーパーフェザー級王者で、武尊に勝利したスーパーレックと2勝1敗の強豪である。
 
武尊vsスーパーレック戦現地観戦。いい試合だったけど内容は完敗かな。K-1以外のリングで1勝2敗、トップ選手に2敗は結構重い気がする
 
ただ、申し訳ないことに試合前はそこまで強くは見えず。
これは完全に僕の偏見なのだが、見た目が強そうに思えなかったことをお伝えする。


試合が始まると、開始早々軍司が優勢に。
左ミドルをうまくガードしつつ前進、前蹴りを散らしながら中に入って顔面、ボディにパンチをヒットする。


 
左を被弾して崩れ落ちるゲーオガンワーンを見てガッツポーズを見せるも、ここはゲーオガンワーンが持ちこたえる。

 
だがそれ以降もボディやローで攻め続け、再びコーナーを背負わせたところで……。


 
ゲーオガンワーンの肘がズドン!!

 
この1発で大の字に倒れる軍司泰斗。
立つのは不可能だと瞬時にわかるダウンでゲーオガンワーンの勝利が決定する。


 
いや~、マジか。
とんでもねえなオイ。
 
途中まで軍司に圧倒される光景に「やっぱりゲーオガンワーンは見た目通りか」などと思っていたら。
しっかり激強のタイ人ファイターだったという。
 
煽りVで「まだ肘に慣れていない」「前回はもらってしまったのでそこは注意」と言っていた軍司だが、結果的にその肘でキャリア初のKO負けを喫してしまった。

 
 
試合後のインタビューで数日前に子どもが生まれたことを報告するゲーオガンワーン。

おおおおお!!
それはめでたい。
 
試合の準備と重なって大変だったと思うが、ふたを開ければ最高の来日になったわけか。
 
そして「ゲーオガンワーンは見た目が強そうじゃない」などとほざいたことを全力で謝罪させていただく笑

 
中島玲、渡部太基、森岡悠樹、壱・センチャイジムみんなすげえ。KNOCK OUTすげえ。キックすげえ。斜陽なんて嘘だろ? 熱狂しかあれへん
 

○古村匡平vsプンルアン・バーンランバー×(3R18秒KO)

ラストは第8試合の古村匡平vsプンルアン・バーンランバー戦。3R18秒KOで古村匡平が勝利した試合である。
 
ニワカな僕は当然ながら両選手とも知らなかったのだが、古村匡平はゴンナパーと判定までもつれた実力者とのこと。そのゴンナパー戦で左拳を負傷し、今回は9か月ぶりの復帰戦となる。
 
対するプンルアン・バーンランバーはONEからの移籍。直近4戦はすべて黒星だが強豪との対戦が続いたためとも言われている。
 
 
そして、本当にすごい試合だった
1、2Rはプンルアンが試合をコントロール。
距離の設定、前蹴りやミドル、前手の差し合いでそのつど古村匡平を上回る。
 
古村も懸命に反撃するものの、プンルアンに比べてやや精度が足りない。
全体的に大雑把というか、力任せに振り回して空転させられている印象である。
 
なので、2R終了時点では「ああ、これはプンルアンが無難に逃げ切りそうだな」と。
山場を作らせることなく判定勝ちするのではないかと思った次第である。
 


 
ところが3R開始直後。
古村がプンルアンにコーナーを背負わせ左フック一閃!!
ドサっと崩れ落ちるプンルアンを見てカウントを数え始めたレフェリーがすぐに両手を交差して試合をストップする。


繰り返しになるが、マジですごい試合だった。
途中まではほぼプンルアンの勝ちという状況からいきなりの大逆転。
それも最終ラウンド開始早々なのでインパクトも凄まじい。
「徐々に削って~」「ペースを引き戻して~」といった過程をすっ飛ばしての逆転劇はKNOCK OUTのいいところが凝縮されていた。
 
メインのゲーオガンワーンvs軍司泰斗戦もよかったが、僕の中ではこの試合がダントツのベストバウト。
テンション上がりまりの叫びまくりだったことをお伝えする笑
 
ルックスがよくて試合も派手な古村匡平は世間に見つかれば一気に人気者になれそう。


 


 

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ONEにもっとも適応しやすいのはKNOCK OUT? 軍司泰斗もONE参戦を見越してる?

あとはまあ、常々思っていたのがONEにもっとも適応しやすいのはKNOCK OUTではないか? ということ。
 
参戦が発表されたシッティチャイや古村と対戦したプンルアンもONEからの移籍組。
逆にKNOCK OUTからONEへの参戦も頻繁に行われている。
諸々を加味するとKNOCK OUTのファイターはK-1やRISEに比べてONEとの親和性が高いのではないか。
 
また、もしかしたら軍司泰斗もKNOCK OUT経由でのONE参戦を見越しているのかもしれない。
野杁正明や海人がONEのスピード感についていけずに跳ね返されたことを考えると、26歳の軍司泰斗がKNOCK OUTで経験を積むのはいい判断に思える。
 
野杁正明vsシッティチャイ。「野杁ですらこうなっちゃうのか」とオモタ。キックボクサーとしての奥深さ、経験値の違いを感じたよ
 
ちなみに与座優貴のようにもともと適性が高いタイプは例外である。


 

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