DEEP 125 IMPACT現地観戦。福田龍彌vs牛久絢太郎戦と奥山貴大vs直樹戦を目当てに足を運んだよ。福田vs牛久のヒリヒリ感、テイクダウンのない奥山、打撃がシャープだった直樹【2025.5.5感想】

DEEP 125 IMPACT現地観戦。福田龍彌vs牛久絢太郎戦と奥山貴大vs直樹戦を目当てに足を運んだよ。福田vs牛久のヒリヒリ感、テイクダウンのない奥山、打撃がシャープだった直樹【2025.5.5感想】

2025年5月5日に東京・後楽園ホールで開催された「DEEP 125 IMPACT」を現地観戦してきた。
お目当ては第2試合の奥山貴大vs直樹戦とメインの福田龍彌vs牛久絢太郎戦である。
 
昨年末にシュートボクシングで奥山のMMAデビュー戦を現地観戦して「うおー!!」となったのは下記の通り。
 
白川陸斗vs奥山貴大、一点買いで起こしたアップセット。登場時から強者感が漂ってたしタックルへの対処で「ただ事じゃねえぞ」ってなった
 
その後奥山はDEEPフェザー級GPに抜擢されたものの1回戦は予定があって現地観戦できず。
海飛に負けて残念に思っていたところ……。
 
まさかのGP準決勝と同日に出場するという。


しかも相手はRISE王者直樹。
先に福田vs牛久戦が発表されて現地観戦を迷っていたところにこのカードが発表され、即チケットを購入した次第である。
 

DEEPの熱狂がすげえ。RIZINとのつながり、旬を逃さないスピード感と柔軟さが要因かな

僕はMMAイベントの現地観戦はRIZIN以外では初めてだったのだが、いやすげえっすね
客席は9割方埋まっていて、よく言う「お目当ての試合が終わったら帰る」人たちはほぼ見当たらない(ちょっとはいた?)。
メインイベントの引きが強かったのもあると思うが、それ以外もハズレ試合なしの濃ゆ~い1日だった笑
 
またMMAに詳しくない僕でも知っている(RIZINに出ている)選手も多数見かけた。
神龍誠や平本蓮、渡辺華奈。
セコンドとして中村優作、RENA、“足関十段”の今成正和、イ・ジョンヒョン(伊藤裕樹と対戦した)、上田貴央、などなど。
僕が気づかなかっただけで他にもいたかもしれない。
 
DEEPの佐伯繁代表はRIZINともつながりが深く今回の牛久や福田、元谷友貴のようにRIZINとDEEPを行き来する選手も多い。
有名選手を間近で見られる環境はミーハー心を適度に満たしてくれる笑
 
RENAvsシン・ユリ、井上直樹vs佐藤将光、久保優太vs高橋遼伍再視聴。金原正徳と矢地祐介の感想動画を受けて振り返ってみる
 
さらにデビュー戦で勝利した奥山貴大をいきなりGPに抜擢したり、その奥山と(MMAデビュー戦の)直樹を当ててSBvsRISEの王者対決を演出したり。
 
機を見るに敏というか、旬を逃さないスピード感と柔軟性。
これが福田vs牛久戦のようなガチ試合と絶妙なバランスを生み出している。
選手側も「結果を出せばRIZINから声がかかるかも?」という思いで戦っているはず(試合後に「RIZINに出たい」といコメントする選手もちらほらいた)。
 
BDとの対抗戦等、やり過ぎに感じる部分もあるが、それらすべてがあの熱狂につながっているのだろうと。
 

観戦の妨げにならないように低い姿勢を保つスタッフ。舐め腐ったボクシングイベントとは大違い

ついでに言うと、現地スタッフの姿勢もよかった。
 
興行中、リングサイドに座る佐伯代表のところに駆け寄るスタッフがいたのだが、腰を落として観戦の邪魔にならないように配慮していたのが……。
佐伯氏も「もう少し頭を下げて」というゼスチャーをするなど、観客への気遣いが端々に感じられた。
 
僕は普段ボクシング興行に行くことが多いのだが、関係者の身勝手で横柄な振る舞いには毎回辟易させられる。
ラウンド中でもお構いなしに歩き回る、空いている席に勝手に座る、視界を遮る位置で立ち止まる、その他。
記者連中やカメラマンも同様で、リングに近づくにつれて不快感はどんどんアップする。
 
・自分の席を守りましょう
・他人の邪魔にならないようにしましょう
↑幼稚園児でもわかる当たり前が理解できない下等動物、それが平然とまかり通る無法地帯が(後楽園ホールの)ボクシング興行である。
 
高い金を払って気分を害するせいでここ何年かは足が遠のいているのだが、DEEPの会場ではそういった不快な思いをせずに済んだ。
 


 

×奥山貴大vs直樹○(1R1分48秒KO)

前置きが長くなったが試合の感想を。
 
まずは一番のお目当て、奥山貴大vs直樹戦である。

結果は1R1分48秒KOで直樹が勝利。これで奥山は前回に続いて連敗を喫している。
 
 
とりあえず僕の勝敗予想は奥山の判定勝ち。
と言いつつMMAファイター直樹の実力が未知数すぎてまったくわからなかったことも確かである。
 
朝倉未来vs鈴木千裕(RIZIN男祭り)、奥山貴大vs直樹(DEEP 125 IMPACT)。奥山貴大のMMA3戦目、RISE直樹との対戦はアガる!! でもキック選手の転向が止まらないね
 
