コラレス陥落。マチャドのカウンターで壮絶ダウン。って、体重超過で負けるってどこのネタキャラだよw これからどうすんねん【結果・感想】
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2017年10月21日(日本時間22日)、米・ニューヨーク州で行われたWBA世界S・フェザー級タイトルマッチ。同級王者ジェスレル・コラレスとランキング4位の挑戦者アルベルト・マチャドが対戦し、マチャドが8R2分18秒KO勝利を飾った。
日本の内山高志に2度勝利したジェスレル・コラレスだが、前日の計量で、S・フェザー級リミットをなんと4ポンド(約1.8kg)オーバーの失態を犯す。2時間後の再計量でも、340グラムしか落とせずに失格。その場で王座を剥奪された。
そのため。試合はマチャドが勝利した場合のみ王座獲得となる変則マッチで行われている。
試合は前半からコラレスが積極的にパンチを振るい、マチャドがカウンターで迎撃する流れ。
両者が的確なパンチをヒットするエキサイティングな展開となったが、より攻撃的なコラレスがやや優勢に試合を進める。
そして迎えた8R。
両者の左が相打ちでヒットし、ダメージの深いコラレスが前のめりにダウン。どうにか立ち上がったものの、テンカウントに間に合わず。
アルベルト・マチャドの8R2分18秒KO勝利が決定した。
「コルバートvsコラレス感想。コルバートいいな。対抗王者にも勝てるんじゃない? 安定のクソ試合でUFCとの差が明確」
普通におもしろかった!! でも、体重超過やらかして負けたらアカンですww まだ消えてほしくないけどなコラレス
何と言うか、おもしろい試合だった。
スピードのあるサウスポー同士の攻撃的で大味な展開。
両者が自分の攻撃力を存分に発揮し、わずかに上回ったマチャドが勝利した。
体重超過でケチはついたが、個人的には非常に満足した試合だった。
コラレスとしては「体重超過をやらかしても、いい勝ち方をすれば次につながる」という計算があったのだと思うが、まさかの逆転KO負け。
この結果ではライト級に進出しても好待遇を得られるとは思えず、かといってS・フェザー級で再起するにもまた1からやり直し。
意図的な体重超過はコンディションを整えるには有効だが、負けたときのダメージが大きい。今回のコラレスは、まさにそれを体現してしまった。
ただ今回の試合を観ても、あのスピードと天才的なカウンターのセンスはやはり捨てがたい。このまま消えるには惜しい選手なのだが、果たしてどうなるか。
まったく知らなかったアルベルト・マチャド。サウスポーだったことに試合開始直後に気づく体たらく
対するアルベルト・マチャドについてだが、僕はこれまでこの選手をまったく知らなかった。
コラレスの防衛戦のニュースは耳に入っていたものの、名前を聞いてもピンとこず。さらに「GBPが推している期待の若手」という話も聞こえてきたが、あえて調べる気にもならず。
開始のゴングが鳴って、初めてサウスポーだということを知る体たらくである。
そして、アルベルト・マチャドマニア()の僕が思うに、この選手はなかなかいいのではないだろうか。
いや、コラレスに勝った時点でいい選手に違いないのだが、今回はコラレスを相当研究してきたのではないかと思う。
身長178cm、リーチ183cmと長身で手も長い。なおかつコラレスの動きについていけるほどのスピードのあるサウスポー。これだけでも十分なアドバンテージなのだが、それに加えてコラレス対策もバッチリだった。
まずコラレスが得意なのは、何と言っても左オーバーハンドのカウンター。
身体を大きく右に倒し、野球のピッチャーのようなダイナミックなフォームで打ち下ろす左。あれを外旋回の軌道で思いきりぶん回すために、内山高志は視界の外から被弾して致命傷を負ってしまった。
恐らく内山としては、視界の左下にコラレスの姿が消えた瞬間、反対側からパンチが飛んでくる感覚だったのではないか。
