デビン・ヘイニー、お前はまだエゴイストでいい()完成度が高杉君でスケール感が…。ザウル・アブドゥラエフはよさそう?【予想・展望】
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2019年9月13日(日本時間14日)、米・ニューヨーク州で行われるWBC世界ライト級暫定王者決定戦。同級2位デビン・ヘイニーと4位ザウル・アブドゥラエフの一戦である。
「ヘイニーがアブドゥラエフにギブアップ勝利で初戴冠。強ジャブとバックギアのコンボがメイウェザー二世の条件」
フロイド・メイウェザーJr.二世として期待されるデビン・ヘイニーのタイトルマッチが近づいている。
相手のアブドゥラエフは11戦全勝7KOのファイターで、2018年9月にはテレンス・クロフォードとも対戦したヘンリー・ランディにも判定勝利を挙げている。
ヘイニーは3団体統一王者ワシル・ロマチェンコの対抗馬としても話題を集める逸材で、今回は力の差を見せつける意味合いも大きい。初のタイトルマッチとなるこの試合でも、無敗のアブドゥラエフを一蹴し今後のビッグマッチに弾みをつけたい。
ロマチェンコがIBF王者リチャード・コミーに照準を合わせているためにvsロマチェンコはすぐに実現する試合ではないが、将来的にテオフィモ・ロペスとともに最強王者を脅かす存在となれるかに注目である。
「リナレスわかりやすく攻略されてたな。アル・トヨゴンに10R判定勝利。これ、誰か勝てる日本人いるんじゃない?」
デビン・ヘイニーのメイウェザー二世っぷりはいいね。これまでのメイウェザー(偽)とは違う?
ライト級トッププロスペクトの1人、デビン・ヘイニーが迎える初のタイトルマッチ。
だが僕自身はこの選手についてあまり知らず、試合も真剣に観たことがない。「メイウェザー二世」と呼ばれる選手はこれまで何人も出てきたが、そのたびに「ちょっと違うな」と思うことばかり。なので、今回もあまり期待していなかったのだが……。
・抜群の見切り
・強烈な左ジャブ
・相手の左に被せる右カウンター
・強靭な足腰
・冷静な試合運び
うん。
これはメイウェザー二世ですねw
特に「バックステップ→リターンの右」の流れはメイウェザーとそっくり。
身体能力の高さや試合中のマインドなど、カウンターをチラつかせながら相手の攻め手を奪っていくスタイルは確かに「メイウェザー二世」と呼んでいいかもしれない。
「中谷正義惜しい! テオフィモ・ロペスに判定負け。でも間違いなく通用するとは思ったよね」
ザウル・アブドゥラエフには期待している。手足の長い強フィジカルマン
対するザウル・アブドゥラエフについてだが、この選手もなかなかいいのではないか。
過去の試合をいくつか漁ってみたところ、恐らくヘイニーにとってはこれまでで最強の相手。特にクロフォードとも渡り合ったヘンリー・ランディに判定勝利を収めた実績は侮れないと思う。
広いスタンスと長い手足で逃げ場を塞ぎ、高いガードと強フィジカルを活かして前進。そこから強烈なボディで動きを止めて連打につなぐ。同時打ちのタイミングで出すカウンターにも鋭さがあり、至近距離でも強烈な連打が出る。
また、見切りのよさが持ち味のランディの顔面を何度も左で跳ね上げるなど、中盤以降の対応力も高い。
マジな話、これはフェザー級のジョエト・ゴンサレスより上といっても過言ではないかもしれない。予想はヘイニー圧倒的優位だと思うが、ひょっとしたらひょっとする? かも?
S・バンタム級のダニエル・ローマンvsムロジョン・アフマダリエフ戦がローマンの負傷で流れてテンションがダダ下がりだったのだが、ここにきて俄然試合が楽しみになっているww
「ダニエル・ローマンvsアフマダリエフは下がったら負ける? ローマンのセミファイナリスト感」
並んだ感じだと、上背はヘイニー、リーチはアブドゥラエフ?
「せーの」で左を出した際にどちらのパンチが先に届くかに注目したい。
勝敗予想はデビン・ヘイニーの判定勝利。アブドゥラエフはいい選手だけど、ヘイニーのバックステップには追いつけない?
