平岡アンディvsゲイリー・アントゥアン・ラッセル。明確な負けだけど平岡アンディは間違いなく通用した。三代大訓、佐々木尽の絶望感を少しだけ払拭してくれてよかった(よくはない)【結果・感想】
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2026年3月21日(日本時間22日)に米・ネバダ州で行われたWBA世界S・ライト級タイトルマッチ。同級王者ゲイリー・アントゥアン・ラッセルとランキング1位平岡アンディが対戦し3-0(117-110、117-110、116-111)の判定でラッセルが勝利、初防衛に成功している。
【ボクシング】平岡アンディ初挑戦で世界王者奪取ならず 判定負け #平岡アンディ https://t.co/r4941VrYLg
— 日刊スポーツ (@nikkansports) February 22, 2026
二転三転してようやく決定した平岡アンディの世界戦。
ところがビザの遅れによりなかなか渡米できず「もしかしたら中止かも?」という事態に。
結局ギリギリ間に合ったものの、何とも不運な話である。
僕はMLBでプレーする日本人選手のキャンプ合流が遅れていることは知っていたが、特に気にすることもなく。
だが、同じ理由で平岡アンディの渡米も遅れているとは……。
シーズンが半年続く野球では合流が多少遅れたところで大した影響はないが、試合前の数日がめちゃくちゃ重要なボクシングではシャレにならん。
まあ、米国の政策? 方針に競技云々は関係ないですからね。
改めて不運だったとしか言いようがない。
平岡アンディvsゲイリー・アントワン・ラッセル正式発表!! ラッセル三男有利だと思うけど、平岡アンディはホントに最後の砦だよね。ジェイク・ポールvsジャーボンティ・デービス戦のアンダーというのが隔世の感がある
平岡アンディは負けたがしっかり通用した。三代大訓、佐々木尽の絶望を多少払拭してくれた
試合の感想としては、負けたのは残念だがしっかり通用してよかった。
いや、負けた試合で「よかった」はどうなの? とは思うが実力はしっかり見せた。
少なくとも手も足も出なかったわけではなく。中盤などは「お!!」と思わせる山場も作っている。
三代大訓、佐々木尽と日本の中量級トップ選手が衝撃的な負けを喫し、彼らに勝利した選手が次の試合で敗れるケースが続いた。
「やっぱり日本人に中量級以上は厳しいのは?」という雰囲気の中、平岡アンディのパフォーマンスは文句なしに素晴らしかった。
三代大訓vsアンディ・クルス。力の差は大きかったしどんな対策を立てたかすら伝わらなかったけど、ところどころ通用する部分もあった。それもひっくるめて国内ではノウハウが広がらないのかもしれんね
とりあえずは王者と同じ土俵で語れる、「あそこをああすれば」的な“タラレバ”を言える試合になったのはよかった(よくはない)。
バロッソ戦とほぼ同じ立ち回り。ジャブとサイドへの動きで的を絞らせない
平岡アンディの立ち回りは前回(2024年9月?!)のイズマエル・バロッソ戦とほぼ同じ。
平岡アンディvsバロッソ、佐々木尽vsカミル・バラ、下町俊貴vs津川龍也。平岡アンディのベストバウト。1、2試合目がガラガラすぎて…
ジャブで相手を遠ざけつつサイドに動いて的を絞らせない。
強引に入ってくればそこに左のカウンターを合わせる、またはクリンチで動きを封じる。
突進力のあるサウスポー、サイズ差のアドバンテージを活かせるという意味でラッセルはバロッソと共通点が多かった。
ラッセルは長男同様凄まじいハンドスピードの持ち主だが、長男ほどのダッシュ力はない。懐に入れさえしなければあの連打もそこまで怖くはない。
なので、サイドに動きながらジャブで遠ざけるやり方は正しかったと思う。
だが、それでもラッセルはバロッソほど1発頼りの選手ではなく。
長男よりも劣ると言っても踏み込みスピードは十分。ジャブとフットワークを駆使しても中に入られるケースは必ず発生する。
また平岡アンディのジャブはぼちぼち当たっていたと思うが、ポイントになる、ペースを引き寄せる有効打まではいかず。
強引に中に入って無理やり当てるラッセルの方が攻勢を取っていた印象である。
中盤にボディ狙いでペースを引き寄せる。ラッセルの危険地帯に踏み込みさらに中へ
「負けてはいないけど明確に取れたラウンドもない」まま試合は中盤へ。
これまで足を使ってアウトボクシングに徹していた平岡アンディだったが、6R後半あたりから自ら距離を詰めて打ち合いにいく。
