マジキチ圧迫面接キター!! 就職・転職戦線異常あり? クソみたいな企業に就職しちゃダメですよ

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デスクイメージ
突然ですが、圧迫面接って受けたことありますか?
新卒の就職活動or中途の転職活動は問わないです。

「圧迫面接」
要するに「厳しい局面に置かれたときにどのように対処するかを見るために、面接官があえて意地悪な質問をしたり理不尽な態度をとる」ことをいうものです。
営業職における要領のよさや危機回避能力、理不尽なクレームに対応する柔軟性などを見る際に行われるといいます。

この圧迫面接、主に新卒の就職活動において行われることが多いようですが、実は転職活動の場面でも存在します。ソースは僕です。

「会社で老害に遭遇したことある? 僕はあるよ?」

就職活動中の新卒予定のみなさん、転職活動中のみなさん。順調ですか? 自分の希望に合った会社は見つかりそうでしょうか?
終身雇用が崩れて転職が当たり前になりつつあるとはいえ、もしかしたら定年まで勤めるかもしれない場所です。選択にはどれだけ慎重になっても、なり過ぎることはないのではないでしょうか。

「会社勤めの社会人が知っておいた方がいい○○のこと。労働基準法? 自分を守るための法律あれこれ。がんばれサラリーマン」

僕自身、ここ何年も就職活動をしていないために最近の情勢をよく知らないのですが、今でも圧迫面接は行われているのでしょうか。また行われているとしたら、どの規模の企業が多いのでしょうか。大手? 中小? 零細企業? それとも面接官次第なのでしょうか。

「仕事でのストレスが臨界点に達しそうな会社員のあなたがすべきこと」

「理不尽な状況に置かれた場合に、すぐに辞められては会社にとって損失が大きい。だからあらかじめその状況を疑似的に作り出して、そこでの対応力を試す」
企業の言い分としては理にかなっている気がしますが、実際のところどうなのでしょうか。

圧迫面接大嫌い! 転職活動中の僕はこんなヤツでした

前置きが長くなりましたが、僕個人の意見として圧迫面接は大嫌いです。そんなことをする企業はマジで滅びてしまえばいいと思っています。
理由は単純です。僕が実際に受けて死ぬほど嫌な思いをしたから

では、僕が転職活動中にぶち当たった圧迫面接についてお話していきますが、まずはその当時の僕がどんな人間だったかをご紹介します。
笑えるほどのブラック企業に1年半勤務した末に退職
・転職は今回で四度目
・前職までの勤務期間は1年半、2年半、1年半
・2週間ほど休んだ後に職探しを開始
・主に転職者向けの雑誌やサイトで探す
・できればゆったりとした雰囲気で働きたい
・9時5時という意味のゆったりではなく、人間関係が良好で、忙しくてもいいから雰囲気がギスギスしていない会社
・ある程度の残業は構わない
・時には徹夜も仕方なし
・ただ、閑散期にはその分の休みがとれる
・給料はそこまで高くなくてもいい
・精神的な安定が欲しい

大体こんなところでしょうか。
短い期間に転職を繰り返した上でのこの条件。「お前、甘いよ」と言われてしまうのか、そうではないのか。正直僕にはわかりません。ただ、ダメ人間としての自覚はありつつも、最低限の希望として「心穏やかに働きたい」というものがありました。

「次の月曜日が憂鬱な時の3つの解決策」

そして、実際に圧迫面接にぶち当たったのはこんな会社でした。
・マンションの一室をオフィスにしている零細企業
・社員数は恐らく4、5人程度
・職種はパチンコや競馬など、ギャンブル系の雑誌の編集プロダクション
・通勤時間は30分程度。今までは1時間以上かかっていたのでかなり近い
・面接官は社長
・元大手出版社の編集者が独立して起こした会社
・募集要項には「未経験者大歓迎」「休日:土日祝日」の文字
・その他「夏季休業」「GW休業」や「正月休業」、「各種社会保険完備」など、基本的な条件についての記載はあり

どうでしょうか。
だいぶ昔のことなので記憶が定かではないのですが、恐らくこんな感じだったと思います。

ちなみに募集要項を見たときの印象ですが、非常にいい条件に見えました。記載されている給与自体はそこまで高くはなかったと思いますが、笑えるほどのブラック企業勤務によって精も根も尽き果てていた僕にとっては天国のような職場に思えました。

