4階級制覇王者エイドリアン・ブローナーさんを振り返る。S・フェザー級時代が最強だと思う。階級アップに伴いメイウェザーコピーから脱却→自分のスタイルを確立した人

4階級制覇王者エイドリアン・ブローナーさんを振り返る。S・フェザー級時代が最強だと思う。階級アップに伴いメイウェザーコピーから脱却→自分のスタイルを確立した人

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先日「偉大な選手が1人現れるとそれを模倣する選手が増える」と申し上げた。
 
偉大な1人の選手の影響で競技のレベルが上がる、トレンドがガラッと変わるのはあるあるだよね。ゴロフキン、パッキャオ、井上尚弥。現れては消えていった“メイウェザー2世”たち。ロマチェンコの登場でボクシングが一気に高速化した
 
ワシル・ロマチェンコやマニー・パッキャオ、ゲンナジー・ゴロフキンその他。
時代を代表するようなファイターが台頭→それを見て育った世代が似たスタイルで立て続けにデビューするパターン。
最近では大橋プロモーションから“小型版”井上尚弥みたいな選手がどんどん出てきている。
 
 
その中でも一番(僕に)馴染みのあるのがフロイド・メイウェザー。
2010年台に何人もの“メイウェザー2世”“メイウェザーの再来”が現れては消えていった。
 
今回はその1人、エイドリアン・ブローナーについて
元4階級制覇王者で2026年1月現在36歳。
2024年6月にブレア・コブスに判定負けを喫してからリングに上がっていない。
2025年11月に復帰戦が決まったという報道を見た覚えがあるが、試合が行われた形跡はない。
 
この選手のことを突然思い出してキャリアを振り返ってみた次第である。
 

ブローナーがもっとも強かったのはS・フェザー級時代。この頃は確かに“メイウェザー2世”だった

表題の通りだが、ブローナーがもっとも強かったのは恐らくS・フェザー級時代
 
WBO王座を獲得した2011年11月のヴィセンテ・ロドリゲス戦は文句なしに凄まじい。
 
稲妻のようなジャブとカウンター、空いた場所にどんどん打ち込む精度の高さ。
ほぼ一方的な内容でKO勝利を挙げている。
 
次のエロイ・ペレス戦でもブローナーの快進撃は続く。
L字の構えから打ち出すジャブで突き放しつつ上体をクネクネさせながらプレッシャーをかける。
で、最後は右ストレートからの右打ち下ろしでTKO勝利。
 
この階級では身体が分厚くリーチも長い(身長168cm、リーチ175cm)。
相手が小柄だったせいもあるが、この時期のブローナーは確かに“メイウェザー2世”である。
 
クロフォードよ、お前がNo.1だ(約2年ぶり3回目)。カネロを全局面で上回っての完勝。接近戦で歯が立たないカネロに驚いた。ここまでやられたのはメイウェザー以来じゃない? クロフォードのフィジカルどうなってんの笑
 

メイウェザーにあってブローナーにないのがバックステップ。連打型には上体クネクネが間に合わなくなる

ただ、ブローナーにはメイウェザーのようなバックステップがない。
メイウェザーは相手が詰めてくるとジャブで牽制しつつスルッと安全圏に退避、もしくはスペースを確保してサイドに動くのが得意だったが、ブローナーにはそれがない。
 
後ろ足が突っ張っているせいか、ジャブで相手が止まらないと案外簡単に懐へ侵入されてしまう。
上記のヴィセンテ・ロドリゲス戦でもクリーンヒットは許していないものの、ズルズルと押し込まれてコーナーを背負うシーンが見られる。
 
ブローナーはキャリア中盤から後半にかけてマルコス・マイダナ、ショーン・ポーター、マイキー・ガルシア、マニー・パッキャオに負けている。
共通するのが“突進力のある連打型”であること。
 
マニー・パッキャオとんでもねえ。オラ感動したぞ。バリオスとドローで惜しくも王座戴冠ならず。何がすごいって、これだけベテランになってもカクカクしてないんですよ。動きは遅くなったけど滑らかさは変わってない
 
特にマイダナやポーターは多少ラフになろうがお構いなしに腕を振るタイプ。
申し上げたようにブローナーはバックギアが利かない(メイウェザーに比べて)上にガードも低い。
強引に押し込まれると上体クネクネが間に合わず後退せざるを得なくなる。
 
S・フェザー級時代はフィジカルとサイズの優位によって大事には至らなかったが、やはり総合力ではメイウェザーに劣る(気がする)。
 
と言っても、とんでもなく強いことは間違いないわけで。
それこそ内山高志には問題なく勝ったと思う(その昔ブローナー側から内山にオファーがあったとか)。
 

ビセンテ・エスコベド戦で体重超過。この試合でブローナーの基本スタイルが見えた?

