チャイニーズタイペイ、韓国、オーストラリア、チェコ。WBC1次ラウンドプールC各国の印象。侍ジャパンは韓国戦が山場かな? チャイニーズタイペイ戦はサウスポーが重要【2026.3.6】
2026年3月5日に開幕した「WORLD BASEBALL CLASSIC 2026」(WBC2026)。東京ドームで1次ラウンド2試合が行われ、オーストラリアがチャイニーズタイペイを3-0で、韓国がチェコを11-4で下している。
また3月6日にはオーストラリアとチェコ(5-1でオーストラリアが勝利)、大会連覇を目指す日本がチャイニーズタイペイと対戦する。
今回は1次ラウンドで日本と同組の4チーム(韓国、チャイニーズタイペイ、オーストラリア、チェコ)の印象をあれこれ言っていきたいと思う。
侍ジャパンの現時点での印象。大谷翔平、鈴木誠也、村上宗隆、山本由伸はまだまだ、菊池雄星はヤバい、吉田正尚、菅野智之はいい。国内組の方が明らかに仕上がりが早いよね
チャイニーズタイペイ
まずはチャイニーズタイペイ。
2024年11月のプレミア12で日本に勝利し優勝を飾ったチームで、1次ラウンドでは一番の強敵と目されている。
侍ジャパンが台湾(チャイニーズ・タイペイ)に完封負け。飛ばないボールの弊害が大きいよね。現地観戦もしたし、各国の野球に触れて楽しかった
ところが初戦ではオーストラリアにまさかの完封負け。先発のアレックス・ウェルズには3回無安打1四球と完璧に抑えられている。
試合を(ざーっと)観て思ったのが、チャイニーズタイペイは投手は右の本格派、打者は振り回す系の左に偏っているということ。
プレミア12のときもそうだったが、チャイニーズタイペイの左打者はとにかくよく振る。フォロースルーで背中が見えるくらい振り回す。その割にコンタクト能力は低くない。
「コンパクトに、ミートを心がけて」みたいな日本の打者との文化の違いを感じたことを覚えている。
一方、出てくる投手は右の上投げばかり。
オーストラリア戦で先発したSBの徐若熙を始め、150km台のまっすぐにスライダー、カッター、チェンジアップ(スプリット)という王道の構成で力押しする投手が目立つ。
国内の成績上位陣を調べてもそんな感じ。投手は右投げ、打者は左打ちがズラっと並ぶ。
「數據統計STATS」
それこそ徐若熙を含む代表の投手陣はNPBでもローテクラス、打者は日本を超えているとすら思う。
ただ右の上投げと左のぶん回し系に偏重している分、“そうじゃない”タイプには脆い。
そこをうまく突いてサウスポー3人の継投で逃げ切ったオーストラリアはお見事だったし、プレミア12で戸郷翔征が打ち込まれたのも今なら納得である。
なので、日本としてもチャイニーズタイペイ戦では左投手がどれだけ機能するかがキモになる。
第2先発が予定される宮城大弥の役割はマジで重要である。
台湾は右上投げ本格派だらけで、打者はそれに対抗するために左打者が育ってるんだろうな。CPBL成績上位もそんな感じ。
プレミア12で戸郷翔征が打たれたのは必然だし、左3人の継投で勝ったオーストラリアはお見事だった。
第2先発の宮城大弥は重要だわ。
後、台湾の先発に合いそうなのは岡本和真かな?— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) March 6, 2026
オーストラリア
続いてオーストラリアだが、投手陣については正直よくわからない。
チャイニーズタイペイを抑え込んだアレックス・ウェルズはフォームの割に速く感じる系だったが、2番手、3番手は「別に…」という感じ。
日本戦でも後ろにいくにつれてレベルが下がるいつものパターンになると思うが、チャイニーズタイペイ戦での鮮やかな采配を踏まえると油断は禁物ではないか。
少なくともチェコ戦ではぶっとんで低レベルな投手は出てきていない(レベルは下がってるけど)。
打線に関しては要警戒である。
チャイニーズタイペイ戦を観る限りオーストラリア打線は高めまっすぐと縦スラ、カーブのコンビネーションに強い。
特にMLBドラフト全体1位のトラビス・バザーナはヤバい。
7回のホームランはもちろん、先発の徐若熙から打ったヒットもとんでもない。
高めの強いまっすぐを見せられてから、同じコースから落ちる縦スラ(カーブ)にしっかりついていって内野の頭を超える。