そして汗ばむ初夏の陽気の中、スーツを着込んで向かった先に圧迫面接が待ち受けていたというわけです。

第一声から「君は間違いなく何もできない」←ん? この会社おかしいな

インターフォンを押して中に通される。
3LDKくらいの間取りだろうか。都心から電車で約20分の最寄り駅。その駅から徒歩でこれまた約20分ほど。家賃にすると大体8.5~10万前後だろう。どこからどう見ても一般家庭向けの分譲マンションである。

「仕事ができない人は「相手への敬意が足りない」ってそりゃ知ってる」

大きなソファがある6畳ほどの部屋に通される。
恐らく応接室に使用しているのだろう。空調がよく効いている。奥の部屋には社員らしき人が数人いるようで、パソコンを操作する気配がわずかに伝わってくる。

ほどなくして40代後半の背の高い男が現れる。顎を突き出してやたらに高圧的な空気を醸し出している。

立ち上がって頭を下げる僕。
「よろしくお願いします」
男はちらりとこちらを一瞥してソファに座る。
そして一言「履歴書を」。
お、何だこの緊張感。

渡した履歴書に目を通す男。まだ一度も僕の目を見ない。
一通り読み終わった男がここでようやく顔を上げて言う。
「志望動機は?」
そしてすぐに目を伏せる。

僕はこの時点でだいぶ怖気づいていたのだが、それでもまだこの会社に入りたい気持ちが強かったので、用意してきた答えをタジタジになりながらも一生懸命に話した。

編集の仕事がしたいこと、パチンコや競馬が好き(パチンコは片手で数えるくらいしかやったことがないし、競馬はシステムすらもよく知らないが)なこと。それらを踏まえて御社でぜひとも働きたいことを、稚拙な言葉ながら必死に伝えた。

そして、前職が超のつくほどのブラックであったこと。この会社にこのままいても、長期的に将来を考えたときに不安が大きいこと。今はいいけど年齢が上がって体力が落ちたときに健康で続けられる自信がなかったこと。
これを言うのが正解かどうかはわからなかったが、自分がどんな人間なのかを包み隠さず話す方がいいと思い、あえて前職に対する不満や不安も話すことにした。

「団塊老害にキレてしまった話【老害の特徴? 職場環境配慮義務?】」

僕がしゃべっている時間は約3分程度だっただろうか。男は相づちも打たず、目も伏せたまま黙りこくっている。
僕の話しが終わり、しばしの沈黙が流れる。その間約20秒。凍えるような空気だ。
そしておもむろに口を開く。
「今まで君のような人を何人も見てきましたけど、一つだけはっきりと言えるのは君は間違いなく何もできないということ」
おい、何だコイツ。

僕はすでにかなり気持ちが折れていたのだが、まだわずかに逆転の可能性があるのではないかと生ぬるい考えを持っていた。

「残業月100時間オーバーの実態。ヤバい? まだいける? ヒトでいられるボーダーラインの見極め。社畜自慢」

延々と続くダメ出し。仕事に対する姿勢から人格否定まで

「君みたいな人間は素直に9時5時の仕事を探した方がいい」

わずかな逆転の期待むなしく、そこから先は怒涛のダメ出しタイムへの突入だった。
・とにかく仕事に対する姿勢が甘すぎる。
・この会社の社員はもうすでに何日も泊まり込みで仕事をしている。
・そのくらいやらないとこのご時世では生き残っていけない。
・自分自身も今年は1月1日以外休んでいない。
・儲けるためにはそのくらいやらなくてはダメ。自分が○○社に勤めていたときは周りもみんなそのくらい必死だった。
・社員のみんなには2日先の予定すらキャンセルしてもらっている。
・君は発想が貧困過ぎて、人としてつまらない。
・頭が固すぎる。

延々30分以上にわたり、ひたすら僕の仕事に対する姿勢や人格を全否定しつつ、この会社のブラックっぷりを高圧的にアピールし続けるのだった。

「祖母の終末介護の時期にクソ医者が吐いた暴言で傷つき、はらわたが煮えくり返ったお話」

特に印象に残ったのが以下だった。
男「会社を辞めた理由は何?」
「さっき言ったじゃん」と思いながら答える僕。
「はい。昼夜関係ない勤務体制だったので、将来に対する不安が大きくなったためです」
男「自分の力で変えようとしなかったの?」
僕「はい?」
男「だから!! 会社の体制に不満があるんだったら、自分がそれを変える努力をしないとダメなんだよ。仕事っていうのはそれくらいのバイタリティが必要なの。それをやらずに『辛いから辞めました』は言い訳」
僕「はあ……」
……無茶言うな。