そしてS・フェザー級王座の3度目の防衛戦、ビセンテ・エスコベド戦で早くもおかしくなり始める。
 
上記2戦では射程外で対峙→ジャブで突き放しながらチャンスを待つメイウェザースタイルだったのが、この試合ではガードを上げて圧力をかけるシーンが目立つ。
 
どことなく身体も重そうで全体的に鈍重。
持ち前の見切りとパンチの精度で圧倒したものの、過去2戦と比べると「あれ?」と思うパフォーマンスだった。
 
と思って調べてみたところ、この試合でブローナーは計量に失敗しているとのこと。
 
ああ、なるほど。
だから動きがよくない&フィジカルでねじ伏せるファイトに舵を切ったわけね。
 
 
だが、この試合で見せた「ハイガードでジリジリ前進→相手の攻撃を見切りとパリングで防ぐ→打ち終わりにカウンターを被せる」パターンはここから先のブローナーの基本スタイルとなっていく。
 
井岡一翔 vs マイケル・オルドスゴイッティ再視聴。自分が前に出る展開ならまだまだいけそう。逆に後退させられるとジャブも出ない&バックステップも利かないので防戦一方になる
 

ライト級の2戦はよかった。自分流のアレンジ(メイウェザーコピーからの脱却)が一気に進んだ

続くライト級王座戦、2012年11月のアントニオ・デ・マルコ戦、2013年2月のゲビン・リース戦はともにいい動きをしていたと思う。
 
デ・マルコはブローナーが得意とする差し合い勝負ができる相手。
さらにゲビン・リースは自分よりも一回り小さいファイター型。ハイガードで圧力+カウンターのスタイルを試す絶好の相手だったのではないか。
 
申し上げたようにブローナーにはメイウェザーほどのバックギアはない。
私生活が終わり散らかしていたせいもあってか比較的早い段階で機動力、しなやかさも失われている。
そこに階級アップの上乗せである。
 
S・フェザー級王座の3度目の防衛戦で「早くもおかしくなり始めた」と申し上げたが、同時にメイウェザーコピーから脱却→自分流にアレンジするきっかけでもあったのかもしれない。
 
がっしりとした肩周りと異様に太い首、やたらと長い両腕、何発もらっても利かないボディ。
こうして見るとメイウェザーを模倣するよりブロック&リターンで勝負する方が合っていたまでありそう。
 
井上尚弥vsアラン・ピカソ。井上はどうした? 立ち上がりはよかったのに。やっぱり落ちるところは落ちてるんだろうな。ピカソはがんばったけど改めて“怖さ”が足りない。全体的に残念な興行だった
 

ウェルター級はやや適性オーバー、S・ライト級ではよく動けるブローナーさん

その後ブローナーは2013年6月にいきなり2階級アップ→ウェルター級でポール・マリナッジに勝利して3階級制覇を果たす。
 
次に問題のマルコス・マイダナ戦を迎えるわけだが、この試合以降ブローナーはS・ライト級とウェルター級を行ったり来たりする。
そして最後まで適性階級と本人の希望が合わなかった印象。
 
ウェルター級では身体が重そうで、S・ライト級ではぼちぼち動けている。
ともに敗戦を喫した試合だが、2017年7月のマイキー・ガルシア戦と2019年1月のマニー・パッキャオ戦では動きがまるで違う(と思う)。
 
マイキー戦ではハイガードのクネクネが割と機能している。

 
やはりウェルター級のブローナーは小さい。
パッキャオの踏み込みと連打に対応できずにロープを背負う悪癖が目立つ。

 
ライト級から大急ぎでウェルター級に上げたり、適性を超えてもウェルター級にこだわったことを考えると報酬が段違いだったと想像する。
 
と同時にこの時期のブローナーはもはや“メイウェザー2世”ではない
完全に自分のスタイルを確立したと言うか、ただの“L字の強い人”に落ち着いている。
 

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ブローナーは自分に合ったスタイルをうまい具合に確立した選手。何だかんだで4階級制覇はすごいよね

久しぶりに振り返ってみたエイドリアン・ブローナーの印象は「階級アップに伴い自分に合ったスタイルを確立した」選手。
メイウェザーコピーからうまい具合に脱却できた、自分の長所短所を踏まえて最適化したと言えるのではないか。
 
もっと言うと、ライト級に長く留まれていればスペシャルなキャリアを送れていたかもしれない。
 
ただ、ライト級ではどれだけ勝ち続けても“メイウェザーの弟分”のまま。報酬面を考えても階級アップは必須だったと想像する。
 
ノニト・ドネアvs堤聖也現地観戦。すげえわドネア。4Rの右で血管がちぎれるくらいブチ上がった。手元に残ったネタで諦めずに最後まで勝利を目指す姿に胸を打たれたよ
 
まあでも、言うて4階級制覇王者ですからね。
素行の悪さで才能を発揮しきれなかったイメージだが、冷静に見れば実績、対戦相手ともに申し分ない。
 
レジェンドに片足を突っ込むくらいの大選手ではあると思う。
 
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