今年1番の出来だった山本由伸、ゴリ押し感満載の佐々木朗希、前回から修正した菅野智之、馬力不足で打ち込まれた田中将大、打線が終わってる&采配が極端すぎる中日【2025.4.18感想】

表題の通り、今回は恒例? の野球ネタである。
開幕から3週間ほど経ち各チームの戦力もはっきりしてきた頃。気になっている選手、チームについてあれこれ言っていく。
具体的には、
・中日ドラゴンズ
・山本由伸(ドジャース)
・佐々木朗希(ドジャース)
・菅野智之(オリオールズ)
・田中将大(巨人)
前回と同じメンバーの中に一つだけ超絶異端が混じっているが、まあ気にするな笑
期待大の山本由伸、メジャーの洗礼を受けた佐々木朗希、和製グリンキーの菅野智之、残った力と技術を総動員する田中将大。2025シーズン注目選手の登板試合感想
中日ドラゴンズ
満を持して監督に就任した立浪和義は3年連続最下位で解任→今シーズンから井上一樹体制でスタートした中日ドラゴンズ。
ところが開幕から16試合で6勝8敗2分の5位と苦戦を強いられている。
チーム防御率2.45(セリーグ2位)ながらもチーム打率.192(同6位)が大きく影響しての低迷である。
正直、中日がここまで打てないのはちょっと意外だった。
昨年終盤から期待感のある打者が多く、「コイツらが力を発揮すれば2025年はいけるのではないか」「先発陣が安定すればひょっとしたら」とすら思っていたのだが。
中日・立浪監督退任発表。実はそこまで嫌いじゃなかった。新戦力が台頭したし、采配面はともかく選手を見る目はあるんだろうな。低迷の一番の理由は…
今のところ先発陣はエース高橋宏斗以外はまあまあ。リリーフ陣も新加入のジュニオル・マルテを筆頭に安定している(今のところ)。
ところが肝心の打撃陣が……。
特に開幕から4番を務めた石川昂弥の不調っぷりがやヴぁい。
2年連続HR20本超えの細川成也をどかしてまで4番に据えたものの、13試合で打率.160、HRはゼロ。4月12日に2軍降格が決定している。
そして、実を言うと井上一樹の采配もピンときていない。
石川昂弥がダメダメなのはもちろん、開幕から4番を任せた選手をあっさり2軍に落とすのは……。
もっと楽な打順で打たせる等、いくつか段階があってもよかったと思うのだが。
この選手をモノにするのが至上命題なのはわかるが、あまり極端な扱いをすると潰れる危険すらある。
そもそも石川昂弥ってポテンシャルをMAX発揮したとして大山悠輔(阪神)くらいじゃないの?
まさか鈴木誠也になれると思ってるわけじゃないんでしょ?
つまり、想定されるキャリアハイは打率.290、HR30前後。
その水準なら2024年に細川成也が達成しているわけで(飛ばないボール&ナゴヤドームが本拠地で打率.292、HR23)。
また井上一樹の極端さは他にもちょいちょい目に付く。
代打でホームランを放ったブライト健太を翌日から2番で起用したり。
ブライトの長打力は確かに魅力だが、代打からいきなりのスタメン2番は極端すぎる。
そして先日2番を打っていた樋口正修。
知らない名前だと思って調べてみると、プロ3年目でいまだ1軍無安打という。
そんなヤツにスタメン2番とかいうややこしい役割を押しつけてどうすんねんと。
まだ1軍監督の采配に慣れていないのかもしれないが、もう少し“いい塩梅”の采配がほしい笑
僕は中日立浪監督を嫌いじゃない第2弾。京田陽太放出が間違いじゃなかった理由。ホームでの物足りなさとビジターでの驚異的な弱さ
山本由伸
4月12日 vsカブス
6回103球2安打9奪三振1四死球無失点 2勝1敗
ドジャースの山本由伸は前回(6回1失点)に続いて好投、今季2勝目を挙げたわけだが。
この日は過去4登板の中で文句なしに最高の出来。
「今年はサイヤング賞も狙えるか?」という声もちらほら出始めている。
僕は今シーズンの山本由伸にはかなり期待していて、今のところその通りのピッチングが続いている。
理由はウイニングショットのフォークの精度の高さだが、この日はさらにスライダーも機能していた。
山本由伸、佐々木朗希、田中将大、菅野智之2025年展望。菅野にはがんばってもらいたい。日本のエースはすげえんだってことをメリケンどもに思い知らせろw
今年の山本由伸のピッチングを観ればわかるが、あのフォークがある限り左打者はほぼ無理ゲー。
逆に右打者にはモタつくケースが目立つ。
被打率もvs左の.105に対してvs右は.237。苦手とまでは言わないが、打ち取るのにやや苦労している。あれだけいいピッチングをしながら6回で100球前後いってしまうのも右打者に球数がかさむせいだと思っている。
そこを解消するにはやはり左方向への曲がり球が必須。そのために「スライダーをうまく使えれば」と以前から連呼してきたが、この試合ではそのスライダーを何球か投げていた。
本人は肘への負担を考慮してスライダーを制限しているとのこと。
とは言え、もう少し割合を増やして全体の球数を減らせばむしろ負担は減るような気もする。
佐々木朗希
4月13日 vsカブス