履歴書の趣味の欄に「読書」という文字を見つけた男。当然ながら編集プロダクションという職種に媚びるために僕が誇張して書いたものだ。
男「趣味が読書って書いてあるけど、年間どのくらい読むの?」
僕「そうですね……。1カ月に1、2冊として、1年に20冊弱くらいでしょうか」
男「はっ! その時点でダメだね。編集の仕事をやろうという人間が趣味の欄に読書って書いてるのに、実際に読むのは1年で20冊? 話にならないよ」
男「100歩譲って、例え1年で20冊しか読んでないとしても、だ。嘘でもいいから100冊って言わないと。それで説得力のある説明をできなくちゃダメなんだよ。いかに相手に対して強烈な説得力が出せるか。それが編集の仕事ってもんだから。私はそういう人材を求めてるんだよ」
僕「……はい」

言いたいことはわかるが、すげえことをおっしゃってる。
年間の休日1日。連日の徹夜も辞さない働き者。なおかつ発想力豊かで柔軟性に富んだ脳みそ。理不尽な質問にも落ち着いて対処できる回転の速さ。こういう人材でなくては自分レベルの人間と働くのは無理であると。
いやいやいやいや。
嘘をつくな。
言っちゃなんだけど、そんなスーパーマンはこんな会社にこねえって。

男「例えば『今日中に村上春樹のサインをもらってこい』という指示が出たらどうする?」
僕「え? あ、はい、えっと……」
男「そういう難題を振られたときに、いかに説得力のある方法で解決できる発想を持っているか。私はこういう尖った人材が欲しいんだよ。編集ってそういうもの。わかる?」
僕「……なるほど」
って、答えは言わないんかい!!

男「金を儲けるには自分が実務をやり続ける体制じゃダメなんだ。実務は人に任せて、自分は管理する立場になる。それでうまい汁を吸い上げるシステムを作り上げてしまえばいいんだ。簡単なことなんだよ。だけど、多くの人はそれができないんだ」
僕「……はい」
は?
お前さっき「今年は1月1日以外休んでいない」って豪語してたじゃねえか。そのシステムとやら、お前自身ができてねえじゃん。

もうこの辺りになってくると「早く終わらないかな?」という思いでいっぱいだったのでまともに聞いてはいなかったのだが、概ねこんなところだろうか。

圧迫面接は最悪です。クソみたいな会社に入ってはいけません






圧迫面接なんかをする会社には入っちゃダメです。貴重な人生の時間を無駄にするから。

僕は心からそう思います。そして、当時あの会社に入社できなくてつくづくよかったと思っています。

「暴論キター!! おすすめ本は自力で探せ、名作に出会うにはクソほどハズレを引く必要がある。って、そんなわけねーだろww」

圧迫面接は「理不尽な状況での対応力を試す」という、一見筋の通った大義名分があるように思えます。
ですが、逆に考えると「この会社は理不尽な状況を作り出す原因を抱えている」ことを宣言していることに他なりません。
そんな場所に好き好んで飛び込む必要はまったくないです。

理不尽な状況を乗り越えることによって、自分の成長につながる?
若いうちの苦労は買ってでもしろ?
クソ食らえです。
そんなもん、避けられるなら避けるに越したことはない。そこに見えている地雷をわざわざ踏みに行く必要などひとかけらもないです。

そもそも面接というのは、会社が応募者を見るだけでなく、応募者がその会社を見る場でもあるのです。
そして、「応募者がその会社を見る=面接官を見る」です。面接官は望む望まざるに関わらず、自分がその会社の顔であることを自覚すべきなのです。応募者という世間一般に「この会社はこんな会社です」と声高らかに宣言することと同義なのです。

この自覚が0.1ナノでもあれば、圧迫面接などという愚行に及ぶはずがないのです。外部の面接官だろうが同じです。世間一般と自分の会社をつなぐ窓口である事実に変わりはありません。というか、応募者にとってはそんなことは一切関係ないです。

就職活動中の新卒予定の方、または転職先を探している最中の方。万一、圧迫面接にぶち当たった場合、泣き寝入りする必要はありません。企業の口コミサイトに匿名で投稿しましょう。探せばかなりの数が見つかります。
腹いせというよりも、今後同じ被害者を出さないために圧迫面接の事実を投稿しましょう。

ちなみにですが、編集の仕事は上述のおっさんが言うような尖った発想力がなくても間違いなくできるので、ご安心ください。
これは余談ですが、僕が圧迫面接を受けた会社ですが、その5、6年後くらいにHPが閉鎖されておりました。

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