マニー・パッキャオとんでもねえ。オラ感動したぞ。バリオスとドローで惜しくも王座戴冠ならず。何がすごいって、これだけベテランになってもカクカクしてないんですよ。動きは遅くなったけど滑らかさは変わってない【結果・感想】

マニー・パッキャオとんでもねえ。オラ感動したぞ。バリオスとドローで惜しくも王座戴冠ならず。何がすごいって、これだけベテランになってもカクカクしてないんですよ。動きは遅くなったけど滑らかさは変わってない【結果・感想】

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2025年7月19日(日本時間20日)に米・ネバダ州で行われたWBC世界ウェルター級タイトルマッチ。同級王者マリオ・バリオスと元6階級制覇王者マニー・パッキャオが対戦、1-0(115-113、114-114、114-114)の判定ドローでバリオスが防衛に成功している。


この日は下記の通りアンダーカードのフェザー級10回戦、亀田京之介vsアラン・ピカソ戦に注目しており、それ以外はあまり興味がわかなかった。
 
亀田京之介vsアラン・ピカソ。京之介がんばった。負けても価値が落ちるような試合じゃない。対策がうまくハマって「ひょっとしたら」を感じさせた
 
ただ、パッキャオの約4年ぶりの復帰戦はチェックせなということでWOWOWエキサイトマッチで視聴した次第である。
 
なおエキサイトマッチのレギュラー放送を観たのは久しぶりだったのだが、浜田剛史解説員老けたっすね
声に張りがなく瞬発力も足りていない。
数年前に「ジョー小泉はスポーツ解説としては限界」と申し上げたが、浜田氏もそこに足を踏み入れているっぽい。
 
まあ、帝拳ジム出身の人が山ほどいるので解説要員に困ることはそうそうないとは思うが。
 

すげえよ。パッキャオ最高かよ。めちゃくちゃおもしれえじゃねえか笑

まず試合の感想としてはおもしろかった
 
SNSやネットの掲示板等では「つまらない試合だった」「パッキャオはがんばったが世界王者は無理」といった感想が多く見られたので“そういう試合”なのかな? と思っていたところ……。
 
困ったことにめちゃくちゃおもしろかった
おもしろいどころかパッキャオのがんばりに軽くウルっときたほど笑
 
いや、参ったね。
すっげえおもしれえじゃん。
パッキャオ最高かよ。
 
僕はもともとスポーツ選手は最後まで現役にしがみつく方が好き。
力が残っているうちにスパッと辞めるのも一つの美学だが、全盛期を過ぎた後も残された力をかき集めて勝負する姿に心を動かされてしまう。
以前プロ野球の松坂大輔が「晩節を汚すって何? って思いますね」と言っていたが、マジでそんな感じ。
 
しかも今回のパッキャオは世界王者とドローである。
あれだけボロボロな状態でも世界のトップに肉薄する実力を兼ね備える。
そこに感動しない理由が見当たらないのだが笑
 
「バリオスがパッキャオに気を使った」という意見も見かけたが、さすがにそれはないと思っている。
バリオスは最激戦区と言われるウェルター級で曲がりなりにも世界王者になった選手である。
そんな甘っちょろい考えのヤツがなれるほど「ウェルター級世界王者」は軽くないと思うのだが。
 
健文トーレスvsデビッド・ヒメネス。やっぱり相性は悪かった。でも思った以上に健文はやれてたと思う。9R以降のパフォーマンスを常時出せれば可能性はありそう。あとは3150の政治力か…
 

厳しくなるのでは? と思った後半に盛り返すパッキャオ。総立ちの観客席は壮観だったよ

「パッキャオ最高」と申し上げたものの、前半はパッとしなかったことも確か。
2024年7月の安保瑠輝也とのエキシビジョンよりは動けているが、全体的に鈍重でかつての機動力は見る影もない。
 
安保瑠輝也vsマニー・パッキャオ感想。「ボクシングは甘くない」風に言うなら「いくらレジェンドでもちょろっと練習したくらいで勝てるほどキックのトップ選手は甘くない」
 
