亀田家大復活の日、亀田和毅vsアビゲイル・メディナ in後楽園ホールを現地観戦してきた。いい試合だったので感想を【結果・感想】

亀田家大復活の日、亀田和毅vsアビゲイル・メディナ in後楽園ホールを現地観戦してきた。いい試合だったので感想を【結果・感想】

東京公園イメージ
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表題の通りなのだが、2018年11月12日に東京・後楽園ホールで行われたWBC世界S・バンタム級暫定王座決定戦を現地観戦してきた。
 
 
亀田和毅vsアビゲイル・メディナの一戦は、3-0(116-112、117-111、117-111)の判定で亀田和毅の勝利。2015年以来の世界王座獲得とともに、史上初の3兄弟複数階級制覇を達成した。


開始直後からハンドスピードでメディナを圧倒する亀田和毅。
鋭いジャブと激しい出入りで付け入る隙を与えない。
 
序盤4Rまでフルマークで亀田和毅がポイントを奪う。
 
ところが中盤、距離感とタイミングを掴んだメディナが徐々に盛り返す。
逆に亀田は序盤のハイペースが響いたか、失速気味に防戦を強いられる展開。
 
終盤は一進一退の攻防が続き、激しい消耗戦となる。
 
最終12Rは亀田が距離をとってメディナの攻撃をしのぎ、そのまま終了のゴング。
序盤の貯金を保ち、見事に勝利。2階級制覇を成し遂げた。


 

亀田和毅2階級制覇おめでとうございます。ナイスファイトでございました。アビゲイル・メディナもよかったよ

申し上げたように、先日後楽園ホールで行われたWBC世界S・バンタム級タイトルマッチを現地観戦してきたので、その感想を。
 
興行全体の感想もあるのだが、それは後日ということで(需要あるんすかね?)。
 
「TFC vol.3 in後楽園ホール現地観戦の感想。亀田京之介vs溝越斗夢戦でのパフォーマンスとか盛り上げ方とか」
 
とりあえず、今回はメインの亀田和毅vsアビゲイル・メディナ戦について。
 
 
まず、何より亀田和毅は戴冠おめでとうございます
 
日本で試合ができない期間があったり、復帰後もなかなか試合が決まらなかったり。苦労した期間もあったが、それが報われて本当によかった。
 
普段「亀田のファンでも何でもない」などと言っているが、何だかんだで気になる選手。これって、普通にファンなのかな? と思ったり。
 
また、相手のアビゲイル・メディナもいい選手だった。
パンチがあって身体も強く、最後まで諦めない気持ちも感じられた。
 
世間的な評価がどうなのかは知らないが、個人的にはかなり楽しめた試合だった。
 
 
とにかくアレだ。
行ってよかったなと。
 
「亀田家大復活の日」を現地で感じられたのは非常に有意義だった。
 
まあ、判定結果を発表して以降があまりにも長かったせいで、本人のインタビューを聞かずに途中退席したのだがww
 
「僕レベルのレイ・バルガスオタクになると、亀田和毅が勝てないって3Rでわかったから。もう半歩の拳は最後まで届かず」
 

厳しい試合だった。中間距離で強さを発揮するメディナに勝つには出入りのメリハリが重要

具体的な感想については「厳しい試合だったな」と。
 
アビゲイル・メディナは亀田和毅にとってはかなりの難敵。
正直、あまり得意なタイプではなかったと思う。
 
前回の記事でも「かなり苦労はするけど、何とか亀田が判定で勝つかな?」と予想したが、実際の試合もだいたいそんな感じ。
過去の試合を観る限り楽に勝てる相手ではないとは思ったが、その予想を少しだけ超えていた印象か。
 
 
予想記事でも申し上げたが、メディナが得意とするのは中間距離。
本人が「ハンマーパンチ」と言っていたように、腕が伸びる位置でのフルスイングにはかなりの威力がある。
 
「きたぜ亀田和毅。アビゲイル・メディナと暫定世界戦決定。予想は7:3くらいで有利かな?」
 
ただ、離れた位置にいる相手を追いかける足はなく、インファイトもあまり得意ではない。
この選手を攻略するには、間合いを詰めて自由に腕を振るスペースを与えないことが有効かなと。
 
2013年のジェイミー・マクドネルも序盤はサイドに動いてアウトボックスしようとしたが、中間距離での危険を察知して早めに近場での打ち合いに切り替えている。
 
中谷潤人vsジーメル・マグラモ予想。長くて動けるサウスポーが無観客で初戴冠を目指す
 
亀田和毅は基本的に前後の出入りとハンドスピードの選手。マクドネルほどのフットワークはなく、恐らく足を使ってもメディナに追いつかれる。
 
亀田がこの試合に勝つには、マクドネルよりもさらにメリハリを意識した方がいい。
離れるときは目いっぱい離れ、くっつくときは思いきりくっつく。
 
遠い位置ではハンドスピード、近場ではボディを中心に攻めれば、優位な試合展開を作れるのではないか。
 

絶好調の立ち上がり。パワーとスピードを両立した左でメディナを寄せ付けず。と思っていたら、いきなり距離を詰めた…

そして、亀田のこの日の立ち上がりはめちゃくちゃよかった
 
身体全体に力感があり、パンチもスピーディで強烈。
重い左の連打でメディナを遠い位置に釘付けにし、じっくりプレッシャーをかける。
 
そうそう、この間合いね。
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メディナにはこの位置からの攻め手がなく、距離を詰める術もない。
この動きを続けられれば、ほぼほぼ問題なく勝てるのではないか。
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というか、こんなにパワーとスピードを両立できるのかよ亀田。
パンチの打撃音が全然違う。
完全にメディナが面食らってるからな。ホントにすげえわ。
 
でも、こんなペースで最後までもつの?
 
