木村悠vsガニガン・ロペス予想!! 悲願の王座を獲得した商社マンボクサーの初防衛戦!! サウスポーのファイター相手に得意のアウトボクシングを披露できるか?

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京都紅葉イメージ
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WBC世界L・フライ級王者の木村悠が、2016年3月4日に島津アリーナ京都で初防衛戦を行う。

対戦相手は同級6位のガニガン・ロペス。前回のタイトルマッチで対戦したペドロ・ゲバラとも対戦経験のあるファイタータイプのサウスポーである。

32歳で念願の世界タイトルを獲得した遅咲きのテクニシャン木村悠。初防衛戦で前回の試合を超える感動を呼ぶことができるか。

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ガニガン・ロペスは木村にとっては比較的やりやすい相手?

今回の試合、木村にとってはわりと安パイに近い相手を選んだのではないだろうか。
いや、さすがに安パイは言い過ぎだが、挑戦者のガニガン・ロペスはそこまでぶっ飛んだ相手ではないことは確かである。

特別当て勘がいいわけでもなく、スピードがあるわけでもない。連打型の選手というわけでもないし、堅いガードを持っているわけでもない。踏み込みが鋭いわけでもないし、パンチ自体そこまで強くないしキレがあるわけでもない。リーチも長くはない。

木村にとって一番嫌なのがフィジカルの強さを活かしてゴリ押しされることだが、それ自体もどうということもない。

どれもこれもが平均的で、サウスポーということ以外これといった特徴が見当たらない挑戦者。まあはっきりいって、そこそこやりやすい相手といえると思う。

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ジムの温情なのかテレビ的な戦略なのかはわからないが、一度くらいは防衛しておかないと格好がつかないとか、そういうことなのだろうか。

念のために申し上げておくが、これは決してガニガン・ロペスが弱い選手というわけではない。あくまで木村とは相性がいいタイプではないか? という意味である。

得意のアウトボクシングを展開できるかが勝負の決め手になる

今回の試合に関しては、基本的に相手の正面に立たないことだけ注意していれば、それほど危険な状況にはならないと思う。

常に左に回りながら左フックを引っ掛けて相手の前進をいなす。スペースが空いたところで踏み込んでのワンツー。顔面を意識させておいてボディ。
相手が相打ち覚悟で前に出てきたら踏み込みに合わせて右。距離が詰まる前に細かいパンチの連打で迎撃して、身体を寄せてスペースを潰す。無理矢理出てこようとしたときは両腕を抑えて動きを封じ、離れ際にボディを打って大きくバックステップ。

要するに木村が本来得意とする足を使ったアウトボクシングに徹することができれば、無難にポイントアウトで防衛できるのではないかと予想するが、いかがだろうか。

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前回のペドロ・ゲバラ戦のように一か八かの接近戦を選択する必要はない。木村のスピードとテクニックがあれば序盤からペースを握れるはずである。

強いていうなら左右のボディを強振してくるので、そこのガードに注意するくらいだろうか。

攻撃面で言えば、恐らく木村の右が当たる。
ロペスがボディを打ちにきたところにタイミングを合わせての右。スピード的にも精度的にも木村のパンチの方が先に当たるのではないだろうか。
そして、この右が当たったところで返しの左フックを打ち込みたい。ワンツーというよりむしろツーワン。うまくタイミングさえ合えばダウンまで持っていける可能性もあると思う。

繰り返しになるが、油断さえしなければ木村の勝利は堅い。
油断さえしなければ。

というわけで、勝敗予想は木村の中差判定勝ち
3、4Rくらいで木村がペースを握りつつ、ロペスが要所要所で前に出ていくつかのラウンドを取り返す。最終的にはロペスの反撃が及ばず木村の判定勝ちという結果になると予想する。

すみません。前回は完全に木村悠を見くびっていました

前回のペドロ・ゲバラ戦の前にも申し上げたのだが、僕はこの木村という選手はチャンピオンになれるような選手ではないと思っていた。

「木村悠vsペドロ・ゲバラ予想!! 商社マンボクサーが弁護士チャンピオンに挑む!!」

足の運びもスムーズでスピードもある。防御技術にも長けたいい選手であることは疑いようがない。

だが、世界の頂点に立つには根本的なフィジカルが足りなさすぎる。
なでるようなパンチ、ペラペラの身体、軽く押しただけで吹き飛びそうな頼りない足取り。
高度なテクニックよりも体幹の弱さの方がはるかに目立ち、ポテンシャルの底を見せてしまっているように感じていたのである。

八重樫を葬り去ったペドロ・ゲバラが相手では近づくことすらできない。フィジカルの違いと長いストレートの餌食になり、KO負けを喫するのではないかと予想していた。

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だが結果は見てのとおり、大逆転での王座獲得である。
奇跡が起こるとしたら接近戦ではないかとも言ったが、まさか本当にそのとおりになるとは思ってもみなかった。

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実際、あの試合の木村は近距離でのもみ合いにも負けない強さを見せていたし、被弾覚悟の接近戦で勝負を賭けるハートの強さも持ち合わせていた。あれだけ背筋を伸ばして構えても押されずに打ち返せるのだから、間違いなく身体の強さはあるのだろう。
左足を強く踏み込んで、頭が当たりそうな位置で左フックを強振する木村の姿など試合前にはまったく想像していなかった。

あのくらい体幹の強さがあれば、基本的に誰が相手でも大崩れすることはない。強敵が相手でもどうにか粘りつつ攻略の糸口を見つけてポイントを拾う。そういう試合展開に持ち込むことができるスタイルだと思う。

別に努力が才能を凌駕するなどという綺麗ごとを言う気は毛頭ない。だが、元来持っていた才能に加えて血のにじむような努力をしたのだろう。あのゲバラ戦の木村は素直に見事と言える試合を見せてくれた。

ジム側としても、あれだけの試合を見せた木村に一試合くらい安全な相手と防衛戦を組んでやろうと考えても不思議はないのではないだろうか。

今回はメインを飾る山中慎介の地元での開催ということで、木村は間違いなく脇役だ。しかもスタイル的に判定決着が濃厚なので大きなインパクトを残すこともできないだろう。どれだけ視聴者の記憶に残る試合ができるかはわからないが、がんばってもらいたい。

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そして、できることなら次戦にでも八重樫東との統一戦が実現すれば最高である。

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