ラッセルは突進力と連打を兼ね備えたファイターで、近い位置での回転力は凄まじい。
だがこのままだとポイントが不利だと判断したか、ラッセルの危険地帯(ハンドスピードを発揮できる位置)にあえて踏み込む平岡アンディ。打ち合いながらさらにもう一歩近づく。
で、身体を思い切り寄せた状態から角度をつけてボディの連打。
長い腕を直角に固定するイメージで鋭角にラッセルのボディを突き刺す。
ここまで近づかれるとラッセルも得意な連打を出せなくなる。
体格差を活かして覆い被さるように圧力をかけつつボディ、タイミングを見て打ち下ろしを顔面に。
直後にラウンド終了のゴングが鳴ったものの、この試合で初めて平岡アンディがペースを引き寄せた瞬間だった。
アンディ・クルスvsレイモンド・ムラタラ。「僕がムラタラをよく知らない」というクソみたいな理由でクルスの勝利予想をしてたけど…。2-0の結果以上にムラタラが支配してた
7R後半に息切れしたのが残念だった。唯一明確に取ったラウンドだったけど
残念だったのは、勝負どころで息切れしてしまったこと。
7Rは平岡アンディが唯一明確に取ったラウンド(12R中唯一3者が平岡を支持)だが、後半あたりで失速→最後まで攻めきれなかった。
ラッセル対平岡アンディのスコアカード pic.twitter.com/YcZ1pAFrDJ
— Daisuke Sugiura 杉浦大介 (@daisukesugiura) February 22, 2026
対するラッセルはボディ攻撃を嫌がってはいたが完全に落ちたわけではなく。
8、9Rと持ち直してペースを渡すことはなかった。
この辺は平岡アンディが普段やらないことをやって疲れたのかコンディションに問題があったのか、もしくはあの局面で踏みとどまれるラッセルの二番底がすごかったのか。
何とも言えないが、とにかく惜しかった。
あのまま残りのラウンドを全部取れていれば逆転も可能だった? かも?
なお10Rのローブローは背中越しだったので何が起きたかわからなかったが、スローで観たら思いっきり股間をしばき上げてて「おおう…」となった笑
That has to hurt 😓#TheRingHighStakes | LIVE NOW | Live Exclusively on DAZN | @ringmagazine pic.twitter.com/0f4nGG4WgX
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平岡アンディの今後? 今が一番いい時期なので引退の選択肢はないと思うけど…
最初に申し上げた通り明確な負けだが平岡アンディは間違いなく通用した。
三代大訓、佐々木尽の負けで絶望感が漂っていたが、平岡アンディのパフォーマンスはそれを(多少)払拭するものだった。
負けた試合でよかったというのもアレだが、「もう少し攻めていれば」「微妙なラウンドでポイントを引き寄せる決め手に欠けた」等の“タラレバ”を言う余地は残されている。
試合としてもおもしろかったし、個人的にはぼちぼち満足している。
てか、平岡アンディは今後どうするんでしょうね。
現在29歳で今が全盛期。あのパフォーマンスを考えると引退などはあり得ない。
バロッソ戦のときも思ったが、平岡アンディはバンザイして後ろに退くアクションがなくなったのがいい。
これまでは強引に距離を詰められると腕を上げたバンザイポーズのまま後ろにピョーンと飛ぶ(逃げる)シーンが目についた。
そのたびに仕切り直し、距離の測定をやり直すパターンが多かったが、バロッソ戦も今回もしっかりとスタンスを保ったまま捌くことができている。
僕が「平岡アンディがよかった」と思った理由の一つがこれだったりする。
佐々木尽vsマーロン・パニアモーガン。何も変わってなかったけど短期間では変わらんよな。でも「欠点を解消するより一点突破で突き進め」の意見が多かったのは驚いた。その時間は前回で終わったと思ってたよ
しばらくは同僚の力石政法とともに国内で試合をこなしながらランキングを上げていくのだと思うが、ウェイト等の問題もありそうだしいつまで待てるのか。
Leminoは佐々木尽よりもむしろ平岡アンディをサポートする方が可能性が広がりそうだが、見栄えを考えれば佐々木尽を選びますよね……。
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