5回81球4安打3奪三振2四死球1失点 1敗
メジャー最長の5回81球を投げて1失点と好投した佐々木朗希。
だが内容自体はよかったとは言い難い。
まっすぐは常時155km前後、そこにフォークとスライダーを織り交ぜるのだが、この2球種がとにかく安定しない。
フォークは軌道がヌルッとしていて抜けやすい。スライダーも指にかからない球が多く効果的ではない。
まっすぐの威力と荒れ球でどうにかなったものの、今のところポテンシャルの高さで切り抜けている印象。
完成度という意味では山本由伸や菅野智之とは大きな差がある。
あまり乗れなかったMLB東京シリーズ。大谷翔平は大スターだけど。極端すぎるドジャース野球と偏った報道にうんざりした。平均視聴数2500万人でも野球に興味があるのは…
ただ、それでもストライクゾーンにいきさえすれば何とかなることもわかった。
さらに5回はフォーク、スライダーとも指にかかっていい変化をしていた。
なので、今後はやはり再現性の向上が重要になる。常時5回のピッチングができれば間違いなくトップクラスになれるし、フォークとスライダー、どちらかがダメな日でももう一方の球でしのぐ技術を身につければ。
それがいつになるかは知らん。
菅野智之
4月18日 vsガーディアンズ
7回87球5安打3奪三振0四死球2失点 2敗1敗
この日の菅野は素晴らしかった。
マジで素晴らしかった。
前回登板(vsブルージェイズ戦、4.2回8安打3失点)は変化球が抜け気味だったが今回はさすがの修正力。
初回に2、3球投げた時点で球の力、変化球のキレが違った。
また初球の入り方だけでもカーブ、スライダー、スプリット、まっすぐとめちゃくちゃ多彩。
佐々木朗希の未熟さとは真逆というか、こういう年季を感じるピッチングは観ていて楽しい。
僕が今シーズンもっとも楽しみにしていたピッチャーの本領発揮である笑
懸念としては、決め球のスプリットがポンポン弾き返されている点か。
現状、スプリットはもっとも割合が高い球種だが、MLBの打者は外の遠いコースにも普通についてくる。被打率を見ても.333と有効な球とは言い切れない。
以前から申し上げているように菅野のスペックはMLB基準ではギリギリ。少しでも落ちれば前回のような苦しいピッチングを強いられる。
技術が高くてもこればかりはしょうがない。多少稚拙でも力技でどうにかできてしまう佐々木朗希とは正反対である笑
そんな感じで、この先中4日、5日が続いてどうなるか。
疲れを溜めずにどこまで調整できるかに注目している。
菅野智之初勝利。5回1/3を投げて1失点。菅野たまらん。菅野がんばれ。菅野はやるに決まってる。菅野予想を超えていけ笑
田中将大
4月17日 vs横浜DeNAベイスターズ
2回52球7安打1奪三振1四死球6失点 1敗1敗
ラストは巨人の田中将大。
前回の中日戦で5回1失点で勝利を挙げたものの、この試合では序盤から打ち込まれて2回6失点で敗戦投手に。防御率も1.80から9.00まで跳ね上がっている。
田中に関してはOP戦から言われていた球の遅さ、出力不足がモロに出た印象。
まっすぐは球速こそ140km中盤だが、ベース板の上での球威はいまいち。
スプリットは相変わらずドロンとしていて空振りを取れるキレはない。
唯一いい変化をしているのがスライダーだが、これ一本でいけるほどの球ではない。
結果、コースを狙い過ぎてカウントを悪くする→痛打or四球の流れ。打者1人に球数を要する悪循環である。
多くの方がおっしゃるように前回は不調の中日打線+投手有利のバンテリンドームに加えて異様に広いストライクゾーンに助けられた部分が多い。
だがこの日はセリーグNo.1の横浜打線+狭い東京ドームという条件が重なり序盤で捕まってしまった。
横浜DeNAベイスターズ26年ぶり日本一。ソフトバンクは有原航平の3回降板で詰んだ。好調な打線、相手にダメージを与えた東克樹。DeNAは勝つべくして勝った
いや、キツかったっすね。
前回は田中を勝たせるためにチームが一つになる光景にグッときたが、今回はその暇もなくあっという間に試合が壊れた。
しかも田中の調子自体はそこまで変わらない(と思う)。これは今後も同じことが起きる可能性が高い(と思う)。
それを防ぐ(チーム一丸で5回100球3失点を目指す)には、バンテリン専用機にするのがベターではないか。
いわゆる2018年松坂大輔と同じパターン。
と言っても、それをやると登板機会が限られてしまうのがね……。
そう考えると、やはり現状のスペックで打ち取る方法を探るしかない。
松坂の場合はカッターを中心に左右対称の2球種(チェンジアップとスライダー)があるのが大きかったが、田中の場合はどうするか。
まっすぐとスライダー、スプリットの3球種を今以上にうまく使うのか、もしくはカッターや2シームの割合を増やすのか。
馬力不足をどう補うかに注目している。
大谷翔平背番号17 野球 Tシャツ ジャージ ユニフォーム 野球ユニフ半袖
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