阪神、ドリス獲得? 来季守護神はダブルストッパー? デトロイト支部からクローザー候補強奪キター!!
阪神タイガース、新クローザー候補にドリス獲得調査?
阪神が来季のクローザー候補として、MLBデトロイト・タイガース3Aに所属するラファエル・ドリス投手の獲得を目指していることがわかった。
サンディエゴ・パドレスのマルコス・マテオ投手の獲得を目指して交渉中の阪神だが、さらなる補強として同じドミニカ出身の最速160km右腕、ラファエル・ドリスの調査を進めていた。
「阪神 156キロ右腕ドリス獲り マテオとW守護神で呉昇桓の穴埋める」
まさかの阪神ダブルストッパー構想である。
スローガンに「改革」を掲げ、金本新監督のもとチーム再建を目指す阪神だが、ここにきて速球派右腕2人によるまさかのダブルストッパー構想をぶち上げた。
さすが阪神。相変わらず退屈させない話題を次々と放りこんでくる。
例年のような節操のない補強は鳴りをひそめているが、今年は外国人補強の部分で非常にワクワクさせてくれる。
「阪神マテオ獲得? 新守護神候補にパドレスから156kmの剛腕の名前が挙がる」
呉昇桓交渉打ち切り以降の怒涛の攻めは個人的にはたまらないww
ダブルストッパー構想などというものが本当かどうかは知らないが、「今年は地に足がついた補強で好感が持てる」などと言っていた阪神ファンの期待を一気に覆す斜め上っぷりである。
そこで今回は、獲得報道の出たラファエル・ドリスについて考えてみようと思う。
題して「阪神、ドリス獲得? 来季守護神はダブルストッパー? デトロイト支部からクローザー候補強奪キター!!」である。
またしても好き勝手に評価していこうと思うが、ご興味があればおつき合いいただきたい。
球は速いが被安打も多く、コントロールもよくないピッチャー
まず最初に、ラファエル・ドリスの映像を見た印象を列挙してみる。
・ストレートは速い(常時95、96マイル)
・ただ、球質は空振りのとれるストレートではなさそう
・スライダーはいわゆる縦スラ。球速は83、84マイル
・横に滑るスライダーもある? 球速は縦スラと同じ83、84マイル前後(たまたま横に変化しただけかも)
・ツーシームはストレートと同じくらいの球速が出る(常時95、96マイル)
・スピードは出るが、変化量が大きすぎて見極められやすい
・右打者は高めストレートと外のスライダーのコンビネーションである程度打ちとれる
・コントロールはあまりよくない
・ご多分にもれずクイックはできない
・課題は対左打者か?
こんなところだろうか。
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2015年の成績をざっと調べてみると、
●2015年(AAA)成績
勝敗:7勝5敗
投球回:66.1
防御率:4.61
被安打率:8.55
被本塁打率:0.27
奪三振率:7.33
与四球率:5.70
対左打者防御率:5.84
対右打者防御率:3.89
※平均球速(2013年):94.91マイル(約153km)
となっている。
まあ、大体予想通りといった感じである。
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ストレートは平均球速が94マイル超えと確かに速い。だが、球速の割に奪三振率が7.33とあまり高くない。与四球率は5.70とコントロールもそこまでよくはなく、当然コマンド能力は低い。
ピッチングの組み立てはほとんどがストレートとツーシームにスライダーを織り交ぜるスタイル。直球系で追い込み、外のスライダーで打ちとるパターンである。
●球種の振り分け
ストレート(フォーシーム):47.45%
ツーシーム:38.95%
スライダー:13.60%
もう一つ頼れる変化球を覚えると一気に化ける?
