日本7-61南アフリカ。9トライを奪われ完敗。でも今回は仕方ない。南アフリカが強すぎた。これに勝てるチームが地球上に存在するの? ってくらい。実は日本も悪くなかったしね【2025.11.1ラグビー感想】

日本7-61南アフリカ。9トライを奪われ完敗。でも今回は仕方ない。南アフリカが強すぎた。これに勝てるチームが地球上に存在するの? ってくらい。実は日本も悪くなかったしね【2025.11.1ラグビー感想】

ラグビー「リポビタンDツアー」第1戦、2025年11月1日にイングランド・ウェンブリーで日本代表が南アフリカと対戦、7-61で敗戦している。


前回のオーストラリア戦で善戦した日本代表。
だが世界ランク1位の南アフリカには歯が立たず。後半12分に1トライを返すのが精いっぱいで、計9トライを奪われるなど力の差を見せつけられる結果となった。
 

今回は仕方ない。南アフリカが強すぎたよ。さっさと切り替えようぜ

日本7-61南アフリカ。
 
前回オーストラリアに4点差まで迫ったことで一定の評価を得た日本代表。
だが世界ランク1位の牙城は高く9トライを献上する大敗を喫している。
 
日本vsオーストラリア、15-19で惜敗。オーストラリアはそこまで強くはなかったけど日本は一定の成果は得られたのでは? 去年のイングランド戦で「“超速ラグビー”に少し希望が見えた」って言ったけど
 
SNS上でも落胆の声が多く見られ、中には「エディーのラグビーで世界と戦うのは難しい」という声も。
試合ごとに評価が乱高下するいつものパティーンである。
 
ただ「南アフリカが強すぎた」「戦術どうこうの次元じゃない」という意見もちらほら。
僕もこちらに賛成で、正直今回の南アフリカはどうにもならなかったと思う。
 
“超速”がどうとかペース配分ガー以前の話。
接点での強度、パス回しの精度、集散の速さ、その他。
あらゆる局面でレベルが違った。
それこそこの日の南アフリカに勝てるチームがこの世に存在するの? というくらい。
 
これはアレだ。
日本は「世界の頂点を知れていい経験になった」と思って切り替えればいい。
もちろん反省は必要だが、無駄に引きずるよりも次のアイルランド戦に備えようぜOK?
 

南アフリカのすごさは全部。中でもディフェンスとハイパントは凄まじい

特にすごいのがディフェンスとハイパントの精度
2023年W杯を観ても南アフリカはディフェンスの寄りの速さ、タックルの鋭さは群を抜いている。
 
この日も日本チームがボールを持つと同時にグワーッと詰めてくる。
スピーディなパス回しでかき回したい日本だが、その前にスペースを潰されるのでどうにもならない。
結果、横走りを繰り返すばかりで糞詰まり状態に。
で、接点でのペナルティ、もしくはジャッカルでボールを奪われてしまう。
 
何度か裏に出るシーンもあったが南アフリカのディフェンス陣はそこで諦めない。
足に手を絡める、ジャージを掴む等でランナーのスピードを落とし、ビッグゲインを許してもトライまではさせない。
仮に日本にこのディフェンス力があれば戦術の幅が一気に広がりそうだなと思ったことをお伝えする。
 

キヤノンのデクラークもそうだけど南アのSH陣はハイパントがクッソうまいよね

そして密集の裏に蹴り上げるハイパント。
ここの精度の高さも南アフリカの持ち味だと思っている。
 
キヤノン・イーグルスに所属するファフ・デクラークもそうだが、南アフリカのSH陣はあのキックが抜群にうまい。
味方が追いつける、空中で競れる高さと位置に毎回ピンポイントで落としてくる。
 
で、走り込んだプレイヤーがジャンプキャッチ、もしくは着地の瞬間を狙ってタックルに入る。
 
日本のキック処理を課題に挙げる方が多かったが、正直アレは難しいと思う。
毎回絶妙のキックが飛んでくる&キツいプレッシャーの中でクリーンキャッチ→ボールをキープするのは至難の業。
それこそ「すみません、相手がすごかったです」でいいのではないか。
 
