【予想】サマートレック再び。八重樫東が8ヶ月ぶりに防衛戦に挑む。井上尚弥に善戦した強者とどう戦う?

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イタリアコロッセオイメージ
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2016年12月30日に東京・有明コロシアムで行われるIBF世界L・フライ級タイトルマッチ。
同級王者八重樫東が、IBF世界ミニマム級8位の挑戦者サマートレック・ゴーキャットジムと対戦する。

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今年5月のテクアペトラ戦以来、約8ヶ月ぶりにリングに上がる八重樫。
2度目の防衛戦の相手は、2014年に同じ井上尚弥と対戦したサマートレックである。その試合では11RTKOで敗北を喫したが、以降は14連勝中と波に乗っている。

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今回も魅せる試合が期待される“激闘王”。その異名に恥じない展開で防衛を果たすことができるかに注目である。

「八重樫がサマートレックをパワーで圧倒!! あれ? 肉体改造でもしたか? ここまでパワフルにねじ伏せるとは」

なお、この試合は井上尚弥vs河野公平のWBO世界S・フライ級タイトルマッチとのダブル世界戦として開催される予定である。

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サマートレック・ゴーキャットジムは強いぞ。ミラン・メリンドの代役ではあるが、気合いを入れて臨むべき

まず今回のサマートレック・ゴーキャットジムについてだが、かなりいい選手だと思う。

べた足の構えでジリジリと間合いを詰める。
相手の進路を塞ぐように鋭角に近づき、微妙に左右に位置を変えながらボディ、フックを打ち込む。
決してスピードがあるわけではないが、足の運びがうまく、対戦相手はいつの間にかロープを背負わされる。

体つきは見るからに骨太で、みなぎるパワーが身体全体から溢れるような印象が強い。

前後左右の小さいシフトウェイトで攻撃の芯を外しながら距離を詰め、強靭なフィジカルで優位性を確保。真綿で首を締めるように細かいパンチを当てて相手を弱らせていくスタイルの選手である。

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ジムの後輩である井上尚弥を相手に11Rまで粘った強者。出場を辞退したミラン・メリンドの代役ではあるが、対戦相手としては十分強敵である。八重樫も相当気合いを入れて臨む必要があるだろう。

本当のことを申し上げると、名前を聞いたときは一瞬「誰だっけ?」と思ってしまった。
だが、すぐに思い出した。
「ああ、井上尚弥と試合してたヤツか。何か『ラウンド開始直後のお祈りが長い』とイラついてる人が多かったな」
その試合をざっと観てみたが、確かにお祈り長えww

でもミニマム級の選手だからなぁ。井上尚弥にも完全に体格負けだったからなぁ

ただ、残念なことが一つ。
この選手はとにかく小さい。

元々の主戦場はミニマム級。
基本的に相手よりもフィジカル面で上回ることが前提のスタイルなので、パワー面で圧倒されるとどうしても厳しい展開になる。
前回同様、1階級上の王者相手にどこまでやれるかといったところである。

2014年の井上尚弥戦でも、実はサマートレックはかなり善戦していた。常に井上のディフェンスを崩し、何度もロープを背負わせる試合運び。実際、うまく戦っていたのはサマートレックの方だったと思う。

だが、残念ながら馬力の違いがどうにもならなかった
パンチ力や体格に差があり過ぎたため、サマートレックは井上とまともに打ち合うことができなかったのである。

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リーチ差を活かした左で出足を奪われ、ガードの上からでもお構いなしの強烈な右で身体が流れる。
足を踏ん張ってこらえる一瞬の間に距離を詰められてボディ。すぐさま距離をとられてリターンを空転させられる。
正直、「体格とパワーの差で負けた試合」と言っても過言ではなかったと思う。

L・フライ級ではフィジカル的に厳しいサマートレックと、減量でこの階級に合わせている八重樫。
井上ほどの馬力がない八重樫にサマートレックのパワーはどこまで通用するか。どちらが優位に試合を進めるかは、このあたりがカギになりそうな気がする。

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勝敗予想は八重樫の判定勝ち。いつも通りの激しい打ち合いの末に八重樫がヒット数で上回るんじゃないか?

