寺地拳四朗vsリカルド・サンドバル。拳四朗はL・フライ級時代の“デカくて動ける人”仕様のファイトが通用しなくなってる。ジャブにカウンターを合わせられるし足も動かない、研究もされた。いろいろなものが一気に“きた”よね【結果・感想】

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2025年7月30日に神奈川県・横浜BUNTAIで開催された「U-NEXT BOXING.3」。
メインイベントのWBC/WBA世界フライ級タイトルマッチで同級統一王者寺地拳四朗と挑戦者リカルド・サンドバルが対戦、2-1(115-112、117-110、113-114)の判定でサンドバルが勝利している。
王座陥落の寺地拳四朗「採点は厳しいかなと思った。負けたかなと思いました」 https://t.co/P2i1lKOhVt…
— サンスポ (@SANSPOCOM) July 30, 2025
今年5月のLemino BOXING以来、横浜BUNTAIでのボクシング興行は今回で2度目。
武居由樹vsユッタポン・トンデイ。あっという間に終わったのでユッタポンの強さがわからないw 武居は右がまだ本調子じゃないかもしれないね。そしてLeminoの熱量の低さよ
僕も現地観戦するかを迷ったのだが、平日開催&他に予定があったことで見送ることに。当日はU-NEXTの中継を視聴している。
そして、結果的に配信視聴でよかったなと。
メイン開始が22:00前後、イベント終了が23:00に迫るゴミスケジュール。
平日開催なのを差し引いても「舐めとんのか」と言わざるを得ない笑
まあ、実際ボクシングは現地の人間を舐め腐っていると思う。
もともとアイツらはチケットを購入した客を大事にしない傾向があったが、配信メインになってからはそれが加速した印象。
地上波と違い、放送開始に合わせて時間調整をしなくていい分進行がスムーズになると期待していたのに。
むしろ高いチケット代を払った人間に苦行を強いるケースが増えている……。
井上尚弥vsキム・イェジュンの配信を視聴。井上の4Rのラッシュ1発1発に憤怒を感じるw スポーツイベントとしては相変わらずクソだけど。主演3人中2人が欠場するぼったくり
結果は妥当。拳四朗は厳しかった。あの右でどうにか粘ってたけど
試合の感想としては、とにかく拳四朗が厳しかった。
あの内容では判定負けは妥当、117-110をつけたジャッジが批判されていたが、それもなくはないかな? と思っている。
逆に1ポイント差で拳四朗を勝ちにしたジャッジもまあ、ありかなと。
全体を通してサンドバルのペースではあったが、時おりスパッと当たる拳四朗の右は効果的。あの右でどうにか生き延びた印象である。
もちろんこれは僕の感想なので意見の異なる人にケチをつけるつもりはない。
ゴチャゴチャ言われる筋合いもないし、ジャッジを吊るし上げる必要性も感じていない。
マニー・パッキャオとんでもねえ。オラ感動したぞ。バリオスとドローで惜しくも王座戴冠ならず。何がすごいって、これだけベテランになってもカクカクしてないんですよ。動きは遅くなったけど滑らかさは変わってない
サンドバルはブドラーとかポール・バトラーっぽい選手。無茶なKO狙いにいかなければ拳四朗が勝つのでは?
挑戦者リカルド・サンドバルはヘッキー・ブドラーや井上尚弥と対戦したポール・バトラーと同系統の選手。
動きながらでも手が出る攻防兼備型、尖った特徴はないが全体的にバランスの取れた選手である。
パッと見の印象だが、無茶なKO狙いさえしなければ拳四朗が順当に勝つのではないか。
ただ、階級アップ後の拳四朗はこれまで回避できていたカウンターを避けきれないシーンが目立つ。前回のユーリ阿久井戦では足の動きも悪くユーリの右カウンターを何度も被弾した。
(階級アップによる)フィジカルの目減りを補うためにあえて足を止めているのか、純粋に下降線に入っているのかは不明だが、懸念材料はそのあたり。
リカルド・サンドバルはヘッキー・ブドラーとかポール・バトラーと同系統ですね。
強引に倒しにいかなければ得意の打って離れての土俵で勝負できそう。
でも拳四朗は割と階級の壁にぶつかってるというか、今まで回避できてたカウンターが届くようになってるからな。
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) July 30, 2025
簡単な相手ではない(と思う)が、まあ勝つだろうと。
寺地拳四朗vsヘッキー・ブドラー。拳四朗がちょっとおかしい? 前のめり過ぎて足も動いてない。試合はおもしろいけどアカン兆候が出てる?
