武居由樹vsクリスチャン・メディナ。武居が完全に攻略された試合。K-1時代も含めてあれだけ豪快に倒されたのは初めて? 近い位置に安全圏がある、打ち終わりが狙い目とわかってもあの攻撃力を前に躊躇なくやれるのがすごいね【結果・感想」

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2025年9月14日に愛知県・IGアリーナで開催された「NTTドコモ Presents Lemino BOXING 〜トリプル世界タイトルマッチ」。今回はセミファイナルのWBO世界バンタム級タイトルマッチ、王者武居由樹vsクリスチャン・メディナ・ヒメネス戦についてである。
結果は4R1分21秒TKOでメディナが勝利。
武居は3度目の防衛に失敗するとともに2021年3月のボクシング転向後、初の黒星を喫している。
この日は夕方まで外出しており、帰宅後にあれこれを済ませてLeminoを観始めたところちょうどセミセミの試合が負傷終了したところだった。
タイミング的にはバッチリというか、興味があったのがセミとメインのみだったのでその点ではよかった。
ただ、あのビミョーなインターバルは何なんでしょうか笑
がっつり休憩というわけでもない、その割には長い。
絶妙に苦痛な賢者タイム。
メインの井上尚弥vsアフマダリエフ戦の前にも似たようなインターバルがあったし、あれはマジで意味が分からない。
せっかくセミセミとセミがテンポよく終わったのに。
てか、海外配信なんて今回はトップランク社のFacebookでしょ?
どこの誰に配慮してんだよという話で。
大橋興行のこのテンポの悪さ、センスのなさはいつまでたっても慣れない。
井上尚弥vsキム・イェジュンの配信を視聴。井上の4Rのラッシュ1発1発に憤怒を感じるw スポーツイベントとしては相変わらずクソだけど。主演3人中2人が欠場するぼったくり
クリスチャン・メディナがうまかった。武居専用の作戦を何の迷いもなく実行した
試合の感想だが、まず今回はクリスチャン・メディナがめちゃくちゃうまかった。
サウスポー対策というよりvs武居専用のファイト。
武居はこれをやってくるからこう動く。
逆にこちらがこうやれば武居はこうするから~。
みたいな。
武居のクセや長所短所を把握した上で作戦を立て、それを忠実に実行する。
しかもそこに何の迷いも感じられない。陣営の立てた作戦と自身の能力を信じて「これをやれば勝てる」と確信した上で勝負にいった印象。
僕は「クリスチャン・メディナは強いけど最終的には武居が勝つのでは?」と漠然と思っていたが、まったくそんなことはなく。これだけ完璧に攻略しての王座奪取は文句なしにすごい。
武居由樹vsクリスチャン・メディナ。武居にとっては相性がいい相手? メディナは中間距離で西田凌佑と渡り合った強豪だけど、武居の踏み込みスピードが上回りそうな気がするよ
遠間からの1発は強烈だけど、接近戦と防御にやや難がある武居
具体的には武居の距離を潰す、打ち終わりを狙う、接近戦で打ち合うの3点。
武居の持ち味は何といっても遠間からの1発。
ネコ科の猛獣のような踏み込みで瞬時に距離を詰め、とんでもない角度、スピードで右フックをぶち当てる。
特にデビュー当時はこの右フックでKOを量産した。
ただ、相手のレベルが上がるにつれて中に入られるケースが増え、なおかつ打ち合いの中で顔面が丸出しになる悪癖も表面化した。ジェイソン・モロニー戦や比嘉大吾戦ではロープ際で打たれっぱなしになるシーンも。
武居由樹vs比嘉大吾感想。前半武居、後半比嘉の判定には納得かな。いい試合すぎて「どっちも負けんな」になった笑
1発1発は強烈だが、モーションが大きく連打も利かない。
近距離での回転力ではインファイターに劣る。顔面の防御もヌルい。
理想は自分のパンチだけが当たる位置で勝負することだが、“打ち合い上等”のK-1出身だからかKOへの意識が高く、最近ではそれが仇になりつつある。
メディナ陣営もモロニー戦、比嘉大吾戦を参考にプランを練ったのだろうと。
最初から距離を詰めてジャブにカウンターをフルスイング。右のタイミングがドンピシャでしたね
開始直後からグイっと前に出て距離を詰めるメディナ。
武居が踏み込みスピードを発揮するにはもう少し離れなくてはならないのだが、絶対にその距離には立たない。
スロースターターの比嘉大吾は最初の2Rを様子見に使ったが、メディナはしょっぱなからフルスロットル。身体の強さにも自信があると想像する。
そして武居の右リードにカウンターをブンっ!!