見ているとわかるのだが、このピッチャーはストレートでなかなか空振りがとれない。
棒球とまでは言わないが、体感的にあまり打者の手元での伸びを感じないストレートなのだろう。どことなく球の質が中日や横浜にいたドミンゴ・グスマンに近いように思える。
ツーシームはストレートと同じくらいの球速が出るのだが、変化量が大きすぎるので見極められやすい。特に左打者。
斜めにかなり大きく沈むので一見すると凄まじい球に思えるのだが、実はバットが止まりやすい。ゾーンから大きく外れるので見極めやすいのである。
できればもう少し変化を小さくして、ゾーンからわずかに外れるコースに落ちるとより効果的な球になると思う。今のままだと、ただカウントを悪くするだけの球になってしまっている。
また被安打率が高く、リリーフとしては奪三振率が低いピッチャーなのだが、原因として考えられるのはやはり緩急のなさだろう。
ストレート、ツーシームの直球系の球は常時150km超えと文句なしに速い。そこに135km前後のスライダーが加わるのだが、沈む系の変化球がもう一つ欲しい。ゴロを打たせる球として沈む変化球を覚えれば、このピッチャーは一気に化ける可能性があると思う。
「野球は長い。5回にしろ(松本人志)それいいかも(上原浩治)」
今のところ、右打者相手には高めのストレートと内側に食い込むツーシームで追い込み、外側のスライダーで打ちとるピッチングで、これは現時点でもある程度通用している。スピードボールと外へのスライダーで緩急のあるピッチングができているのだ。
だが、問題は左打者だ。
頼れる球がストレート以外になく、そのストレートもなかなか空振りがとれない。ツーシームは見逃され、スライダーも決め球になるほどの精度はない。つまり、追い込んでから投げる球がないのである。
ファールで粘られ、手詰まりになったところでコースを狙い過ぎてフォアボール。もしくは甘く入って被弾というパターンである。被安打率や与四球率の高さは恐らくこの辺りに原因があるのではないだろうか。
先ほども言ったように、もう一つ左打者の外角に沈みながら逃げていく球があるとピッチングが俄然楽になるはずだ。
パッと思いつくのはやはりチェンジアップだが、このピッチャーが精度の高いチェンジアップを覚えれば恐らく一気に覚醒できる。
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常時150km超えのストレートと縦横2種類のスライダー。それに加えてチェンジアップで緩急をつけられれば、リリーフではなく先発として計算できるピッチャーになれると思うが、いかがだろうか。
もしリリーフのままでいくのであれば、外国人ピッチャーがよく投げるナックルカーブでもいい。とにかく何かもう一つ、ストレート以外に頼れる球を手に入れるだけで成功する可能性が一気に広がるはずである。
伸びしろに期待。先発で無双してくれないかな?
以上を踏まえた上での結論としては、
・即戦力と考えるにはやや厳しい
・マテオとのダブルストッパーにはならない
・保険として獲得するのであればアリ
・期待値はそこそこ高い
・一つ決め球になる変化球(チェンジアップorナックルカーブ)を覚えれば覚醒できる
・個人的には先発で見てみたい
こんなところである。
現状、バリバリの助っ人として計算するのは難しいが、ある程度の伸びしろに期待しての獲得と考えるのなら十分アリではないだろうか。
年齢も27歳と若いので、ぜひとも2016年のどこかで豪快に覚醒してほしい。個人的な意見を言うのであればダブルストッパーというより、先発として見てみたいピッチャーである。
前回のマテオの記事でも申し上げたが、できもしないクイックを無理に覚えようとして肝心のストレートの勢いが落ちるのはくれぐれも避けてもらいたい。
この手のピッチャーからストレートの球威を取り上げてしまったら、残りはただのノーコンスライダーマンである。
1年で解雇になるだけでなく、下手をしたらピッチングそのものが崩れる可能性もある。ひょっとしたら修正不能なくらいフォームを崩して、今後のキャリアにも影響してしまうかもしれない。
くれぐれも注意していただきたいものである。
ヒース、ザガースキーのお下がり獲得はなくなったっぽい?
ちなみにだが、これだけ新外国人の情報が出てくるということはヒース獲得の芽はなくなったと考えていいのだろうか。
一番確実なのはヒースとザガースキーを両獲りして、ヒースを先発、ザガースキーをクローザーにすることだと思っていたのだが、どうもそうはならなそうである。当たり外人を新たに発掘するより絶対に成功の確率が高いと思うのだが。
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他球団のお下がりを獲得するのはプライドが許さないとか、僕には見えない制御がかかっているのだろうか。
それとも「当たり外人を新しく獲得して、目利きのよさを見せてやるぜ」とイキっているのだろうか。
よくはわからないが。
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