あの反応、バットコントロールには「マジか…」となった。
そして、この打線を日本の菅野智之がどう抑えるかにはめちゃくちゃ興味がある。
チャイニーズタイペイの投手陣とはひと味違うエレガントさを発揮していただきたい笑
チェコのサトリアのチェンジアップ、カーブに苦戦しているのを観ると、オーストラリアは菅野みたいなタイプが苦手そうなんですよね。
山本由伸、菅野智之、田中将大2025年シーズン振り返り。期待には及ばなかった山本由伸、だいぶ攻略された菅野智之、200勝達成の登板で最適解にたどり着いた? 田中将大
韓国
3月5日のナイターでチェコに勝利した韓国。
WBCでの初戦勝利は2009年大会以来17年ぶりとのこと。
試合を観た印象だが、今回の韓国はなかなか強いと思う。
右投手と左打者偏重のチャイニーズタイペイに比べてバランスが取れている上にチームの柱となる選手(李鍾範)もいる。
各打者スイングが強く(チャイニーズタイペイほどではない)ミート力のある選手も兼ね備える。シェイ・ウィットコム、ジャマイ・ジョーンズの2人に当たりが出たのも大きい。
明確にサウスポーが苦手なチャイニーズタイペイよりも脅威に思えるのだが、どうだろうか。
投手陣も左右満遍なく選出されていて、それぞれがNPBの1軍でもぼちぼちやれそう。
日本の投手陣と比べれば一段落ちると思うが、初見で確実に打ち崩せるほどではない。日本打線の調子次第では苦戦は十分あり得る(気がする)。
ただ、たまーに「これはどうなの?」みたいな投手が出てくるのが……。
球速は出るがきめ細やかさが足りない、独立リーグ出身の投手が発する雑種臭に近いアレ。
日本としてもそういう投手が出てきた際は確実に点を取りたい。
10回対戦すれば7、8回は日本が勝つと思うが、勝率2~3割なら1発勝負でひっくり返る可能性は全然ある。
強化試合でいまいちだった菊池雄星、伊藤大海が投げるというのも含めてこの試合が山場になると予想する。
村上宗隆、岡本和真、今井達也のMLB移籍先決定。全員当初の予想よりも低い年俸、年数だが地に足のついた現実的な契約に思える。村上<<岡本の評価は納得だけど村上にはそれを覆してほしい
なおチェコの(クッソ微妙な)投手陣を見たあとに侍ジャパンのハイレベルな投手に戸惑うのか、初戦の勢いをキープするのか、どちらに転ぶのかは何とも言えない。
チェコ
ラストはチェコ。
韓国戦、オーストラリア戦と連敗を喫したわけだが、はっきり言ってここは安パイである。
2試合を観る限りチェコは投手陣が厳しすぎる。
どれだけ工夫してもあの投手陣では対抗しようがない。上述の通り韓国打線はあのヘロヘロ球で逆に調子を崩すのでは? というほど。
また守備力が明らかに一定レベルに達していないのも痛い。
内野も外野も「え? マジで?」というエラーが目に付く。韓国戦では“普通の守備力”さえあれば防げた失点が少なくとも3点はあったと思う。
この辺はやはりマイナースポーツの弊害と言わざるを得ない。
明らかに“値しない”選手、国でも国際大会の舞台に立ててしまう。
そういう国に注目が集まる反面、「このプレーは金を払って観る価値があるの?」という疑問も……。
その意味でも村上宗隆のファースト守備はおっかない。
佐藤輝明と阪神の交渉が難航。2026年オフにポスティング制度でMLB移籍? でも佐藤輝明のメジャー挑戦のタイミングは“今”だよな。2025年シーズンにいい感触を掴んだ
一応言っておくと、チェコの選手たちのスイングを観る限りポテンシャルの高さはめちゃくちゃ感じる。極論、日本人よりも野球に向いているのでは? とすら思う。
だが、致命的なのが冬の寒さ。
チェコの冬は野球どころではなく、聞くところによると今回の来日で久しぶりにグランド守備についたとか。
守備は練習すればうまくなるが、やらなければ絶対に上達しない。
そもそも「できない環境」なのだからどうしようもない。
週末に18人(2チーム)集めるのがやっとの地域でドーム球場など作れるわけがない。
チェコを含む欧州地域でも野球に興味を持つ層は必ずいる、そこを掘り起こす活動も重要だが、1年のうちプレーできない期間が数か月あるのはマジでどうにもならない。
これが野球が盛んな中南米とそうでない欧州の決定的な違いかな? と思った次第である。
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