結論としては、懸念していた部分が思いっきり出てしまったなと。
 
前回の海飛戦を観る限り奥山にはテイクダウンのパターンがない
デビュー戦では白川陸斗が自ら組みにきてくれたおかげで柔道技が機能した。
ところが2戦目では海飛のスタンド勝負、離れた位置からの蹴りに対応できずに判定負けを喫している。
 
奥山貴大vs海飛。奥山の開始直後の右で大絶叫。でも海飛の対策がよかった。MMAファイター奥山貴大たまらん
 
奥山は打撃の選手ではあるが、実は純粋な打撃はそこまで強くない。あくまでSBルール、スタンドでの組みや投げがあってこその選手である。
 
直樹陣営もそれをわかっていた感じ。
開始直後から自信を持って距離を詰め、ジャブの差し合いやカウンター等、スタンドに特化したファイトを展開する。シャープなカウンターでしっかりダメージを与え、苦し紛れの払い腰? にも冷静に対処。
 
で、最後はノーモーションの左をスパッと当てる→奥山が前のめりにダウンして試合終了。
 
奥山を応援していた僕でもここまで完璧な勝利を見せられたら「お見事でした」としか言いようがない笑
試合後の調子こきまくりのマイクもすべて許される。
 
直樹の次戦がどうなるかはわからない(本人は鈴木博昭との対戦を希望)が、声がかかることは間違いなさそうである。
 


 
てか、ムエタイから転向した梅野源治もそうですが、長身痩躯の打撃選手を育成するノウハウでもあるんすかね?


 

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○福田龍彌vs牛久絢太郎×(判定5-0)

ラストはメインイベント、福田龍彌vs牛久絢太郎戦について。
 
結果は3R判定5-0で福田が勝利したわけだが、いい試合でしたね

 
最初から最後まで緊張感が途切れず「いつ何が起きるか?」という一戦。福田本人の言う「ヒリヒリする試合」そのまんまである。


内容としては、スタンドの打撃で勝負したい福田と打撃とグランド両方を使いたい牛久。
 
早い段階で福田が打ち合いで優位に立ち、それを嫌った牛久がテイクダウンにいく。
ところがこのテイクダウンを福田がことごとく防いでしまう。
下へのタックルは距離で、上に組み付いてくれば肘と首相撲を駆使して突き放すor身体を入れ替える。
試合を通して綺麗に決まったテイクダウンは一度もなかったのではないか。
 
そして3R中盤にタックルにアッパーを合わせた福田が一気にペースアップ。
あの1発は狙っていたのかとっさに出たのかは不明だが、現地では気づいたら牛久が倒れていた。上記の試合動画で初めてアッパーだと知った次第である。
 


 
ちなみに僕が福田龍彌の試合を始めて観たのは2023年9月の山本アーセン戦(RIZIN44)である。

サウスポー同士の打撃戦の末に福田が3RTKO勝利したわけだが、福田の前手のジャブがとにかくキレッキレだった。
 
期待通りの安保瑠輝也vs宇佐美正パトリック、激闘のラマザン・テミロフvs征矢貴、意外なアーセン、盤石の摩嶋。突然の席変更に絶望したけどおもしろかった笑
 
また腰の強さというか、ボディコントロールのうまさも目を引いた。
アーセンのタックルを身体をひねって芯をずらし、ニュルニュルッと抜けてしまう。
今回の牛久戦でもこの右ジャブとタックル回避能力を山ほど発揮していた。
 
 
2024年末の福田龍彌vs芦澤竜誠戦は福田の名前が広がるきっかけとなったが、正直それ以外に何の意味があったのか。
マッチメークを聞いた瞬間に「芦澤が福田に勝てるわけねえだろ笑」と思った方は(僕を含めて)多かったのではないか。
 

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Naiza FCでエレンガイポフに漬けられる福田に絶望。こんな化け物と勝負してきたんだから「舐めんなよ」ってなりますよね

なお福田龍彌は2023年12月にカザフスタンのNaiza FCというイベントで王者ディアス・エレンガイポフに判定負けを喫している。


 
この試合はアーセン戦の直後だったこともあって期待していたのだが、5Rに渡ってグランドで漬けられる福田に絶望した記憶がある。

アーセン戦同様、得意のスタンドを押しつけるのかと思ったらエレンガイポフのフィジカル、テイクダウンにイワされまくるという。
 
カザフスタンやキルギスといった東アジア勢はフィジカル強者だらけの印象で、恐らくエレンガイポフもその典型的な選手。
今回の牛久戦を観て「やっぱりアイツはやばかった」となったことをお伝えする。
 
そりゃあんな化け物と勝負してきたヤツが「次の相手は芦澤竜誠です」と言われたら多少は「舐めんなよ?」と思いますよね。


福田はアーセン戦の前にも似たようなことを言っていたし、自分のキャリアに強烈なプライドを持っていると想像する。
 
「【RIZIN44】「フライ級GPで優勝し、次の相手がアーセン君で『やった!』という選手は少ない」──福田龍彌」
 
トラッシュトークやSNSに精を出す元K-1勢のように、全盛期のホリエモン的なギラギラを目指しているわけではない。
かといって、行きすぎた本物志向でもない。
 
自分がやりたいことをやる、おもしろいと思った方向に進む。
そのスタンスも相まって佇まいから妙な色気が滲み出る。
「たまにはこういうヤツがいてもいいよね」という個性を持った選手である。
 

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