マービン・エスクエルドは5Rボクシングのゲーオになれる。5R特化型主人公誕生。KODトーナメント決勝戦現地観戦【2020.1.12感想】

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表題の通りですが、2020年1月12日に行われたDANGAN232「内山高志 presents KNOCK OUT DYNAMITE 賞金トーナメント」の決勝戦を現地観戦してきました。
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全体的な感想は下記で申し上げておりますが、ここから先は印象に残った試合を一つずつ、撮った写真を載せつつ適当に述べていこうと思います。
 
「5R制ボクシングおもしれえ。エンタメ寄りの選択肢としてはマジでアリ。KOD トーナメント決勝戦を現地観戦してきた」
 
具体的には、
・第4試合 土屋修平vsリ・ヤンヤン(吉野修一郎とのスパーリングに変更)
・第6試合 佐々木蓮vs山内祐季(山内選手負傷のため中止)
・第7試合 高畑里望vsマービン・エスクエルド
・第8試合 デスティノ・ジャパンvsトゴルドル・バットツォグト
です。
 
お目当の4試合のうち2試合が中止になるというまさかの事態に笑いがこみ上げるレベルなのですが、とりあえずスタートしてみます。
 

第4試合 土屋修平vs吉野修一郎戦(公開スパーリング)

まずはエキシビジョンとなった第4試合。
土屋修平選手と吉野修一郎選手による公開スパーリングです。
 
土屋選手は久しぶりの現役復帰ということで注目していたのですが、残念ながら対戦相手がビザの関係? とやらで来日できず。
それでもきっちり計量をクリアし、入場曲に合わせて試合用のガウンでリングインします。
 
おお、何かすげえ。姿を現しただけで会場の空気が一気に変わったわ。
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吉野選手の入場曲が流れている最中、コーナーポストに上がります。理由はわからねえっす。
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吉野選手の紹介です。こちらは来月タイトルマッチを控えております。超楽しみ。
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続いて土屋選手のコール。ここでも大歓声が。
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ヘッドギアを装着します。
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こういうギリギリまでヘッドギアをつけないところとかを見ると、人気があるのもなるほどと思います。
 
個人的に選手の顔が見えるかどうかはスポーツ自体の人気に大きく影響すると思っているので、こういう細かい部分で差がつくのかなと。
本人にそのつもりがあったかどうかは不明ですが。


そして、映画「ロッキー3」のテーマ曲「Eye of the Tiger」をBGMにスパーリングがスタートします。
アイ・オブ・ザ・タイガー
Survivor
ポップ
¥204

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これもめちゃくちゃよかったですね。
もしかしたら「気が散る」「内容に集中できない」という意見もあるのかもしれませんが、少なくとも僕はノリノリで超楽しかったです。
あと、吉野修一郎選手はやっぱりいいです。
 
 
ボクシング興行は基本、試合を淡々と消化していくだけなので、どうしても単調になりがちです。凡戦続きになるケースも多く、各興行ごとに当たり外れの落差が大きくなります。
 
ですが、こういう企画を挟むことで気分転換になり、ダラけた空気を一新できるというのは間違いなくあります。この日も前2試合が判定続きで若干中だるみしかけていたのですが、このスパーリング+「Eye of the Tiger」のおかげでうまくリセットできました。
 
試合中止は本人的には最悪ですが、うまく存在感を示したという意味では多少ポジティブになれる? のではないでしょうか。
 
 
照明効果と縦ノリのBGMがあればそこそこごまかしが効くってのはマジでありますからね。
「ボクシングを観にきたのであって、余興やおふざけは求めてない」的な意見も聞いたことがありますが、そんな堅苦しい話ではなく。
「ボクシングにももう少し観客を飽きさせない工夫があればいいね」「月間賞の表彰式や次戦の発表だけだとちょっと弱いよね」って言ってるだけですからね。
 
 
「ボクシングつまんないでしょうということで」
「お前ら恥ずかしくないのか。RIZINに取られて、K-1に取られて。ファンを」
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おおう……。また言わんでもいいことを……。
こういう言葉にカチンとくる人ってマジで多いですからね。
 
無難に「RIZINもK-1もボクシングも力を合わせてがんばりましょう」とでも言っておけばいいのにww
まあ、それだと誰の印象にも残らないのかもしれないけど。
 
「長濱陸がクドゥラ金子を寄せつけずにOPBF戴冠。土屋修平は山口祥吾にTKO負けで復帰戦を飾れず」
 
最後に吉野選手から試合の告知です。
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これはマジで楽しみ。めっちゃワクワクします。
 

決勝前に選手が揃って写真撮影。内山高志御大も登場したぞ

そしていよいよKODトーナメント決勝戦がスタートします。
出場選手4人がリングに上がり、最後に内山高志御大の登場です。
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おいポマエラ、上納金は用意できてるか?(違
 