今回の勝敗予想だが、デビン・ヘイニーの判定勝利でいきたい。
ザウル・アブドゥラエフのよさをアレコレ語っておいてアレだが、どちらが勝つかと言えばやはりヘイニーだろうと。
左ジャブと近場での左右フックが機能すればアブドゥラエフにも勝機はあるとは思うが、何だかんだで勝つのはヘイニー。終始自分の距離をキープし続けたヘイニーがアブドゥラエフを塩漬けにして終わる気がしている。
アブドゥラエフについては2018年9月のヘンリー・ランディ戦がすばらしかったと申し上げたが、あの試合運びがヘイニーに通用するかは微妙。むしろカウンターの脅威で追い足を奪われ、徐々に手が出せなくなるパティーンが濃厚なのではないか。
「シャクール・スティーブンソンvsジョエト・ゴンサレス合意キター!! 10月開催でいいの?」
ランディとヘイニーを見比べてみたところ、両者の違いはジャブの強度とバックステップ。
上体の動きで相手のパンチを避けるランディに対し、ヘイニーはスピーディなバックステップが効く。
鋭い左で相手の出足を鈍らせ、強引に出てきた瞬間にバックステップ。そのままリターンの右を打ち込む流れ。
一方、ヘンリー・ランディのディフェンスは上体反らしが中心で、アブドゥラエフのような長く鋭い左にはどうしても遅れが生じる。また、ヘイニーに比べてリードジャブの強度も足りず、相手の突進を真正面から受けてしまう印象。
2016年のテレンス・クロフォード戦を含め、鋭いリードから逃げ切れずに連打に巻き込まれる傾向が強い。
その点、ヘイニーには鋭いジャブとバックステップがあり、強く腕を振ってもあまり身体が流れることはない。復元力も高い。
恐らく強靭な足腰の持ち主なのだと思うが、バックステップ→リターンまでをバランスを崩さずスムーズに行えるのがこの選手の強み。これならアブドゥラエフのフルスイングに巻き込まれることなくヒットを重ねられると予想する。
打倒ロマチェンコ? ちょっとスケール感が足りないんだよな…。もう少し荒々しさがほしい
なお、これは僕の勝手な意見なのだが、デビン・ヘイニーは今のところ打倒ロマチェンコを考えるような選手ではない気がしている。
最初に「これまでこの選手の試合を真剣に観たことがなかった」と申し上げたが、一番の理由としては「いまいちピンとこなかった」から。
見切りがよく足運びも鋭い。
左リードは強度抜群で右のカウンターも得意。
しかも、試合運びは冷静そのもの。スペックだけを見ればまさしく「メイウェザー二世」と呼ぶにふさわしい。
ただ、あまりにまとまり過ぎというか、完成度の高さに比べて若干スケール感が足りない(僕の中では)。
次戦が23戦目で現在20歳。
端々にメイウェザーを彷彿とさせるものの、どちらかと言えば似ているのはキャリア後半のメイウェザー。
「ホ、ホントにやるんかカネロvsコバレフ。さすがにこれはコバレフが勝たなきゃダメなヤツじゃない?」
ちなみにだが、元祖メイウェザーの初戴冠はS・フェザー級。試合を観直すとわかるが、その時期のメイウェザーはウェルター級時代に比べてはるかに荒々しい。
重心は低めで体重は前。
積極的にジャブを放ち、どんどん前に出てインファイトを挑んでいく。
一つ一つのアクションも大きく無駄も多いが、その分殺傷力は凄まじい。
階級アップに伴い徐々に省エネ型に傾倒していったメイウェザーだが、スピード&パワーを前面に押し出した初期のスタイルも魅力的である。
それに対し、デビン・ヘイニーの試合運びはあまりにおとなしい。能力の高さは文句なしだがどこか物足りない。成熟していると言えば聞こえはいいが、同時期のメイウェザーと比べて危険度はあまり高くないように思える(僕の中では)。
それこそキャリア前半に関しては、フライ級、S・フライ級時代のノニト・ドネアのように「センスとフィジカルだけで世界王者になっちゃいました」的なロマンがあってもいいのかなと。
井上雄彦風に言えば、
「お前はまだエゴイストでいい」
「エゴを早くに畳んでしまった者に、勝敗を決する最後のプレイは託せない」
って、やかましいわww
まあ、しょーもない冗談はともかく。
センスとフィジカルのゴリ押しで2階級制覇くらいはできるようでないと、PFP最強王者に勝つのは難しいかもねという話。
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