那須川天心復活のKO勝利。フェデリコ・ローマをカウンターのハイキック一閃。敗戦のトラウマはさっさと払拭した方がいいよね【2019.3.10 RISE】

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トリケラトプスイメージ
2019年3月10日、東京・大田区総合体育館で行われた「RISE WORLD SERIES 2019 1st Round」。
メインイベントに登場した那須川天心が58kg級トーナメント1回戦でフェデリコ・ローマと対戦し、3R1分35秒KOで勝利。見事2回戦にコマを進めた試合である。
 
 
2018年大みそかにボクシングの元5階級制覇王者フロイド・メイウェザーとエキシビジョンマッチを行い、1RKOで敗れた那須川。約2か月ぶりのリングとなった今回は、自身が主戦場とするRISEでのトーナメント1回戦。
 
前回のダウンの影響が心配されたものの、開始直後からフェデリコ・ローマをまったく寄せつけず。
リードのジャブを何発もヒットし、ローマの踏み込みに合わせてカウンター。ローキックとミドルキックを織り交ぜ、完全に試合を支配する。
 
そして3R。
ペースを掴んだ那須川はここで一気にギアを上げる。パンチでローマを追い詰め、カウンターの左でこの日最初のダウンを奪う。
さらにトリケラトプス拳を披露する余裕を見せ、そのままハイキックのカウンターを側頭部に叩き込んでのKO勝利。
 
 
順当に7月に大阪で行われる2回戦への進出を決めた。
 
「RIZIN15にパッキャオ来場だってさ。榊原信行氏が有能過ぎる件。那須川天心vsフリッツ・ビアグタン決定」
 

勝ってよかったな那須川天心。負けを払しょくするにはさっさと次に行った方がいいんだよ

昨年大みそかのメイウェザー戦以来、約2か月ぶりにリングに上がった那須川天心が危なげなく勝利した。
 
僕もこの日はK-1とRISEを交互に観ていたのだが、やはり那須川天心とK-1の武尊の試合だけは食い入るように観てしまった。
 
 
そして、何より那須川天心は勝ってよかったなと。
豪快にKOされた直後の試合ということでダメージや精神面を懸念する声も聞こえたが、今回に関しては一応問題はなさそう。
 
というより、あの敗戦から間隔を開けずにリングに上がったことはめちゃくちゃよかったと思う。
 
「メイウェザーvs那須川天心…。すまん、素直に謝る。この結果は予想してなかった。でもこの2ヶ月ホントに楽しかったわ」
 
ファンの間では
「試合間隔が短すぎる」
「もう少しゆっくりした方がいい」
という意見が大半だったが、いやそうじゃない。
 
ああいう負け方をしたあとは、さっさと次に行った方がいい。
間が空けば空くほど負けの記憶は大きくなるし、トラウマとして身体に刻まれる。
 
初の敗北を喫した選手に必要なのは休息ではなく、自信を取り戻すこと。身体的なダメージがないのであれば、すぐに試合を組んで勝利を上書きするべき(だと思う)。
 
そういう意味でも、今回那須川天心がリングに上がったことは大正解だった。
 
「巌流島楽しすぎワロタw 舞浜アンフィシアター最高だった。チェ・ホンマンブチ切れご帰宅。ビッグマンには合わないルールだよな」
 

プライドの高いロンダ・ラウジーは復帰時期を延ばし過ぎた。適当な相手をボコって自信を回復しておけばよかったのに

ちなみにだが、初敗戦のリカバリーに思いっきり失敗したのが元UFC女子バンタム級のロンダ・ラウジー。
 
2015年11月のUFC193でホーリー・ホルムのハイキックでKOされて失脚し、次にオクタゴンに戻ってきたのが2016年12月。初の敗戦から1年以上間隔を空けた結果、アマンダ・ヌネスに前回以上の壮絶なKO負けを喫してしまった。
 
ホルム戦での敗戦後、「ボクシング技術()をアップさせるぜ!!」と宣言したり、テレビのインタビューで敗戦の悔しさを涙ながらに語るロンダの姿を何度か見かけたが、いや違うんすよ。
 
当時、この人がやるべきだったのは、適当な相手をボコって自信を取り戻すこと。ボクシング技術云々より、敗戦のトラウマを払しょくすることを最優先するべきだった。
 
「ロンダ・ラウジーがわかりやすくボブ・サップだった件。ヌネスに48秒TKOか。ちょっとマズい負け方かもしれんな」
 
まあ、見るからにプライドが高そうだし、「次は絶対に失敗できない」という思いもあったのだとは思う。だが、そのプライドが邪魔して満を持し過ぎたせいで、敗戦の記憶もどんどん膨らんでいったのだと想像する。
 
そして、復帰戦の相手はホーリー・ホルム以上に打撃が得意なアマンダ・ヌネス。
なすすべなく1RTKO負けを喫し、総合格闘家のキャリアにとどめを刺されるという結果である。
 

那須川天心すばらしい。ちょっとパンチのスキルが上がりましたかね?

