ライアン・ガルシアすっげ…。ロメロ・デュノを1RKO。パワフルでスピーディでキラキラのクドい二重の超速連打に驚いた【結果・感想】

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ネバダ州ラスベガス
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2019年11月2日(日本時間3日)、米・ネバダ州ラスベガスで行われたNABOライト級/WBC同級シルバー王座決定戦。WBC同級12位のライアン・ガルシアがNABO同級王者ロメロ・デュノと対戦し、1R1分38秒KOで勝利した一戦である。
 
 
当初9月に予定されていた試合が対戦相手の逮捕によって直前で流れ、2019年3月以来のリングとなったライアン・ガルシア。
対するロメロ・デュノは戦績21勝1敗16KOのオーソドックスで、左右に動くフットワークとパワフルなスイングを持ち味とする選手。
 
試合は開始直後からガードを固めてグイグイ前進するデュノに対し、ガルシアが力強い左で距離をとる流れ。
左フックでデュノの動きを止め、打ち下ろしの右をガードの間からヒット。さらにボディへの右を見せるなど、序盤からガルシアがスピードとパワー両面でデュノを圧倒する。
 
そしてラウンド後半。
中間距離でガルシアの右がデュノのガードを貫きテンプルにヒット。一瞬遅れてデュノがガクッと崩れ落ち、尻餅をついてダウンを喫する。
 
その様子を見たレフェリーがカウントを取らずに試合をストップし、ガルシアの1R勝利が決定した。
 
「ライアン・ガルシアがフォンセカに、ホルヘ・リナレスがモラレスに揃ってKO勝利。この対戦はアトラクション的でおもしろい」
 

何じゃこりゃああぁぁ!! ガルシアvsデュノすごい試合だった

ライアン・ガルシアvsロメロ・デュノ。
 
この日はメインのカネロvsコバレフ戦の衝撃+セミファイナルから時間が空いたせいでこの試合は未視聴だったのだが、先日ようやく観たので感想を。
 
何じゃこりゃああぁぁ!!
 
いやまあ……。
 
とにかくとんでもない試合だったなと。
使い古された有名ドラマのセリフを丸パクリしたくなる程度には。

 
ライアン・ガルシアの1RKOという結果は知っていたのだが、それをわかった上でさらに想像を超えていた。
 
「カネロがコバレフを失神KO! スターってこういうことだよな。ここぞの勝負で予想を超えてくる」
 
2018年9月のカルロス・モラレス戦ではアップアップの判定勝利。
2018年12月のブラウリオ・ロドリゲス戦では5RKO勝利。
2019年3月のホセ・ロペス戦では2RKO勝利。
 
そして今回のロメロ・デュノ戦では1RKO勝利。
戦績を振り返ってみても、1戦ごとに着実に前進していることがわかる。
 

ロメロ・デュノ、初めて観たけどいい選手だったよね? 接近戦を挑んだのも悪くなかった

まず申し上げたいのだが、ロメロ・デュノって結構いい選手ですよね?
 
ガードを固めて低い姿勢で構え、上体を振りながら前進。
ガルシアの打ち終わりを狙って距離を詰め、全力の右を振るう。
 
僕はこの選手の試合を観たのは今回が初めてなのだが、なるほど。確かに戦績通りの強豪っぽい。
 
 
基本的にライアン・ガルシアはスタンスが狭く腰高。
178cmの長身を活かした打ち下ろしの連打を得意とするが、その代わりに懐に入られるとやや手間取る傾向がある。
 
恐らくロメロ・デュノ陣営はロープ際でガルシアを棒立ちにして顎を打ち抜く作戦を立てていたと想像するが、骨太でパワフルなタイプのデュノが初回からグイグイ前に出たのは悪くなかったと思う。
 

ライアン・ガルシアのスピード&パワー恐るべし。デュノの懸命のアタックにも動じず

ところが。
ロメロ・デュノのいきなりのアタックを受けてもライアン・ガルシアはまったく動じる気配がない。
 
左腕を伸ばしてデュノの頭を押さえ、そのままスッと腕を引いて左フックをテンプルにねじ込む。
デュノも怯むことなく身体を振りながら前に出るが、ガルシアは今度は動き出しの一瞬を狙って右をテンプルに。
 
このパンチでガクッと腰を落とすデュノ。
だが、すぐさま足を踏ん張り再び前進する。
 
それ以降もデュノが懸命に身体を振って距離を詰め、そこをガルシアが高速の左で迎撃する展開。
左の1発でデュノの動きを止め、スペースができたところで強烈な右をテンプル、ボディに打ち込んでいく。
 
デュノも左足を外に踏み込み、身体を沈めて何とか前に出ようとするが、ガルシアの下がりながらの左をかいくぐれず。懸命に作戦を遂行するものの、そのつどガルシアの強烈な左とカウンターの右で動きを止められ突破口を見出せない。
 
