黒木優子vsサラ・ボルマン感動した。相手のラフプレーにも集中を切らさず妙なアピールもせず、やるべきことを貫いた黒木優子。狭いリング、圧迫感のある会場。これだけ不利な条件下でも最後までプロフェッショナルだった【結果・感想】

黒木優子vsサラ・ボルマン感動した。相手のラフプレーにも集中を切らさず妙なアピールもせず、やるべきことを貫いた黒木優子。狭いリング、圧迫感のある会場。これだけ不利な条件下でも最後までプロフェッショナルだった【結果・感想】

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2025年10月18日(日本時間19日)にドイツ・ハンブルグで女子ミニマム級2団体統一戦が開催され、WBA王者黒木優子とWBO王者サラ・ボルマンが対戦、2-1(97-93、93-97、96-95)の判定でボルマンが勝利している。


僕がこの試合を知ったのは確か8月半ば頃。
WBA王者黒木優子がWBO王者サラ・ボルマンとの統一戦に敵地で臨むという記事を目にした覚えがある。
それからしばらく忘れていたのだが、先日「黒木優子がドイツに出発!!」したと聞いて「ああ、そうだ。統一戦があった」と思い出した次第である。
 
結果は残念ながら黒木優子の判定負けとなったが、上記によると微妙な採点だったとのこと。
それを踏まえた上で試合の感想を言っていく。
 

判定はよくわからない。6対4くらいで黒木優子かな? と思ったけど

まず判定についてだが、正直僕にはよくわからない。
「疑惑の残る判定」「露骨なホームタウンディシジョン」という声も多数あるが、黒木優子もまあまあパンチをもらっていた(気がする)。
イメージ的には6対4くらいで黒木有利(僕の中では)。ただ、その程度で逆の結果になるならホームタウンディシジョンまではいかない(気がする)。
 
とりあえずこの内容なら再戦もアリなのではないか。
 
と言っても再びドイツでやるのか、今度は日本に呼ぶのか、まったく別の場所でやるのか。
それ以前にこの両者の再戦に需要があるのか。
ドイツでは女子ボクシングの人気が高いらしいが、その辺も含めてどうなのか。
 
どちらにしても何かしらの”続き”があればいいなと思っている。
 
ジャロン・エニスがウイスマ・リマを1RTKO。階級アップでスピードに力強さが上乗せされたエニス。これは一段スケールアップしたかも? でも、ビッグマッチは当分なさそうですよね…
 

不利な条件下でも最後まで集中を切らさずファイトした黒木優子に感動したよ

具体的な感想だが、僕はこの試合に感動してしまった
 
僕は普段女子ボクシングを観ない、選手も知らない人間で、申し上げた通りこの試合も直前まで存在自体を忘れていた。
何度か現地観戦したこともあるが、正直インパクトのある試合に巡り合った記憶はない。
 
この試合も「せっかくだからちょろっと観てみるか」的な軽いノリで再生ボタンを押しに過ぎず……。
 
 
対戦相手のサラ・ボルマンは一回り大きな身体+ガードを上げて頭から突っ込むスタイル。
腕を絡めて逆関節を取ったり、後頭部付近を殴ったり、ブレーク直後に追撃を加えたりと常にギリギリを狙ってくる。
 
さらに
・やたらと狭いリング
・妙に圧迫感のある会場
 
足を使いたい黒木優子にとっては不利な条件が勢揃いである。
その中で、再三のラフプレーにも集中を切らさずファイトし続ける姿は胸を打つものがあった。
 

インプレー中に気を抜くな、相手から目を離すな←トップレベルでもこれが徹底できない選手は結構いる

以前にも申し上げた覚えがあるが、僕は試合中の過度なアピールが大嫌い
 
時間が止まっていないのに相手から目を切ってローブローをアピール。
それも自分がロープを背負った状況で、相手の攻撃の真っ最中に。
しかも相手は相手でそのアピールを受けて攻撃の手を止めてしまうという。
 