 
などと思いつつ、迎えた3R。
このラウンドあたりから、亀田が距離を詰め始める
 
ガードを上げて頭を下げ、低い体勢で懐に侵入。
なぜか近場での打ち合いを自ら挑んでいく。
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序盤に比べて明らかに距離が近い両者。
メディナの危険なスイングをギリギリでかわし、ぐいぐいインファイトを仕掛けていく。
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いや、マジか。
それはちょっと危ないんじゃないか?
ササっと懐に入れればいいけど、その前にガッツリ危険地帯に留まってるぞ。
 
メディナの懐に亀田がどうやって侵入するかに注目しようと思っていたが、まさかこんなに真正面からいくとは。
 
「やっぱり武尊だな。ヨーキッサダーを2RKO。ヨーキッサダーはちょっとキツかったか。キックの選手ってみんなカッコいい」
 

試合は中盤へ。亀田の動きにも慣れ、調子が上がったメディナと完全に失速した亀田。やっばいコレ


亀田がリードを保ったまま、試合は中盤へ。
 
至近距離で打ち合い、もみ合いを繰り返す両者。
低い姿勢の亀田の頭がたびたび当たり、メディナが不快感を示す。
そのつどレフェリーが試合を止め、両者にバッティングの注意を与える。
 
で、案の定、亀田が失速
 
「村田諒太現役続行!! そうだよ村田、アレで終わっていいわけがないw JUST DO IT.ガタガタ言ってる場合じゃねえw」
 
リング中央からメディナに押し込まれるシーンが目立ち始め、序盤の連打も影をひそめる。
メディナの前進を低い姿勢で受け止めるのだが、耐えきれずにロープを背負わされる。
 
リング中央で押し合うが、
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そのつど押し負け、まっすぐ下がらされる。
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時おりスピーディな連打を浴びせるものの、
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メディナはケロっとして前に出続ける。
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逆に攻撃を受け、うまくペースをつかめない。
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いや、近い近い。
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実は亀田和毅のフットワークはよくない。メディナがもう少しインファイトが得意だったらマジでヤバかった

申し上げたように、亀田和毅の長所は前後の出入りとハンドスピード。
「足を使える」印象があるかもしれないが、実はそこまでフットワークはよくない
 
この試合でも距離をとって時間を稼ぐしぐさも見せたが、まっすぐ下がるせいで追い足のないメディナにもあっさり追いつかれる。
 
しかも、序盤2Rに足を踏ん張って全力の左を連打したせいで、中盤から一気にバテてしまった。
 
コンビネーションのスピードに会場は沸くが、1発の威力はまったく足りない。
オープン気味のパシャパシャではメディナの突進は止まらず、すぐに捕まってしまう。
 
「亀田興毅現役最後の復帰戦を観に後楽園ホールに行ってきた。あ、目的は亀田和毅の試合です」
 
うん。
危なかったな。
メディナがインファイトが得意ではないおかげで助かったが、もう少し攻防に幅のある選手だったら「まさか」の展開も十分あり得た。
 
 
あ、ちなみに実況席ね。
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中段に座ってる女性4人は芸能人なんでしょうか?
まったく知らんのですが。
 
でも、僕はコッチかな。
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じゃなくて、ついに最終12Rがスタート。
 
最後の力を振り絞って攻める亀田。
さすがのメディナも、前のラウンドあたりから疲れが見える。
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相変わらずのもみ合い。ホントにキツそう。
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そして、試合終了のゴング。
その瞬間、亀田和毅がガッツポーズ。
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判定結果が読み上げられ、亀田陣営が勝利に沸く。
ベルトを巻いてもらう亀田和毅。
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いや、マジでよかったな。
そして大毅太ったな。
 
「井上拓真vs ペッチ・CPフレッシュマート予想。セミファイナル出陣で「井上の弟」から卒業だぜ。って、拳四朗w」
 
対するメディナ陣営。
コーナーに突っ伏すメディナ。
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うん、がんばったけどな。
 
ナイスファイト。
また再起して、機会があれば日本に来てくれ。
 

おもしろい試合でしたね。先行逃げ切りの様式美ができあがったかな?

最初に申し上げたように、個人的にはなかなかおもしろい試合だった。
 
テレビ画面で観たわけではないので何とも言えないのだが、亀田の勝利は間違いないかなと。
 
「伊藤雅雪vsシュプラコフ予想。勝てるでしょ。初防衛できるでしょ。伊藤がパワーでねじ伏せるんじゃない?」
 
ただ、何度も言うようにキツい試合だった。
 
スピーディでスタイリッシュだが決め手に欠ける。
速さに慣れられると、もう一歩が攻めきれない。
 
特に今回のように、相手のランクが一段上がると途端に厳しくなる。
序盤2Rでのペース配分をしくじったのが、モロに後半の失速につながってしまった。
 
「ドグボエ完敗。新王者ナバレッテが天笠尚に見えたな。そして、長谷川穂積とかいうドグボエ大好きおじさん」
 
逆に言うと、メディナの前進を止めるには足を踏ん張って打つ必要があったということか。
 
どちらにしろ、前半の速攻で度肝を抜く→中盤以降のグダグダのパティーンが亀田和毅の様式美になってきた感が強い。
 
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