井上尚弥vsアラン・ピカソ。井上はどうした? 立ち上がりはよかったのに。やっぱり落ちるところは落ちてるんだろうな。ピカソはがんばったけど改めて“怖さ”が足りない。全体的に残念な興行だった【結果・感想】

井上尚弥vsアラン・ピカソ。井上はどうした? 立ち上がりはよかったのに。やっぱり落ちるところは落ちてるんだろうな。ピカソはがんばったけど改めて“怖さ”が足りない。全体的に残念な興行だった【結果・感想】

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2025年12月27日にサウジアラビアで開催された「リヤドシーズン5:ナイト・オブ・ザ・サムライ」。
メインイベントの世界S・バンタム級4団体統一タイトルマッチで統一王者井上尚弥と挑戦者アラン・ピカソが対戦し、3-0(119-109、120-108、117-111)の判定で井上が勝利している。


リヤドシーズンに多くの日本人選手が参戦した今回。
僕は「あまり刺さらない」「ちっともテンションが上がらない」とボヤきつつもしっかりとPPVを購入している笑
 
僕が年末のリヤド・シーズンに刺さらない理由。井上尚弥、中谷潤人、寺地拳四朗が勢揃いするのにそそらない。唐突感満載でとっ散らかりすぎなんだろうな
 
そしてメインの井上尚弥vsアラン・ピカソ戦。
「ピカソが井上をどうにかするのは難しいのでは?」と思いながら視聴をスタートした次第である。
 

井上尚弥は立ち上がりはよかった。このままアウトボクシングでいくのかと思ったら…

まず今回の井上尚弥は微妙だった。
 
と言いつつ入場時は表情が引き締まっていて「これは調子がいいのでは?」と。


実際、1Rはいい動きをしていたと思う。
遠間で対峙し、ジャブを出しながらリングを回る。
ピカソが詰めてくれば強打で警戒心を煽り、安全な位置をキープしつつスピード差で置いてきぼりにする。
 
先日「この試合は来年5月に予定される中谷潤人戦のリハーサルに使うかもしれない」「序盤はアウトボクシングに傾倒するのでは?」と申し上げたが、まさにそんな感じである。
 
井上尚弥vsアラン・ピカソ戦で起きそうなこと。井上は若干ピカソを舐めてると思うんだよね。ピカソ「防御を駆使して~」←ということは?
 
なので前回のアフマダリエフ戦同様、この調子で“打っては離れ”に徹するのかと思ったら……。
2Rから足を止めてピカソの射程に留まるという。
 
要は初回を終えた時点で「これは大丈夫」と思ったのではないか。
アフマダリエフと違ってピカソには1発で流れを変えるパンチ力はない。どちらかと言えば連打で削るタイプで、実際に受けてみてヤバいもらい方をしなければ問題ないと判断したのだろうと。
 
しかも今回は初のリヤドシーズン参戦、直前のインタビューでも「KOしたい」とコメントしていた。
さらに6試合中2試合が中止&セミファイナルまで微妙な試合が続いていた。
本人の性格的に「一発かましてやろう」と考えたとしてもおかしくはない。
 
なぜ1Rのいい流れを自ら止める&あえて射程内で勝負するのかが意味不明だったが、改めて振り返るとわかる気もする笑
 

ピカソは足を使われるより倒しにきてくれた方がいい。井上の集中が切れる中盤に何かを起こせれば

逆にこれはピカソにとってはチャンス。
1Rを観る限り井上にアウトボクシングをされればほぼ勝ち目はない。
むしろ倒しにきてくれた方がカウンターのタイミングが多くなる。
 
だが、射程内で打ち合えばその分危険も増す。
ラウンドが進めば進むほど体力を削られ1発の威力も落ちる。
つまりピカソが勝つにはスタミナが残っている&井上がオラついているうちに1発ぶち当てるしかない。
 
さらに井上は5、6Rあたりに集中力が切れるケースが多い。
それらを踏まえればピカソが勝機を見出すなら中盤。そこで勝負をかけられるかどうかだろうと。


井上尚弥vsアラン・ピカソ、中谷潤人vsセバスチャン・エルナンデス、寺地拳四朗vsウィリバルド・ガルシア。全然刺さらないナイト・オブ・ザ・サムライの出場選手を眺めてみたぞ
 

