哲学の木は撮影禁止にするより、入場料を徴収して商売するべきなんじゃないかと思った件

NO IMAGE

馬イメージ
北海道の美栄町にある哲学の木が撮影禁止。

先日、北海道旅行に行ったときのことである。美瑛町にある「哲学の木」を訪れた。
美瑛町といえば「パッチワークの丘」と呼ばれる美しい丘が広がる有名な観光地だ。年間の観光客は130万人ともいわれ、広大な面積を誇る北海道の中でも有数の観光地の一つである。

「住んでから気づく? 部屋選びで大失敗の体験記」

その中でも「セブンスターの木」や「嵐の木」などと並び、有数の知名度を持つ「哲学の木」。ここを訪れたわけである。

「哲学の木」は撮影禁止だってさ。知らなかったよ

車を路肩に停める。
小高い丘に立つ一本の木。
その木をぼーっと眺めること数秒。

ああ、木だな。

率直な感想を言うと、取り立てて特徴のないポプラの木。僕にはそういう印象であった。

まあ、せっかく来たのですぐに帰るのももったいない。しばらく車の中からでも眺めていようか。

と、そこへ。
目の前に一台の車が停車する。

バタン。

運転席から一人のおっさんが降り立つ。
そして僕の車の前に立ち、こう言うのだ。
「こんにちは!! こんにちは!! ちょっといいですかー」
いい声である。

お、どうしたどうした。
何かあったのか?

窓を開ける。
おっさん「こんにちは!! 美瑛町観光協会の者です!! こちら、地主さんのご希望で撮影を遠慮していただいている場所になっています。大変申し訳ありませんが、ご了承いただけないでしょうか!」

ほお、撮影禁止。
ここはそういう場所なのか。

って、撮ってねえよ。

僕「あ、そうなんですね。でも撮ってないですよ」

おっさん「こちら、地主さんのご希望で撮影を遠慮していただいている場所になっています。大変申し訳ありませんが、ご了承いただけないでしょうか!」

僕「いや、だから見てるだけですって!!」

おっさん「こちら、地主さんのご希望で撮影を遠慮していただいている場所になっています。大変申し訳ありませんが、ご了承いただけないでしょうか!」

僕「……」

マジか……。

よくよく見ると、ひっきりなしにやってくる車に一台ずつ声をかけて回っている。なるほど。そういうことですか。

ここで押し問答していてもらちがあかないので、仕方なくその場を去ることにする。しかし、どこか腑に落ちない気分である。
撮ってないのに怒られた。
お、だんだんイライラしてきたぞ。

そもそも撮影禁止?
美瑛町観光協会、そして地主。なんて心が狭いんだ。

観光客のマナーの悪さに地主さんの堪忍袋の緒が切れた

そもそも僕は風景の写真というのにあまり興味がない。
正直、風景写真を撮るためにわざわざ高い機材を調達したり、遠出したりする人の気持ちが理解できないのだ。別にそれをやっている人を否定するつもりはないが、個人的に興味がないのでよくわからないのである。

だから今回のように「撮影禁止」と言われても「ああ、そうなのね」くらいにしか思わない。そして撮ってもいないのに注意された理不尽さにイラッとする気持ちもある。
撮影禁止、撮影禁止って、いったい何をそこまでカリカリしてるんだと。

と、思って調べてみた。
「哲学の木 撮影禁止」
この言葉でGoogle検索をしてみる。

すると、出るわ出るわ。
マナーの悪い観光客やら写真家やらが後を絶たないとのこと。
無断で畑の中に足を踏み入れたり、トラクターに無断で乗り込んだり。とにかく好き勝手に撮影する輩がクソほどいると。そして注意をしようものなら逆切れする輩までいる始末であると。

それで、地主さんの堪忍袋の緒が切れて撮影禁止になったとのこと。

マジか……。
そんなことになってるのか北海道美瑛町。全然知らなかった。

というよりも、この地球上にそんな身勝手な生き物が生息し、当たり前のように呼吸している事実が驚きである。

そりゃキレるわ。
ごめん地主。
ごめん美瑛町。

心が狭いとか言ってごめん。

「店員に嫌われる客について。居酒屋でバイトしていた俺がつまびらかに語っていくぞ」

思い切って商売にしてしまえばいいんじゃないだろうか?

撮影禁止にするよりも、むしろ思い切って入場料を徴収すれば、いい商売になるんじゃないか。

傍若無人な輩に地主さんがキレるのはごもっともである。
撮影禁止にするのも十分理解できるし、観光協会に見回りをさせるのもわかる。

ただ、怒りに任せて撮影を禁止するよりも、思い切って入場料を徴収して商売にしたらどうだろうか。
完全に部外者の身勝手な意見だし、実現するわけがないことはわかっているのだが、せっかくなので調べてみた。
「哲学の木」観覧に入場料を徴収する。そのためにはいったいいくらかかるのか。

条件は以下とする。
・土日は通常営業の週休2日
・1年中営業
・6月〜10月は従業員2人体勢
・11月〜5月は従業員1人体勢
・入場料は1人500円

必要になりそうなものと、そのおおよその値段を列挙していく。
・1口座の券売機:20万
・6帖のプレハブ小屋:35万
・電気を引くための工事:15万
・フェンス設置:25万
・プレハブトイレ:10万
・スタンド灰皿:1万
・屋外用ゴミ箱(家庭用で代用):2個で1万
・警備員2人 ※1人の給料:月20万

これらを合計すると、
初期費用:107万

年間の固定費
従業員の給料:340万
電気、水道代(月2万として):24万
計364万

1日の入場者数
7月〜8月:1日200人
4〜6月、9月〜10月:1日100人
11月〜3月:1日20人

月別売り上げ
7月〜8月:400万
4〜6月、9月〜10月:500万
11月〜3月:100万
計1,000万

以上をまとめると、
初期費用:107万
年間固定費:364万
売り上げ:1,000万

これはどうなんだろうか。やる価値はあるのか。
皮算用ではかなりの儲けが見込めるのだが、脳内シュミレーションなので初期費用に見逃しがあるかもしれない。そもそもこの入場者数にも何の根拠もない。仮にうまくいったとしても、未来永劫来場者の足が途絶えないとは限らない。

まあ、それを言ったら何も始まらないので、まずはリサーチだろう。
とりあえず夏場。7月〜8月の間に一日にどれだけの人数があの場所を訪れるのか。お盆期間でもない平日でも、毎日200人の来場者が見込めるのか。そして夏場以外の期間にどれだけ客足が落ちるのか。
その辺りから調べて、もし勝算があるようであれば一考の価値ありかもしれない。

我ながら非常に身勝手極まりないことを言っているが。

【個人出版支援のFrentopia オンライン書店】送料無料で絶賛営業中!!