中日・立浪監督退任発表。実はそこまで嫌いじゃなかった。新戦力が台頭したし、采配面はともかく選手を見る目はあるんだろうな。低迷の一番の理由は…

中日・立浪監督退任発表。実はそこまで嫌いじゃなかった。新戦力が台頭したし、采配面はともかく選手を見る目はあるんだろうな。低迷の一番の理由は…

2024年9月18日、プロ野球・中日ドラゴンズの立浪和義監督の今季限りでの退任が発表された。


立浪政権3シーズン目となった今季は4月に8年ぶりの単独首位に立つなど快進撃を見せたが、徐々に失速。18日の阪神戦で敗れて最下位に転落したタイミングでの発表となっている。
 

立浪監督のことはそこまで嫌いじゃなかった。4月に首位に立ったときは淡い期待を抱いた笑

中日は立浪監督が就任した2022年から2年連続で最下位。これは球団史上初とのこと。3年目も激しい最下位争いを繰り広げていることを考えれば退任も仕方ない。
 
またファンからの評判もすこぶる悪く、退任が発表された直後はSNSがお祭り状態になったほど。
 
これだけ嫌われた(中日の)監督は僕の記憶では高木守道(2012~2013)以来。
高木守道に関しては、本拠地最終戦の監督挨拶の際にあまりのブーイングで本人が言葉に詰まった光景を思い出す。アレは今考えても反吐が出る現象だったが、嫌われ具合としてはそこに匹敵するかもしれない。
 
 
ちなみに僕は立浪監督のことがそこまで嫌いではない
中日ファンではないのもあるが、言われているほど酷い監督だったと思わないのも……。
 
しかも4月に単独首位に立った際に「今年はもしかしたら!!」と淡い期待を抱いたりもしている笑
 
おかしい、中日が強いだと…? 舐めプを覚えたライデル・マルティネス、飛ばないボール、中田翔の存在感
 
結局そこから順調に落ちていって「ああ……」となったのだが。
 
 
シーズン前に漠然と考えたコレ↓があながち間違いではなかったのがオモロイw


本命:阪神、対抗:広島を予想していたので、巨人が首位に立っている現在(9月19日現在)の状況はやや意外だが。
 

監督就任が世代交代の時期と重なった不幸。生え抜きスター監督への期待とのギャップがあったよね

まずはっきりさせなくてはならないのが、今の中日は世代交代の真っ最中だということ。
 
平田良介、福田永将らが引退、大島洋平や高橋周平、ダヤン・ビシエドは通年の活躍がキツい、エース大野雄大も全盛期を過ぎている。
 
また期待されながらもいまいち突き抜けられなかった京田陽太の放出も悪くない。
2022年は明らかに低迷していたし、生え抜きショートとして扱いが難しくなる前に心機一転の機会を与えたのはいい判断だった(と思う)。
 
阿部寿樹まで放出したのはどうかと思うが、シーズンを通して二遊間を守るのが厳しい年齢に差し掛かっていたのもあるのだろうと。
 
二遊間とサード、ファースト、外野(要するにすべてのポジション)で絶対のレギュラーが不在という状況は大いに考慮するべきである。
 
 
“ミスタードラゴンズ”と呼ばれた往年の名選手。
長年Bクラスに沈むチーム浮上の切り札。
 
(結果が求められる)生え抜きスターの監督就任がチームの再建時期と重なってしまったのは不幸としか言いようがない。
 
実際、立浪政権で勝負をかけるために森繁和(2017~2018年)、与田剛(2019~2021年)でつないだわけで(たぶん)。
 
この時期に思ったよりも世代交代が進まなかった、主力はピンピンしていたのに成績が伴わなかったのが何とも……。
それこそ京田陽太や高橋周平がハネなければダメだったのだが。
 
 
なお与田政権2年目の2020年は3位に入ったものの、新型コロナウイルスの影響でCS自体が中止になっている。
 
山本由伸復帰登板感想。まだまだこんなもんじゃないから。打者を絶望させるのが本来の山本由伸だから。大谷翔平、今永翔太、ダラス・カイケル
 

立浪監督就任以降の新戦力の台頭。選手を見る目はあるんでしょうね

そして立浪監督就任以降、新戦力はちゃんと台頭している。
 
一番のヒットはDeNAから獲得した細川成也。
2017~2022年まで二軍暮らしが中心だった選手が中日に移籍した途端に2年連続20HR超え、今シーズンは5月以降のほとんどの試合で4番を任されている。
 
それ以外にも村松開人、福永裕基、石川昂弥とモノになりそうな選手が多い。
個人的に石川昂弥を独り立ちさせるのは立浪政権の必須課題だと思っていたが、予想よりも早くレギュラーに定着しそうである(今のところ)。
 
またショートは龍空は打撃がダメダメすぎる、ロドリゲスは一軍レベルではないことを考えると村松開人でほぼ決まりだろうか(今のところ)。
 
先発陣で言えば高橋宏斗の活躍が目覚ましい。
まあ、このピッチャーは最初からとんでもない球を投げていたので誰が監督でも勝手に出てきたはずだが。
 
 
その一方でブライト健太と鵜飼航丞の冷遇っぷりもめちゃくちゃ納得できる笑
この2人は最初にスイングを観たときに「このままだとプロでは厳しいんじゃないの?」と思った記憶があるが、ぶっちゃけそれを超えてイケてないw
 