 
出場選手揃っての写真撮影。
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こういうのもK-1やKrushを参考にしているのだと思いますが、イベントとしての一体感が出ていいですね。
 

第7試合 ×高畑里望vsマービン・エスクエルド○(60kg決勝)

まずは青コーナー、マービン・エスクエルド選手の入場です。
コーナーで精神集中します。ちょっと長えw
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続いて赤コーナーから高畑選手。
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雰囲気ありますねぇ〜。
 
 
試合は開始直後からマービン選手が馬力を発揮してゴリゴリ攻めます。
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高畑選手も長いリーチを活かしたジャブとボディで対抗しますが、
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マービン選手の右を被弾してダウン。ストップ寸前まで追い詰められて第1Rを終えます。
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ところが2R以降、高畑選手がボディを中心にペースをつかみ、徐々に盛り返します。
マービン選手も自慢の剛腕で対抗しますが、3、4Rと露骨な失速を見せてピンチを迎えます。
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ですが、4R終盤に再び右のカウンターをもらった高畑選手が崩れるようにダウン。レフェリーがカウントをとらずに試合を止めました。
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1回戦の際も思ったのですが、このマービン・エスクエルド選手は個人的にめちゃくちゃ好み。
剛腕と馬力を活かしてゴンゴン前に出ていると思ったら、突然力の抜けた右がスパッと真ん中を通り抜ける。相手は大振りの連打に備えているので、いきなりのコンパクトなカウンターにまったく反応できません。
 
その上、露骨に1RKOを狙いにいって、ボディでガス欠を起こすあたりも短距離型っぽい。5R制に特化した感じが最高です。
 
顔面もいいしね。
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僕は以前から「ゲーオ・ウィラサクレックは旧K-1のアンディ・フグになれる」と申し上げてきましたが、このマービン・エスクエルドは5R制ボクシングのゲーオになれるポテンシャルがあると思います。
 
外敵のスターに国内選手が打倒を掲げる構図も、ラウンド数が少ない分作りやすいかもしれませんね。
 
 
超嬉しそう。
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リングインも長かったけど、写真撮影もクッソ長えww
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いや、ホントに勝ってよかったなww
 

第8試合 ×デスティノ・ジャパンvsトゴルドル・バットツォグト○(65kg決勝)

そしてメインイベント。
第8試合のデスティノ・ジャパンvsトゴルドル・バットツォグト戦が始まります。
 
青コーナーからトゴルドル・バットツォグト選手の入場です。
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プロでは前回がデビュー戦でしたが、アマチュアでは106戦のキャリアがあります。
 
って、二十歳なの!?
その年齢でその落ち着き?
ただ者じゃねえなおい。
 
 
赤コーナーからデスティノ・ジャパン選手の入場です。
後方の入り口からの登場に歓声が湧きます。
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この人、元NBAのクリス・ボッシュっぽくて好きなんですよね。
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と思ったらちょっと違った。


試合はトゴルドル選手が足を使い、デスティノ選手がそれを追いかける展開。
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デスティノ選手が懸命に前に出ますが、トゴルドル選手の多彩な左とアングルの変化についていけません。
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3、4Rと徐々に距離を詰めて反撃を見せたデスティノ選手ですが、最終5Rにトゴルドル選手の左右フックで足が止まり、追撃の右を浴びてダウン。残念ながら勝負ありとなりました。
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結果は3-0(48-46、49-45、49-45)でトゴルドル・バットツォグト選手の勝利。
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ただ、ジャッジ1人が48-46をつけていたところを見ると、実はデスティノ選手が勝つ可能性もありました。
僕のグダグダ素人採点では1、2Rはトゴルドル選手、3Rはどちらでもアリ。4Rがデスティノ選手だと思っていたので、仮に5Rをデスティノ選手が取れば勝っていたかもしれない。
 
純粋な実力ではトゴルドル選手が一枚も二枚も上だったと思いますが、それが決め手にならないのが5R制の醍醐味と言えるのかもしれません。
 
「僕の2019年ベストバウト6選。期待した試合はないかもだけど文句なしの名試合。僕のランキングなので異論は認めない」
 
しかし最後の最後までクールなヤツっすわww
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セコンド? がニッコニコで内山御大と話しているのに、いっさい表情を崩すことがない。
 
ぶっちゃけ主催者としてはこういう選手は一番困るでしょうね。判定上等の地味強試合巧者でキャラ立ちはいっさいなし。
UFCのダナ・ホワイトだったら100%干してるヤツ。
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ついでに僕の勝手な要求を言うなら、優勝者へのインタビューがあるとさらによかったです。
海外の選手の通訳というのは意外と重要だと思っていて、インタビューでの受け答えによって会場との一体感が一気に高まるケースは多々あるので。


今回は決勝進出者が日本、ドミニカ共和国、フィリピン、モンゴルと多国籍だったので難しかったとは思いますが。
 
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