ジャブにカウンターをかぶせると同時に距離を詰めるやり方は中谷正義vsフェリックス・ベルデホ戦でベルデホがやっていたのと同じ。
懐が深い+単発のジャブ使いを攻略するのに有効な作戦なのだろうと。
で、中に入ったところからさらに武居のフックに右を合わせにいく。
この右のタイミングが最初から合っていて、「これは危ないのでは?」と思っていたら……。
ラウンド後半、コーナー付近で顔面にヒット!!
ドンピシャでもらった武居は激しくダウンを喫する。
あそこでよく立ちあがったなと思うくらいの豪快な1発である。
武居由樹vsユッタポン・トンデイ。あっという間に終わったのでユッタポンの強さがわからないw 武居は右がまだ本調子じゃないかもしれないね。そしてLeminoの熱量の低さよ
2R以降少しだけ持ち直したけど…。最後は再びメディナのカウンターで撃沈
前手のジャブが狙われているとわかった武居は2R以降、メディナに先に手を出させる、ボディにパンチを散らす等、カウンターのタイミングを作らせないことを意識する。
ただ、もともと染みついている“倒したい精神”が抑えきれない。
3Rの中盤くらいから我慢できずに? 自分から攻めてしまう。
メディナは当然そこにフルスイングのカウンターを合わせ、武居に傾きかけた流れを再び引き寄せる。
そして4R開始早々、右カウンターで顔を跳ね上げられた武居の足運びがおかしくなる。
そのままコーナーに詰められ、丸出しの顔面にアッパーの連打を浴びたところでレフェリーが試合をストップ。
文句なしのTKO勝利。
クリスチャン・メディナの完勝である。
なおダメージを負った状態でも打ち合いに応じてしまう武居に対して「クリンチの練習をしているのか?」という指摘があったが、実際どうなんでしょうね。
K-1時代を含めてあそこまで豪快に倒された経験はなかったはず。
・1Rにキャリア最大のダメージ
・動きを読まれまくっていた
クリンチの練習はしていたが、想定外が多すぎてとっさに対応できなかったというのがファイナルアンサーではないか。
と苦しい擁護をしてみる笑
井上尚弥vsアフマダリエフ。超一流は全盛期が2回ある。フィジカルのピークを過ぎて狂いが生じたところから脱却できるかが一流と超一流の違い。身体の変化を受け入れ、工夫と考え方を変えることでもう一度盛り返す
武居の攻撃力を前にあれだけ躊躇なく近づける、腕を振れるのはすごいよね。天心との練習が役に立ったらしいけど
最初に申し上げた通りメディナのスイング、動きにはいっさい迷いがなかった。
武居攻略に絶対の自信、確信を持ってリングに上がったと想像する。
武居は突出した攻撃力を持つ反面穴も多い。
だが、それでも。
「近い位置の方が安全」と頭でわかっていても、あの攻撃力と対峙してあそこまで躊躇なくやれるものなの? と。
何となくだが、僕は一連の流れが那須川天心っぽいなと思った。
クリスチャン・メディナこれ、那須川天心から武居由樹攻略法伝授されてねえか?
アプローチが天心っぽいんだが。
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) September 14, 2025
相手のパンチをしっかり避ける→凄まじいタイミングで打ち込むカウンターは天心をほうふつとさせる。
あえて近い位置に安全地帯を見つけるのもそう。
今回の武居vsメディナ戦を観て、天心が武居と対戦する際もああいう作戦でいくのでは? と思った次第である。
ちなみにメディナは帝拳ジムでサウスポーとの練習を重ねてきたとのこと。
「武居撃破のメディナ 那須川天心らとのスパーで「結果出せた」 対戦候補には堤聖也を“指名”」
僕は天心から武居攻略のアドバイスをもらったのかも? と思ったが、あながち間違いではないのかもしれない。
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