足運びがスムーズとは言い難いが、この日のガルシアはとにかく1発の威力が凄まじい。しかもロープを背負わされ、後継姿勢になってもその威力が衰えない。
 
デュノの打ち終わりに合わせて腰を鋭く回転させ、カウンターの右を次々テンプルにヒットしていく姿には戦慄が走るほどである。
 
「井上拓真がウバーリに大差判定負けで王座統一失敗。相手に恐怖を感じさせる1発が出るといいな。兄貴みたいな」
 

衝撃のKO。石でも握ってるのかと思うほどの硬い拳とどの局面でも強打を打てるバランス、クドい二重

何と言うか、とんでもなかった。
 
結局ラウンド中盤のガルシアの右を被弾したデュノが一拍遅れて崩れ落ちたわけだが。
 
立ち上がりのデュノの動きに「お、いいかも」と思ったのもつかの間、それを迎撃するライアン・ガルシアのスピード&パワーに驚愕しっぱなし。
 
石でも握り込んでいるような硬いパンチが次から次へと側頭部にヒットする光景に「おい、うっそだろww」と。
 
1発の威力が見るからに向上し、なおかつ態勢を崩しても強打が打てるバランス感覚。
クリーンヒットを狙うあまり手数が減ってグダグダだったカルロス・モラレス戦とはまるで別人である。
 
「ライアン・ガルシアがモラレスに大苦戦? Facebook界の切り札アイドルがゼエゼエ言いながらも16連勝」
 
ロメロ・デュノのダウンが最後の右によるものなのか、それまでの蓄積があったのかは不明だが、どちらにしても今回のライアン・ガルシアの出来は特筆ものだったと思う。
 
2016年9月の井上尚弥vsペッチバンボーン戦を超速早送りで観ているイメージというか。
最初から最後まで衝撃的な試合だった。
 
 
また、試合後にホルヘ・リナレスorルーク・キャンベルとの対戦希望をぶち上げたらしいが、確かにその選択は悪くない。この試合を観る限り、リナレスが相手ならガルシアにも十分勝機はある気がする。
vsルーク・キャンベルはちょっとわからないけど。
 
 
ついでに言うと、クドいくらいの二重と相変わらずのキラキラ笑顔が印象的だった。
 

レイ・バルガスとフリオ・セサール・マルティネスが禁止薬物陽性だって。てか、いろいろ言うのもめんどくさい

なお、この試合の数日後にWBC世界S・バンタム級王者レイ・バルガスとWBC世界フライ級1位フリオ・セサール・マルティネスの両選手から微量のクレンブテロールの陽性反応が出たことが話題になっていたが……。
 
下記によると、ごく微量の検出だったためにWBCは食肉からの混入と断定し、両選手に処分を下すことはないとのこと。


いわゆるカネロのケースと同様、基準値を下回っていたために問題なしと判断されたということか。
 
これねえ……。
2017年の北京五輪でもジャマイカの短距離選手がお咎めなしになっているし、よくわからんのですよね。


下記の記事を読むと、畜産業でのクレンブテロールの使用はアメリカやヨーロッパでは1990年代に禁止されているが、中国やメキシコでは依然として広く使われているという。


中国渡航者の79%がクレンブテロールの陽性反応を示した例もあり、「食肉からの混入じゃ!!」と言い切ればそれがまかり通ってしまうのが実情だとか。
 
 
基準値を超えるジルパテロールが検出されたルイス・ネリがほぼペナルティなしでリングに上がり続けているのはともかく、今回に関しては……。
 
いや、もちろん擁護する気はないし陽性反応を示した選手がシロなどと言う気もない。
実際には検査や試合の日程に合わせて反応が出ないようにコントロールすることも可能で、真相を突き止めることは困難を極めるという。
 
ただ事実として、クレンブテロールの陽性反応は出たが基準値は下回っていたと。
そう考えると、一概にWBCの判断がおかしいと言い切るまではいかない気が……。
 
「ジェイコブスvsチャベスJr.決定? 僕がチャベスJr.をあきらめきれない理由」
 
というか、いいかげんめんどくさいんですよね。これ系のネタが出るたびに毎回各所が荒れるのが。
まだ信じてるの? とかではなく、この件について誰かと議論すること自体が不毛な気がしたり、しなかったり。
 
そもそもボクシングを含めたスポーツ界が清廉潔白だなんて1ミクロンも思ってないしね。
肯定はしないけど、慣れっこになっちゃったというか。そういうもんだと思って観ないと身がもたないというか。
 
↓こんなことを言いながら、直後に自分自身が禁止薬物陽性で2年間の出場停止食らってるし。


 
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