試合の具体的な感想だが、やっぱり那須川天心すばらしいなと。
 
相手のフェデリコ・ローマも決して弱い選手ではないと思う(よくわからない)が、開始直後からほとんど何もさせず。
 
基本的なスタイルはカウンター狙いの“待ち”で、相手の打ち終わりに鋭いパンチ、キックを返す。
また、時おりローキックやボディでローマの踏み込みを寸断し、スペースができたところで左ストレート。
 
さらに3Rには、左ミドルにカウンターの左を合わせてダウンを奪う。
怒涛のラッシュでローマを失速させ、トリケラトプス拳で挑発。強引に踏み込んできたところに左ハイキック一閃。
 
序盤はやや慎重な面も見られたが、パーフェクトな勝利と言っていいと思う。
 
「いろいろあったけどアマンダ・ヌネスvsクリス・サイボーグが2018年末ベストバウトで異論ないよな?」
 
てか那須川さん、若干パンチのスキルが上がったか?
 
これまでは力みかえって1発1発を打ち込んでいた印象だが、今回はかなりスムーズにパンチが出ていた気が……。
インパクトの瞬間だけ力を入れるというか、リラックスしたノーモーションの右がスパスパ出ていたイメージ。
 
フェデリコ・ローマがサウスポーで、なおかつ中間距離の選手だったのもあるかもしれないが、強弱の使い分けもかなりうまくいっていたような……。
 
もしそうだとすれば、賛否両論渦巻いたメイウェザー戦も無駄ではなかったということか。
 
いや、知らんけど。
 
「RIZINの現地観戦が楽し過ぎてマイッタ。堀口恭司も那須川天心もパッキャオもよかったけど、一番はヤスティナ・ハバかな」
 

期待の那須川天心vs武尊ねぇ…。僕は改めて武尊有利だと思ったよ。-58kgじゃないと那須川に勝ち目はなさそう


そして、期待されるvs武尊戦についてだが、改めて有利なのは武尊ではないかと思った次第である。
 
今回のフェデリコ・ローマ戦と2018年6月のロッタン・ジットムアンノン戦を観比べてみたのだが、やはり那須川天心にとって武尊は天敵かなと。
 
まず、今回のフェデリコ・ローマは中間距離での差し合いが得意な選手。
遠い位置から鋭く踏み込み、一気に距離を詰める。
連打の回転力がある方ではなく、最大でもミドル→右→左の3発まで。カウンターとハンドスピードを持ち味とする那須川天心にとってはかなりやりやすい相手だったと思う。
 
それに対し、2018年のロッタンは真逆。
至近距離での連打が得意で、打たれ強さを活かしてゴンゴン距離を詰めるスタイル。
前蹴りとミドルで相手を後退させ、被弾を気にせず至近距離で腕を振る。常に自分が前に出る状況を作るのが得意な選手である。
 
「那須川天心vsロッタン感想。呼吸するのを忘れたよねw すご過ぎてww パンチの那須川、キックのロッタンかな?」
 
那須川も要所でカウンターを当ててはいたが、ロッタンの圧力で奥足重心を強いられパンチに威力がない。
また、常にスペースを潰されるせいで、トリケラトプス拳による挑発やアクロバティックな蹴り技を出す余裕もない。
 
 
打たれ強く強靭なフィジカル。
しかも、近場での連打が得意。
 
どう考えても武尊はロッタンの上位互換だと思うのだが。
 
 
また、前回武尊に敗れた皇治が言っていたが、実は武尊の持ち味は多彩な蹴り技であると。
圧倒的なフィジカルやパンチばかりに注目が集まるが、バリエーションが多く攻撃の起点になっているのは蹴りとのこと。
 
「那須川天心が亀田興毅を圧倒。だからRIZINはパッキャオを口説いて那須川天心のボクシングデビュー戦の相手を調達しろと何度も…」
 
特にこの選手の前蹴りはすごいと思う。
今回のヨーキッサダー・ユッタチョンブリー戦でも、近場で打ち合いたいヨーキッサダーの前進をすべて前蹴りでストップし、常に自分の間合いで勝負していた。
 
恐らくだが、那須川天心もこの前蹴りで後退させられ、カウンターのスペースを潰されるのではないか。
少なくとも-58kgでやらない限り、武尊勝利の確率はかなり高い気がする。
 
 
てか、ぶっちゃけ僕は武尊信者ですからねww
2018年3月にスーパー・フェザー級1dayトーナメントで優勝して以来、武尊SUGEEEEEE!! が継続中ですので。
 
勝ってもらわなきゃ困るんですよww
 

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