今回の勝敗予想だが、八重樫の判定勝ちでいきたいと思う。

はい、無難です。
思いっきり無難な予想でございます。

この試合、序盤の八重樫は足を使って「打たせずに打つ」ことを意識するのではないだろうか。
だが、結局そうはならずに激しい打ち合いになるような気がする。

つまり、いつもの八重樫の試合。“激闘王”の異名そのままの展開である。

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上述のように、サマートレックのスタイルはフィジカル面で相手よりも優位に立つことが前提となっている。自分が前に出てなんぼ、自分のパワーが通用してなんぼというヤツだ。

そして、思うにサマートレックのパワーは八重樫に通用する
恐らく八重樫はサマートレックのプレスから逃げ切ることはできない。

八重樫は確かに足が速い。
ハンドスピードもあり、サマートレック相手ならアウトボクシングで翻弄できるようにも思える。

だが、実はこの選手の持ち味は足を止めての打ち合いである。
持ち味というより、そうせざるを得ないといった方が正解か。

以前の八重樫は動きながら打つ、打ったらすぐ動くという意識が強かったように思う。
だが、キャリア後半に入って足の動きが落ちてきているのだろう。激しく動いて相手の攻撃をかわし、その勢いを維持したままパンチを返す作業が難しくなってきているように感じる。

逃げ切る足がないので、パワーで対抗せざるを得ない。しかも相手の前進を止めるには1発1発に力を込めて打つ必要がある。
腕を強く振り、攻撃面を重視するうちに防御に手が回らなくなる。自分のパンチも当たるが被弾も増える。
結果的に、試合後半になるほど激しく打ち合う”激闘王”の展開に突入するのである。

間合いを詰めての打ち合いに持ち込みたいサマートレックと、打ち合いに希望を見出さざるを得ない八重樫。
どんな試合になるかは火を見るより明らかである。
そして、スピードや体格面から考えると、八重樫の判定勝利?
まあ、そんな感じである。

それでもサマートレックの左ボディをモロにもらってしまうと相当ヤバいことになると思うが。

意外と八重樫の圧勝もあり得る。パワー面でサマートレックを圧倒できれば。といっても、結局コンディション次第なんですけどね

挑戦者のサマートレックは間違いなくいい選手。
だが、本来はミニマム級の選手なので体格やスピード面を考えると八重樫が有利。
大激戦になるとは思うが、中差判定で八重樫が勝つのではないか。

これが僕の大ざっぱな予想だが、それでも意外と八重樫が圧勝する可能性もあると思っている。

たとえば八重樫がサマートレックをパワーで圧倒した場合。
つまり、サマートレックが八重樫を後退させることができなかったときは、かなり一方的な展開になるような気がする。

正面衝突で圧倒できれば、無理に足を踏ん張って腕を強振する必要がない。
腕を強振しないのであれば、激しく打ち合う展開にはなりにくく、当然足を使ってのアウトボクシングに持ち込める。大橋会長が要求する「打たせずに打つ」スタイルの実現である。

八重樫の過去の試合を振り返ると、ここ最近は身体の大きな相手との試合が多い。
ペドロ・ゲバラ。
ハビエル・メンドサ。
マルティン・テクアペトラ。
どの選手も八重樫より上背があり、骨格の優位性を活かして前に出てくるタイプである。
そして、それに対抗するために強引に腕を振り回していた部分は間違いなくあったと思う。

だが、申し上げたように今回のサマートレックは1階級下の選手。身長155cmと上背もない。

フィジカル面で圧倒できれば、今回に限っては華麗に相手をさばく八重樫を観られるかもしれない。
そして「やっぱり八重樫のボクシングはこれだよ」「激闘王とは言うけど、これが本来の姿なんだよ」と賞賛を受ける結末が待っているかもしれない。

2016年末、きれいな顔で勝ち名乗りを受ける八重樫東に期待である。

まあ、何だかんだと言ってはいるが、結局この選手の試合は当日になってみないとわからない。
長谷川穂積同様、コンディションがすべての選手なので。

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好調なら天下無双。
不調なら引退しなさいレベル。

いろいろな意味で、本当にドラマチックな選手だと思う。
心臓に悪いことこの上ないが、だからこその人気とも言えるわけで。

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