あの試合は前半からコラレスのスピードに面食らっていたし、その状態であのパンチをもらってはどうにもならない。今さら蒸し返すのも無意味だが、負けるべくして負けた試合だったと思う。
「村田再戦で勝利!! 絶不調のエンダム(ヌジカム)にTKO勝ちでミドル級戴冠。疑惑の判定から因縁に終止符を打つ」
コラレス対策が完璧だったマチャド。長身サウスポーの利点を目一杯活かしたカウンター作戦
ただ、それはあくまで対オーソドックスでの話。
今回のマチャドは左構えで、なおかつコラレスの動きについていけるだけのスピードもある。
さらに、奥足をピンと突っ張るせいでバックステップが効かないコラレスに対し、マチャドは自然なスタンスでスムーズに前後に動ける。
リーチの差を活かせば、上半身の動き中心のコラレスを捉えるのはそこまで難しくはない。
それらを加味した上で、マチャドが狙ったのはコラレスの打ち終わり。
右側に大きく身体を傾けて放つコラレスの左をバックステップで避け、打ち終わりに左カウンターを叩き込む。
「コラレスゥゥウウ〜〜……。カスティジャノスに大苦戦の末ベルトを守る。負傷判定で3度目の防衛成功。負けに近い勝利ってヤツ?」
攻撃と同時に視界から消えるのがコラレスの最大の持ち味だが、サウスポー同士ならそうはならない。
左の打ち終わりに、サイドに回る瞬間を狙って左ストレートをドカン。
序盤からマチャドの左が危ないタイミングでコラレスの顔面をかすめていたし、8RのワンパンKOもいずれ訪れる結末だったのかもしれない。
また、コラレスが左を警戒して踏み込みを抑えた中盤は、同じタイミングから右を叩き込む頭脳プレー。コラレスの左をスウェーではなく、進行方向に身体を倒して避けるダッキングも含め、何から何まで研究し尽くしていた感が強い。
あれだけ丸裸にされた上で左のカウンターをねじ込む天才的センス。どこか山中慎介vsアンセルモ・モレノ戦っぽかったよね
と言っても、そこはやはりジェスレル・コラレス。
あれだけ研究されても、それを超えてダウンを奪う剛腕ぶりはさすがのひと言である。
6Rに右のカウンターでピヨらされながらも、7Rに右のビッグパンチで再び流れを呼び込んだのもすごかった。
足をガクガクさせながらもクリンチでもたれかかるように相手を倒す執念もすばらしいし、やっぱり文句なしにいい選手である。
ラストのダウンシーンも、改めて観ると左の相打ちだったことに気づく。
というより、僕はコラレスの背中ごしに観ていたのでコラレスのパンチだけが当たったと思っていた。
あの瞬間、コラレスは確かに前のめりに崩れ落ちたが、マチャドもよろけるようにロープに寄りかかっている。
要はコラレスの外旋回の左より、最短距離を打ち抜いたマチャドの左の方が強烈だったということか。何から何まで紙一重の勝負というヤツである。
恐らくこの選手は、何かを計算して動くというより、すべてを一瞬の反応に任せているのだと思う。
これだけ身体能力に依存したスタイルで相手をねじ伏せるというのもある意味魅力的で、やっぱりこのままフェードアウトするには惜しい選手である。
ライト級でもS・フェザー級でもいいので、再びトップ戦線に戻ってきてもらいたい。
「コルバートvsコラレス感想。コルバートいいな。対抗王者にも勝てるんじゃない? 安定のクソ試合でUFCとの差が明確」
てか、前にも言ったようにベルチェルト戦が観たいっすね僕は。
ベルチェルトがコラレスのカウンターに脅威を感じるか。
もしくは、ベルチェルトの連打に巻き込まれてコラレスがボコられるか。
コラレスが陥落したせいで、逆に実現しやすくなったんじゃないの?
ちなみにだが、今回のような「攻撃的な身体能力系のサウスポーが、長身でリーチの長いサウスポーに左で打ち落とされた」試合。
僕だけかもしれないが、この大味っぷりはどことなく山中慎介vsアンセルモ・モレノVol.2を思い出してしまった。
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