下記の記事がどこまで的を射ているのかは知らないが、少なくともブライト健太と鵜飼航丞に関しては“理論が合わない”以前な気が……。
 
「中日・立浪監督、トップダウン指導を続けたが…「切り札」去るのは球団にとってもダメージ大きい【記者の目】」
 
主力メンバーが下降線に入った(引退した)中でこれだけ台頭してきたということは、立浪監督の選手を見る目はぼちぼちなのだと思う。
 
 
・世代交代の最中での就任
・新戦力を台頭させた
これらが僕が立浪監督をそこまで嫌いではない理由である。
 
 
もちろん精神的支柱として期待した中田翔、中島裕之が機能しなかったのも大きい。
 

監督タイプではなかったのかも? 謎采配+昔気質な体育会系のノリが災いしてマスコミのオモチャに

結局立浪氏は監督タイプではなかったのかもしれない。
ビシエドを二軍に幽閉、どう見ても動けていない中島裕之を一軍で使う等、「は?」「何で?」と思う采配は確かに多かった。
 
さらに
・自分の衰えを気づかないと
・戦う顔をしていない
・ヘラヘラ笑いながらやってる選手は外す
などの「え?」という言葉や就任会見での「長髪、茶髪、ヒゲ禁止令」といった賛否が分かれそうな宣言。
 
一昔前の体育会系のノリが見え隠れする中、チームの低迷に比例して完全にマスコミのオモチャと化した。
 
・水分を取るな
・お米禁止
少し考えればおかしいとわかることですらセンセーショナルな見出しに使われ「コイツには何を言ってもOK」の空気が充満→「立浪監督=理不尽で前近代的な無能」のイメージが定着した。
 
 
上述の通り選手を見る目はある反面、自分を曲げない頑固さや昔気質のノリも抜けない。
 
そう考えると、やはり指揮官、マネージャーではなくコーチの方が向いていたのかなと思わないでもなくもない(マンツーマンで教えるお師匠様タイプ)。
 
DeNAジャクソン、オリックスエスピノーザ、中日ディカーソン、広島レイノルズ。DeNAvsオリックス戦が打低すぎて地獄だった。ディカーソンはでっかい穴が見えた気が…
 

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実は中日は打てないわけじゃない。クソ広い本拠地の割にがんばっている

中日の低迷の理由だが、よく言われる得点力不足が一番だとは思っていない。
 
2024年のセリーグのチーム打率は
DeNA:.256
阪神:.244
巨人:.243
中日:.241
ヤクルト:.239
広島:.238
 
ホームラン数は
DeNA:93
ヤクルト:90
巨人:76
阪神:64
中日:61
広島:51
 
中日のチーム打率は6球団中4位、ホームラン数は5位。
広いバンテリンドーム(得点PF0.83)を本拠地としていることを考えれば“まあまあ”である。
 
またチーム守備率は
巨人:.990
ヤクルト:.987
中日:.987
広島:.987
阪神:.984
DeNA:.983
ヤクルト、広島と並んで2位。
 
 
クソ広い本拠地ながらもそこそこ打てる+守備も悪くない。
その上12球団No.1クローザーと言ってもいいライデル・マルティネスを擁する。
 
じゃあ、なぜこんなに弱いのか
 
少なくとも江川卓氏の言うバンテリンドームの広さが原因ではなさそう。


 

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先発陣の弱さが低迷の要因だと思う。バンテリンドーム+投高打低シーズンにこの防御率だとキツい

諸々を加味すると、低迷の要因は先発ローテーションの脆弱さにあるのではないか。
 
下記のサイトによると、
「プロ野球ヌルデータ置き場」
 
セリーグ各球団の先発防御率は
・阪神
右腕:2.15
左腕:3.34
 
・広島
右腕:2.78
左腕:2.23
 
・DeNA
右腕:3.74
左腕:2.52
 
・巨人
右腕:2.44
左腕:3.30
 
・ヤクルト
右腕:3.94
左腕:4.59
 
・中日
右腕:3.28
左腕:3.25
 
狭い神宮球場(得点PF1.21)を本拠地とするヤクルトは絶賛投壊中だが、それ以外は軒並み低い防御率を記録している。
 
その中で中日は……。
正直、広いバンテリンドーム+今シーズンの投高打低でこの防御率はキツい。
 
 
各々の成績を見ても、
髙橋宏斗:1.28
小笠原慎之介:2.84
松葉貴大:3.09
涌井秀章:3.19
柳裕也:3.76
梅津晃大:4.16
大野雄大:4.87
ウンベルト・メヒア:4.88
 
髙橋宏斗は文句なしに素晴らしい、小笠原慎之介は及第点だが、それ以外は……。
 
開幕投手を務めた柳裕也は大誤算。
梅津晃大は通年働いたことがない。
松葉貴大はもともとあんな感じ。
ベテラン涌井秀章、怪我明けの大野雄大に過度な期待は難しい。
ウンベルト・メヒアは思った以上にダメだった。
 
ここに長年Bクラスに低迷するチーム特有の勝負弱さも加わって勝ち星が伸びなかったのだろうと。
 

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