もちろん対策を考える必要はあるが、現時点では手の打ちようがない気がする。
 
日本がウェールズに12年ぶりの勝利。まあクソ試合ですね。低レベルなチーム同士の低レベルな試合ですよ。超速ラグビーのあるべき形を示せたのはよかったけど
 

実は日本は悪くなかった。ハンドリングミスの激減、オーバーペースによるガス欠もない

これは言っておかなければいけないのだが、今回の日本は決して悪くなかったと思っている。
“超速ラグビー”は発動前にことごとく抑え込まれ、タックルされても数歩前に出る南アに対して日本はガッツリ“前”で止められていた。接点で差を見せつけられたことは事実である。
 
だが去年まで頻発していたハンドリングミス、軽いプレーでチャンスを潰すケースは激減した上に、オーバーペースによるガス欠もない。
前回同様、最後まで足が止まらず走り切れたことはめちゃくちゃポジティブだと思う。
 
ラインアウト、スクラムもぼちぼち。むしろラインアウトに関しては南アフリカの方がモタモタしていたほど。
 
超速ラグビーの現在地。イングランドとの2試合で何が変わったか。スタッツを見ると少しだけ希望が出る? エディー・ジョーンズのコメントも納得できるよね
 

後半13分のトライは“超速ラグビー”を体現したもの。あのパターンに入れば世界1位にも通用する

また後半13分に挙げたトライは文句なしに素晴らしかった。
ゴール前でのスピーディな球出し、フォローがどんどん顔を出す、一瞬のスキをついてスペースに走り込む、などなど。
 
フェーズを重ねるごとに南アフリカのディフェンスが崩れ、フッと気を抜いた瞬間を逃さずゴールラインに飛び込む。
まさに“超速ラグビー”を体現したトライだったのではないか。
 
あのパターンに入りさえすれば世界1位にも通用することが証明されたと言えそう。
 
 
繰り返しになるが、今回は南アフリカが強すぎた。あまりに強すぎた。
日本も決して悪くはなかったし、去年から続けてきたものの成果も出始めている。
必要以上に引きずらずに「こういう日もあるさ」と切り替えればいいと思う。
 
エディー・ジョーンズ続投決定。“超速ラグビー”の目指す場所はニュージーランド、フランスと近い? 立川、マクカランのSO起用も理解できる。納得はしてないけどな笑
 

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SOの2人やばくね? サシャ・ファインバーグ=ムンゴメズルとマニー・リボック。リボックは近鉄ライナーズか!!

ちなみにこの日もっとも印象に残ったのは南アフリカのSOサシャ・ファインバーグ=ムンゴメズル。
 
何だアイツ、やばすぎねえか?
 
基本はスペースを見つけて走り込む系。
ちょこまかと動くチェスリン・コルビとは異なるタイプで、 一瞬でトップスピードに乗る走力が持ち味。ディフェンスをあっさり置き去りにするプレーに「うわ、すげえ……」となってしまった。
 
加えてパス回しもめちゃくちゃうまいとなれば、そらエディー・ジョーンズも手放しで褒めますよね。

「本当に走力があり素早く機敏で、体格もあり、ハンドオフも強烈。一瞬でも構えて見ているとやられる。これからもっと凄い選手に成長すると思う」


さらに後半からSOに入った23番マニー・リボックもやばい。
サシャ・ファインバーグ=ムンゴメズルほどの走力はないが、キックやパスの精度、状況判断はとんでもない。
 
リーグワンの各チームが海外選手に頼りっきりで日本人SOが育たないジャパンとは真逆である。
 
って、マニー・リボックは花園近鉄ライナーズ所属なんですね。

 
これはたまらん。
機会があればぜひ現地観戦したい(日本人SOが育たないとほざいておいてアレですが笑)。
 

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