日本vsオーストラリア、15-19で惜敗。オーストラリアはそこまで強くはなかったけど日本は一定の成果は得られたのでは? 去年のイングランド戦で「“超速ラグビー”に少し希望が見えた」って言ったけど【2025.10.25ラグビー感想】
ラグビー「リポビタンDチャレンジカップ2025」日本vsオーストラリア戦が2025年10月25日に東京・国立競技場で行われ、19-15でオーストラリアが勝利。日本は後半19分のトライ+ゴールキックにより4点差まで迫るも逆転はならず。
だが、強豪オーストラリアに最後まで食い下がったことで一定の評価を得ている。
📝村上 晃一ラグビーコラム🆙
🏉リポビタンDチャレンジカップ2025 ラグビー日本代表テストマッチ レビューコラム🏉【ハイライト動画あり】
「悔しい、本当に残念」。4点差の惜敗。オーストラリア代表から初勝利ならずコラムはこちら⬇️https://t.co/dRNG1eMJRP
— J SPORTS🏉ラグビー公式 (@jsports_rugby) October 27, 2025
少し時間が経ってしまったが、先日国立競技場で行われた日本代表vsオーストラリア代表の感想を。
結果は19-15でオーストラリアが勝利。
ただ上記のコラムにもあるように日本はHO江良颯の17タックルを始めディフェンス面がかなり機能している。
これまで強豪相手に大量失点するケースが多かった日本代表にとってこの内容は前向きに捉えていいのではないか。
と言いつつ僕の意見はちょっと違っていて、それについてあれこれ言っていく。
今回のオーストラリアはそこまで強くなかった。日本とは相性のいいスタイル
まず大前提として。
この日のオーストラリアはそこまで強くない。
ラグビー関係者や代表OBが“強豪に善戦!!”“この相手にこれだけやれればあと少し!!”と口を揃えてコメントしていたが、いや、そうか?
直近の試合を観ていないのでわからないが、少なくとも今回のオーストラリアはぶっ飛んで強くはなかったと思うのだが。
正確には日本にとってやりやすいスタイルの相手だった。
パス回しはそこまで速くない、球出しは基本的にオープン側のみ、キックはどちらかと言えば相手に取らせる蹴り方、深い位置からアングルをつけて入ってくるプレイヤーもいない、急激にテンポを変えるようなバリエーションもない。
オーストラリアはモールやラックが持ち味のチームだが、その強みを生かすためにあまり尖ったことはやってこない。
全体的にオーソドックスなチームである。
そして、日本はこういうチームが割と得意だったりする。
伝統的に前で止める、低く入る、複数人で倒すディフェンスが染みついており、これは小細工なしで正面突破を狙ってくる相手によく機能する。
逆に苦手とするのは手先が器用で個人技に長けたチーム。
ちょこまか系というか、オフロードパスや近場での細かいステップ、キックを駆使してかき回されるとついてけなくなる。
その点、この日のオーストラリアは(日本が苦手とする)かき回すプレーは皆無。天候も影響していたと思うが、ディフェンスしやすい相手だったのではないか。
日本vsウェールズ第2戦。またしてもクソ試合。あれだけディフェンスがダメ&密集でポロポロすれば勝てないよ。ウェールズは背伸びせずに今やれることを全力でやり切った
狙いは僅差の逆転勝ちだったと思う。これまでは前半飛ばしまくって息切れのパターンばかりだったけど
日本の作戦は恐らく接戦からの後半逆転勝ち。
立ち上がりはやや抑え気味に、前半の終了間際から後半にかけてペースアップする。
中盤のラッシュに備えて温存しつつ、追いつける点差(1トライ1ゴール差くらい?)をキープして終盤に突入。
で、残った体力をすべてつぎ込んで終了間際に逆転トライを奪うとか、そんな感じ。
実際、この作戦はうまくいっていたと思う。
これまでの日本は前半からフルスロットルで駆け回る→すぐに足が止まり、それ以降は防戦一方というパターンが目立っていた。
“超速ラグビー”を掲げるのは結構だが、あれだけフルで走り回って80分持つわけがない。
さらに素早いパス回しを意識するあまりボールが手につかずに敵陣でチャンスを潰しまくる。
そのスタイルを突き詰めるならもっとメリハリをつけるべき、まずは「しっかりボールを掴む」「相手を確認する」「パスを放る」の基本をきっちりやる必要がある。
特にSHと密集サイドのハンドリングミスを減らすことは急務で、ペース配分の稚拙さとともにこのチームの最重要課題だと喚き散らしてきた。
苦戦続きのラグビー日本代表。今の「超速ラグビー」をあと3年弱で成熟させる? 若手を見出す期間? 散々連呼してた「にわかファン」は置いてきぼりっすか?笑
試合運びはうまくいっていたと思う。4点差に追い上げてから雑になったのが残念
表題の通り今回の日本は全体を通して試合運びがよくなっていた(と思う)。
抑え気味の立ち上がりから中盤のペースアップまで。
日本が攻撃のテンポを上げたことでオーストラリアは明らかに戸惑っていたし、パス回しはスピーディさと確実性がうまく両立していた。「ボールを掴んで相手を確認してから放る」基本のプレーというヤツ。
そのおかげで最後まで足が止まることなく雨の中でも最小限のハンドリングミスで乗り切ることができた。
惜しかったのは4点差に迫ってからパス回しがやや雑になったこと。
あそこでもう少し落ち着いてプレーしていれば逆転トライも十分あり得たのではないか。
本来チームを落ち着かせるのはSHの役目なのだが、その本人がわちゃわちゃになってしまったのが……。
エディー・ジョーンズ続投決定。“超速ラグビー”の目指す場所はニュージーランド、フランスと近い? 立川、マクカランのSO起用も理解できる。納得はしてないけどな笑
一定の成果が出たんじゃない? 昨年12月に「少し希望が見えた」と言ったけど
下記の通り僕は昨年12月のイングランド戦後に「少し希望が見えた」「エディー・ジョーンズのコメントにも納得できる」と申し上げている。
超速ラグビーの現在地。イングランドとの2試合で何が変わったか。スタッツを見ると少しだけ希望が出る? エディー・ジョーンズのコメントも納得できるよね
“超速ラグビー”の燃費の悪さに改善が見られ、ディフェンスの出足が止まることもなくなった。
あとは組織的なディフェンスとセットプレーの精度。ここを向上させればまあまあ期待できるのでは? と。
エディーのコメントに批判が集まっていたが、実は案外悪くない、チームが上向く兆しが見えると思った次第である。
そういう意味でも今回のオーストラリア戦は一定の成果が出たと言えそう。
もちろんこの日のオーストラリアはそこまで強くない、日本との相性もよかった。何より雨天の影響で嫌らしい攻めをしてこなかったのは大きい。
日本に有利な条件が揃っていたことは加味するべきだと思うが。
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