がんばっていたピカソ。結構いいタイミングでパンチが入ってたし

そしてピカソはかなりがんばっていたと思う。
 
前に出てナンボの連打型、近場のボディ、上下の打ち分けが得意なタイプ。
井上の火力、カウンターの脅威でなかなか近づけないものの、常に上体を動かしてタイミングを測るやり方は全然悪くない(と思う)。
少なくともよく言われる「倒されないための立ち回り」とは別物(だと思う)。
 
実際、6Rあたりで近場のフックが何度か当たっていた。
井上の集中力が落ちた時間帯にピカソのボディ、フックが身体を揺らす。
それだけではなく「これは!!」というタイミングでフックが顔面をかすめる瞬間も……。
 
相変わらず井上は顔面丸出しで腕を振る姿が散見されたが、ピカソもそこに合わせる想定をしていたはず。
何度か絶好のタイミングを逃しつつも諦めずに狙い続けたのは十分健闘と言えるのではないか。
 
井上尚弥vsアフマダリエフ戦再視聴。井上が効かされて「うっ」となる場面が意外と多い。アフマダリエフは動きが悪い。これは悔いが残るだろうな。唯一チャンスだったのは6Rかな
 

ピカソのパンチがちっとも効かない。これはダメか? と思ったら井上がどんどん消耗していく…

ただ効かない。
ピカソのパンチが効かない。
 
そこそこの角度、タイミングで入っても井上は効いたそぶりを見せない。
 
申し上げた通りアラン・ピカソは上下の打ち分けが得意な連打型。ノニト・ドネアやカルデナスのようなシャープさは持ち合わせていない。
井上もそれをわかって警戒を解いたのだと思うが、1発で局面を変える怖さがないのは改めて厳しい。
 
「ああ、アカン」
「これは井上のタコ殴りタイムかな?」
と思いながら眺めていたところ……。
 
井上の方がどんどん消耗? していく謎現象が起きる。
 

やっぱり落ちるところは落ちてるんだろうな。Sバンタム級での最適解にはたどり着いたけど

マジな話、中盤以降の井上には何があったのだろうか。
 
深追いせずに確実にポイントを奪取しつつ9R後半から10Rにかけてペースアップ、明確に倒しに行っている割に倒しきれない
ピカソが守備に全振りしているわけでもないのに、である。
 
それどころか最終12Rは近場でフック、ボディをまともにもらう(それまでと違ってかなり危険なもらい方)。
10Rのペースアップで疲労したのか途中でアクシデントがあったのかは不明だが、とにかく「おや?」という立ち回りだった。
 
やはりこの辺は身体能力の低下もあるのかもしれない。
立ち上がりはよかった&この階級における最適解にたどり着いた反面、落ちるところはちゃんと落ちていると思うパフォーマンスだった。


井上尚弥がダウンを喫しながら8RTKO勝ち。危ねえ! カルデナスと同じ時代に生まれたことを感謝しそうになったよw 「井上はパンチをわざと受けてる」とかいう識者(笑)の謎理論
 

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井上のスカ勝ちに(密かに)期待していた。微妙なイベントを大盛り上がりで締めてもらいたかったけど…

しかし今回は残念な興行だった。
 
6試合中2試合が中止+今永虎雅の相手も変更になった。
それでもPPV料金は当然のように満額、開始時間変更のお知らせはだいぶ差し迫ってから。
 
はっきり言って舐め腐った対応である(ボクシングではいつも通り)。


試合内容も微妙なものが多く「日本人選手の強さを海外にアピールする」ための場なのにまったくそうなっていない。
 
その中で大トリの井上尚弥には豪快な勝利を(密かに)期待していたのだが笑
 
僕は基本的に井上の試合では対戦相手を応援している。
「井上の苦戦が見たい」のが主な理由だが、そのせいでバカどもにアンチ呼ばわりされることもある。
 
だが、日本人が舐められるのはもっと嫌い。
よくない流れを止めるためにも井上にはスカ勝ちしてもらいたかったのだが。
 
 
ピカソを応援しつつ、井上の爆発にも期待しながら煮え切らない展開にモヤモヤする。
僕の中ではマジで物足りないPPVだった。
 
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