いや、ちげえだろ。
真剣勝負の最中によそ見する方が悪いんだから、気にせずぶん殴ればいいんだよ。
なーにを一緒になってレフェリーに確認しちゃってんだよ。
 
 
インプレー中に気を抜くな、相手(球技ならボール)から目を離すな。
審判(レフェリー)がストップをかけるまで集中を切らすな、相手に隙を見せるな。
 
小学生のサッカーチームでも当たり前に言われることを徹底できない選手はトップレベルでもまあまあ目に付く。
僕はそれを目にするたびに「ウキー!!」っとなるのだが、その部分で黒木優子はめちゃくちゃプロフェッショナルだった。
 
カシメロvs赤穂亮が2Rノーコンテスト。内容はカシメロのワンサイドゲームだけど、それ以上に情けない試合過ぎて吐き気が…。何で格下が横綱相撲取ってんだよ
 

最初は黒木陣営の作戦が機能してたけど…。2Rからラフなファイトに切り替えたボルマン

前手のジャブとボディでスペースを確保→打ち終わりにカウンターを当ててサッと横に動く。
極力正面に立たない、前手の右を駆使してボルマンの前進を寸断する。
これが黒木陣営の作戦だったと想像する。
 
そして、出だしはぼちぼち機能していたのではないか。
 
 
ところが2Rに入るとボルマンがラフなファイトに切り替える。
 
ガードを上げて頭から突進、外旋回の左を打ち込みそのまま黒木の右腕に絡める。
で、肩を極めるように背後に回り、側頭部(後頭部)付近にゴツン。
もしくは頭を押し付けるようにロープ際まで押し込みレフェリーがブレークを命じるまで揉み合いを続ける。
 
ボルマンは純粋な差し合いでは分が悪いと判断したのだと思うが、黒木優子はラフなファイトに巻き込まれてうまく足を使えなくなる。
何度も仕切り直してジャブから組み立てようとするが、そのつどボルマンの突進&リングの狭さに阻まれる。
セコンドからも「ホールド、ホールド!!」という声が飛ぶなどフラストレーションの溜まる展開が続く。
 
本人も思い通りにいかない状況に何度も顔をしかめていたが、それでも試合を投げることは絶対にない。
上述の通り集中を切らさず、過度なアピールもせず。
 
再三腕を絡められて5Rに右肩を痛めたっぽいが、はっきりと動きが落ちることもなく。
とにかくジャブとカウンター、サイドへの動きを徹底する。
 
それこそ後半などはボルマンの方が疲れていたほど。
前に出る力が落ち、黒木のフットワークに徐々に置いつけなくなる。
 
繰り返しになるが、相手のラフファイトに付き合うことなくやるべきことをやり続ける姿は感動的ですらあった。
 
井岡一翔vsノニト・ドネア? マニー・パッキャオvsローランド・ロメロ? いいじゃんどっちもやれよ。井岡vsドネアが大晦日に日本で実現したら最高だろ。批判的な意見なんか関係ない、僕が観たいんだよ笑
 

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女子ボクシングは男子とは別競技。1R2分によるスピード感、ローブローが致命打にならないことの影響

久しぶりに女子ボクシングを観て思ったのが、
「これは男子のボクシングとは別競技だな」
ということ。
 
1R2分、世界戦でも10Rと男子とは時間、ラウンド数が異なる。
 
特に1R2分によるスピード感は男子よりも上。
時間が短い分フルスロットルで動くことが可能で、それだけ動きの多い試合になりやすい。
男子に比べてスリリングさ、1発の威力、迫力面では劣るが、いわゆるゲーム性に関しては女子ボクシングの方が高いのではないか。
 
 
そして何より大きいのがローブローが致命打にならないこと。
 
男子の場合は当たりどころによっては深刻な事態を引き起こす。
その分ローブローにも神経質になるわけだが、女子の場合はそこまでではないように見える(僕には)。
 
今回の試合は露骨に低いパンチはなかったものの、接近戦でのラフさ、躊躇のなさは男子ほど股間を意識する必要がないことも影響している気がする。
 
吉田実代vs小澤瑶生戦。露骨なローブローが大ごとにならない女子ボクシング? 男子だったら悶絶もののアレが下腹部に何発も入ってたけど
 
サラ・ボルマンのラフな試合運びとそれに屈しない黒木優子の勇姿、競技性の違い。
試合としても競技としても楽しめたことをお伝えする。
 
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