ディミトリー・ビボルvsアルツール・ベテルビエフ再戦。前戦の失速を踏まえてあえてリードされる展開からの逆転を狙ったビボル。勇気と実行力に感服したよ【結果・感想】

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2025年2月22日(日本時間23日)にサウジアラビアで行われた世界L・ヘビー級4団体統一タイトルマッチ。同級統一王者アルツール・ベテルビエフに前WBA王者ディミトリー・ビボルが挑戦、2-1(116-112、115-113、114-114)の判定でビボルが勝利した試合である。
2024年10月以来の再戦となった両者。
だが例によって僕はリアルタイム視聴はできず、数日後にYouTubeで公開されたものを観た次第である。
なお今回はYouTube版PPVも売り出されたらしいが、試合中に再生が止まる? トラブルがあったとか。
リアルタイムで観てこその試合でそういうことが起きたのは災難としか言いようがない。
そもそもPPVを購入していない僕が何かを言う権利はないのだが笑
ジャーボンティ・デービスvsラモント・ローチ。序盤から集中力を欠いたデービス。覚悟を持ってリングに上がったローチ。まあ調査はするべきですよね
試合の流れは前回と同じ。圧力をかけるベテルビエフ、足とカウンターのビボル
まず基本的な流れは前回と同じ。
前に出ながら連打を出すベテルビエフに対してビボルは左右に動きながらカウンターを返す。
射程はビボルの方が半歩ほど長く、ベテルビエフが有効打を当てるにはある程度近づく必要がある。
機動力とリーチはビボル、1発の威力と圧力はベテルビエフ。
どちらが得意のパターンに持ち込めるか、いかに自分のターンを長くできるかの勝負。
最初から最後までシーソーゲームが続いたのも前回と同様である。
ベテルビエフ相手にアウトボクシングで逃げ切ったのはビボルだけ。アウトボクシングするビボルをあれだけ疲弊させたのはベテルビエフだけ。頂上決戦過ぎてヨダレが止まらないw
相当な工夫が見られたビボル。ギリギリペースを渡さない配分、それを選択する勇気がすげえ
ただ今回はビボルのがんばり、工夫が際立っていた。
僅差判定負けを喫した前戦は序盤から飛ばしまくり、1発の威力とフルスロットルのフットワークで勝負した。
あまりの飛ばしっぷりに「このままビボルが走り切るのでは?」という雰囲気すら漂ったほど。
ところが中盤から後半にかけて失速→10~12Rは手数も減りベテルビエフの猛攻を防ぐので手一杯に。
最終的に序盤の貯金を吐き出して逆転負けを喫している。
その反省を踏まえてこの試合では終始“ほどほど”を心がけていた。
体力のある序盤は“それなり”に飛ばしてポイントを奪取。3R以降は意識的にフットワークとパンチの威力を抑える。
セーブしすぎるとベテルビエフの圧力に飲み込まれるので、それをさせないギリギリのライン。
動きすぎず、その場に留まりすぎず。
1発の威力を抑えつつ、流れを渡さない強度を保ちつつ。
ポイントこそ取られたものの、完全に流れを手放したわけではない。
あの時間帯を最小限の消耗で乗り切れたのは本当に大きかった。
ベナビデスvsモレルのデビッド対決はベナビデスの勝利。階級アップによってベナビデスの器用さが際立った。この俺様ファイトがどこまで通用するか
さらに言うと、初戦の先行逃げ切り作戦はしっかりと機能していた。
後半失速したと言っても紙一重、あと1R取れていれば勝てていたわけで。
極論、同じ作戦で挑む選択肢もあったはず。
その中でビボルが選んだのは序盤から中盤にかけてのビハインドを前提とした作戦である。
陣営としてもかなりの勇気を要したはずで、改めてビボルの勇気、実行力に感服する。
ベテルビエフも化け物すぎる。40歳超え+膝の怪我があってこの滑らかさ
対するベテルビエフだが、こちらも相変わらず凄まじかった。
何年も前から「そろそろ衰えるのでは?」「次こそ危ないかも?」と言われ続け、そのつど持ち前の剛腕で覆してきたのがこの選手。
しかもビボルとの大一番の前には膝の半月板断裂という大怪我を負っている。
正直、数年前に比べて多少は落ちていると思う。
ただ過去の映像を観てもはっきりとした衰えは感じないし、40歳オーバー+膝の負傷を抱えた上であの滑らかな動きができるのはちょっとおかしい笑
滑るようなフットワークに力感のない連打。
無造作に出したパンチで相手の顔がどんどん崩壊していく謎現象。
今回はわずかに遅れをとったものの、ベテルビエフがビボルと同格の化け物であることは間違いない。
現代版石の拳・ベテルビエフさんがカラム・スミスをKO。一方的って聞いたけどカラム・スミスが意外とがんばってた。ベテルビエフvsビボルは絶対にやれよな笑
ビボル陣営の7Rから勝負をかける作戦がドンピシャだった。再戦の醍醐味が山ほど詰まった試合
スコアカードを確認すると、ビボルが明確にペースを上げたのは7Rから。
確かにあのラウンドから1発1発に力を込めて打っていたし足を止める時間も短くなっていた。
もっと言うと、ベテルビエフに疲れが見え始めたのも6、7Rあたり。
わずかに踏み込みスピードが鈍り、自分の距離に入っても連打が続かない。
ビボルが序盤から徹底した“ギリギリのさじ加減”が機能した結果と言えるのではないか。
ベテルビエフvsアンソニー・ヤードは僕がL・ヘビー級が好きな理由が全部詰まった試合。素で人間辞めてるヤツらが技術まで実につけちゃったw
立ち上がりの1、2Rはアップテンポでポイントを奪取。
3Rから意識的にペースを落とし、流れを手放さない出力を保ちつつ後半に備える。
そして7Rからは余力を総動員して勝負をかける。
あえて序盤のビハインドを受け入れラスト3Rでの逆転を狙う作戦。
改めて陣営の采配が的確だったし、最後まで走り切ったビボルもお見事。“再戦の醍醐味”が山ほど詰まった12Rだった。
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