思った以上に動きがいいサンドバル。拳四朗はフライ級に上げてから回避が間に合わなくなっている
ところが思った以上にサンドバルがいい。
サイドに動いて正面を外しつつジャブで牽制。ユーリは左の差し合いで互角以上に渡り合ったが、サンドバルは動き続けることでクリーンヒットを防いでいる。
拳四朗も深追いしすぎないように意識しながら圧力をかけていたが、ハイテンポで動くサンドバルを追いきれない。
そしてサンドバルの右カウンターがめちゃくちゃ機能する。
申し上げたようにフライ級の拳四朗はこれまで回避できていたパンチを被弾する傾向がある。
KO勝ちしたクリストファー・ロサレス戦でもそれは感じたし、前回のユーリ戦では右カウンターで何度も死に体になるなど終盤までリードを許している。
寺地拳四朗vsユーリ阿久井政悟現地観戦。ユーリの作戦遂行能力と足が動かない拳四朗。拳四朗は過去一出来が悪かった気が。12Rの逆転劇は被弾の仕方の違いが出たのかも? とオモタ
もともとジャブに右を合わせるやり方は2021年9月に矢吹正道が実行したものだが、(階級アップによって)体格のアドバンテージが薄れたことでより有効になっている。
サンドバル陣営もこの試合に向けて相当研究を重ねてきたはず。
勇気をもって踏み込むことでユーリよりも深く右を突き刺すことができていた。
打ち合いでも優位に立てない拳四朗。“デカくて動ける人”仕様のファイトが通用しなくなっている
ロープをうまく使って動き回るサンドバルを追いきれず、初弾のジャブにはそのつどカウンターを被せられる。
やむを得ず足を止めての打ち合いに持ち込むものの、ここでも優位に立てない。
もともと拳四朗は距離でかわすのが得意なせいか、1発もらうと死に体になって後退→打たれっぱなしになる悪癖がある。前回もユーリ阿久井にそこを狙われまくっている。
サンドバルも我慢して手を出せば拳四朗は下がる、打ち負けることはないとわかっていた感じ。
寺地拳四朗、1発もらうと死に体になって歯止めが効かなくなるっていう悪癖を思いっきり狙われてたな。
階級アップでサイズのアドバンテージが薄れたのと、単純に足も動いてなかった気がした。
ユーリ陣営のスカウティングと本人の作戦遂行能力はすごいっすね。
この辺は西田凌佑と少し被る。 https://t.co/HYKAYORxy7— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) March 13, 2025
結論としては各局面で拳四朗<<サンドバル。
上述の通り拳四朗は右のタイミングだけで何とか持ちこたえるが、その右もベタ足でにじり寄るスタイルのユーリほどには機能していない。
拳四朗の強みは左ジャブと出入り、抜群のタイミングで打ち込む右だが、それに加えて“デカくて動ける”ことが大きい。
L・フライ級時代は165cmの身長ながらも体重を40kg台まで落とせる減量耐性によってタイソン・フューリーばりの希少性を発揮した。
だが、フライ級ではそのファイトが通用しなくなっている。
拳四朗キツいな。
前回のユーリ戦で勇気出してジャブに右を合わせれば届くことがバレたのと、フライ級ではタイソン・フューリーみたいな“デカくて動ける人”ムーブが通用しなくなってる。
結果、足止めての激闘で押し切るしか方法がない。
これはジェシー・ロドリゲスとか言ってる場合じゃないぞ。 https://t.co/rHyWNZX0UY— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) July 30, 2025
以前「拳四朗はファイトスタイル的に階級を上げたら苦労するのでは?」と申し上げたことがあるが、まさに今がその状態である。
ユーリ阿久井政悟vsタナンチャイ・チャルンパック、寺地拳四朗vsクリストファー・ロサレス。タナンチャイはいい選手だった。拳四朗はよく戻したね。でも、相手の攻撃が届くようになった?
いろいろなものが一気に“きた”。ここから覆すのは大変そうだね
マジな話、拳四朗はここにきていろいろなものが一気に“きた”気がする。
階級アップによって体格の優位性が消え、回避能力が低下。
生命線である機動力の低下(衰え? あえて踏ん張っている?)にL・フライ級後期の激闘型への傾倒。
加えて相手陣営の研究が進んだことで前回、今回と本格的に攻略されている。
前のめり過ぎる拳四朗。粘りと誤魔化しのカニサレス。長谷川穂積っぽさがさらに増した気が…。京口戦が一番バランスがよかった
恐らく今後、L・フライ級時代のスマートさが戻ることはまずない。
身体の変化を受け入れてファイトスタイルを変える必要がありそうだが、「距離で避けるディフェンス」と「相手を置いてきぼりにするハイテンポさ」という長所が失われつつある中でどうすればいいのか。
サンドバルと再戦するにしても相当な工夫を要するのではないか。
前回のユーリ戦後に近い将来のジェシー・ロドリゲス戦を口にしていて「冗談でしょ?」と思ったが、それ以前に今の状況を覆すのが大仕事になる? のかな?
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