バリオスの手数の少なさに助けられつつも単純なサイズ差、フィジカル差でどうしても遅れをとる。
「これは後半厳しくなりそうだな」と思いながら眺めていた次第である。
 
ところがその後半。
パッキャオがまさかの盛り返しを見せる。
 
右リードで牽制しながらいきなりの左で中に入りそのまま連打を浴びせる。
パンチの戻り際に距離を詰めることでバリオスの先手を封じ、得意の出入りで優位に立つ。
 
前半6、7Rをタイミングを覚えることに使ったのだと思うが、それでも。
約4年ぶりのリング&46歳のパッキャオが30歳のバリオスをアジリティで圧倒するとは。
 
8Rにリズムに乗ってからは「遠間からの踏み込み→近場で連打→スルッとサイドに回り込んで追撃の左」という得意パターンを見せるなど、マジで「パッキャオがパッキャオをしていた」
 
パッキャオのがんばりに引っ張られてリングサイドも大盛り上がり。
観客が総立ちになったラスト20秒は本当に壮観だった。
 

これだけベテランになっても動きがスムーズなまま。どんな名選手でもキャリア後半はカクカクしてくるのに

パッキャオの何がすごいって、これだけベテランになっても動きがカクカクしていないこと。
 
ゲンナジー・ゴロフキン、ワシル・ロマチェンコ、サウル・“カネロ”・アルバレス、井岡一翔、などなど。
多くの選手がキャリアを重ねるごとにしなやかさが失われ、ベテランになるにつれて動きがカクカクしていく。
 
加齢や階級アップによる増量、フィジカル差を埋めるための力み、その他。
要因はいろいろあると思うが、最近では井上尚弥もその段階に入った印象である。
 
井上尚弥がダウンを喫しながら8RTKO勝ち。危ねえ! カルデナスと同じ時代に生まれたことを感謝しそうになったよw 「井上はパンチをわざと受けてる」とかいう識者(笑)の謎理論
 
だがパッキャオにはいまだにカクカクする兆候がない。
パンチの打ち方も適度に力が抜けてフットワークにも変な引っかかりがない。
 
もちろん全盛期に比べれば踏み込みスピードや連打、スタミナは格段に落ちている。
特にディフェンス面の衰えは顕著。
今回もバリオスのジャブ、ワンツーで再三顔を跳ね上げられていた。
 
ただ、動きの滑らかさは健在というか。
遅くはなったがカクカクはしていない。動き出しの際に必要以上の“溜め”もない。
 
そのおかげか、踏み込みから連打につなぐまでのスムーズさはずっと変わらない。
行きすぎてバランスを崩すこともなく、すべてのパンチを体重を乗せて打つことができる。
 
このストップ&ゴーの安定感、攻防の切り替え、つなぎのスムーズさはマジで意味がわからない。
これも僕がパッキャオに感動した理由である。
 

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確かにこれだけやれれば辞める必要はない。相手がバリオスだったからってのはあるけど…

繰り返しになるが、今回の試合はめちゃくちゃおもしろかった。
 
はっきり言って今のパッキャオはウェルター級のトップではないと思う。
トップレベルの力は見せたがジャロン・エニスやブライアン・ノーマンJr.とは差がありそう。
それこそ11月にノーマンと対戦するデビン・ヘイニーも厳しいのではないか。
 
佐々木尽vsブライアン・ノーマンJr.現地観戦。スピードと正確性がレベチ。全身から漂う強者感。必殺の左が当たっても効かない耐久力。絶望のウェルター級、本当にマイッタ
 
今回やれたのは相手がマリオ・バリオスだったから
 
基本はブロック&リターンのスタイルで機動力はそこまでではない。
もともと下の階級から上げてきた選手でエニスやノーマンほどのフィジカルもない。
 
さらにジャーボンティ・デービスにKOされるなど、踏み込みスピードがある&やや小柄なサウスポーが苦手(恐らく)。
現状、パッキャオが自分の土俵で勝負できる唯一の王者だったのだろうと。
 
もっと言うと、2021年8月のヨルデニス・ウガスもそう。
アジリティを活かした出入り、連打で優位に立てる相手(負けたけど)。
 
トップ中のトップには敵わないまでも、相性のいい相手なら今でもしっかりとしたパフォーマンスが出せる。
安保瑠輝也戦では階級上&短いラウンド&練習不足によって置いてきぼりを食ったが、12Rの長丁場ならいくらでもやりようはある。
極論、タイミングさえ合えば世界王者に返り咲く可能性もなくはない。
 
なるほど。
確かに辞める必要はないっすね。
大統領選に再挑戦するにしてもまだ2年先なわけで。
 
 
そんな感じで個人的に年末か来年初めくらいにまたパッキャオの試合が観たい。
相手は誰でも構わない。
タイトルマッチである必要もない。
 
共感してくれと言うつもりもない笑
 
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