ノニト・ドネアvs増田陸戦再視聴。6Rに全部を使い切ったあと、ドネアが削られていく光景がキツかった。ナイスファイト、ノニト・ドネア。勝っても負けても最高だった【結果・感想】

ノニト・ドネアvs増田陸戦再視聴。6Rに全部を使い切ったあと、ドネアが削られていく光景がキツかった。ナイスファイト、ノニト・ドネア。勝っても負けても最高だった【結果・感想】

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2026年3月15日に横浜BUNTAIで開催された「U-NEXT BOXING.5」。
メインイベントのWBA世界バンタム級挑戦者決定戦、ノニト・ドネアvs増田陸戦を目当てに現地観戦してきたわけだが。
 
ノニト・ドネアvs増田陸現地観戦。6Rの右1発にはめちゃくちゃ興奮したけどあそこで使い切っちゃったよね。この負けはちょっと堪えた。でも再起するならもちろん応援するよ
 
ドネアの負け方がショックでだいぶ凹んだのだが、ここ数日でようやく落ち着いてきている笑


で、重い腰を上げてU-NEXTで再視聴した次第である。
 
なので、今回はその感想を。
会場での印象と違った部分、気づかなかった部分を中心にあれこれ言っていく。
 

1Rの緊張感、2Rから徐々にパンチの交錯が増えて…

開始直後、両者ともに手を出さないままフェイントを掛け合う。
1発で局面を変える強打者同士のとんでもない緊張感。
 
その中で増田のボディ、右リードが先に当たり、ラウンド後半にドネアが盛り返す。
この時点ではどちらが有利とも言えない。
 
 
2Rに入ると徐々にパンチの交錯が増え、両者の持ちネタ、バリエーションが何となく見えてくる。
 

増田よりもドネアの方が1発を打つ際に使う力が大きい、燃費が悪い

展開としては、増田が右リードを出しながら左を狙う、ドネアが右をジャブ代わりに使いながら追撃を狙う。
どちらが主導権を握るかの差し合い勝負が続く。
 
そして、時間が進むにつれて増田の右がドネアの顔面を揺らすシーンが目立ち始める。
 
その場で右を伸ばせば届く増田に対し、ドネアが右を当てるには1歩(半歩?)踏み込まなくてはならない。
また増田は右→左ストレートまでを流れの中でやれるが、ドネアは追撃を出すためにはさらに中に入る必要があり、その分復元も遅れる。
 
増田がジャブを打った後にさっと防御姿勢を取れるのに対してドネアはどうしても打ち終わりにタイムラグができる。
 
同じ1発を当てるのにもドネアの方が消耗が大きく、なおかつ打ち終わりのカウンターももらいやすい。
要は1発打つのに使う力が違う、ドネアの方が燃費が悪い。
 
 
右リードと左ストレート、ボディを警戒しながら右を狙うドネア。
注意するのはいきなりの右とボディ、たまにしかこない&軌道が大きい左は反射で対処できる増田。
 
序盤は互角orやや増田有利だったが、両者のバリエーションの違いもあってどこかでドネアが決壊しそうな雰囲気が漂う。
 
オレクサンドル・ウシクvsリコ・ベホーベン(ヴァンホーベン)、ガヌー相手に醜態を晒したフューリーの影響は大きいよな。ウシクに許されるのは“最低でも圧勝”。ヘビー級王者は別格じゃなきゃダメだろ
 

4Rに自ら前に出るドネア。ホセ・カルデロンと同じ作戦だったけど…

このままではマズいと判断したか、4Rに入るとドネアが自ら前に出て腕を振っていく。
ある程度の被弾を受け入れつつ強引に近場で強打を出し続ける。
 
これは2025年11月のホセ・カルデロンの作戦と近い。
 
増田陸は強打を打つためにはある程度スペースが必要。
カルデロン戦ではそのスペースを潰されて盛大に糞詰まりを起こした。
しかも被弾覚悟の打ち合い、連打勝負を仕掛けられて苦し紛れにまっすぐ下がるシーンが目に付いた。
 
ドネアはカルデロンほど連打が出るタイプではないが、差し合い勝負で劣勢を強いられた時点で後はなくなった。体力が残っているうちに物量で押し潰す作戦に切り替えたのは悪くないと思う。
 
中野幹士vsライース・アリーム。応援してたアリームさんが勝ったのは嬉しいけど中野幹士のバリエーションのなさが…。「真っ直ぐ行ってぶっ飛ばす、右(左)ストレートでぶっ飛ばす」だけでは頭打ちになる?
 

5Rにドネアが失速。ギアを上げた割に増田のダメージは少ない

そして4Rに力を使いすぎたのか、5Rに入るとドネアが失速。反応も遅れ気味で増田の左をまともにもらうシーンが増え始める。
 
しかもギアを上げた割にダメージを与えるまでには至っていない。
増田を下がらせることはできたが、それだけ。カルデロン戦ほど嫌がっている感じもなかった。
 
僕もこの段階で「ああ、ドネアキツいな」と。
近年のパフォーマンスを考えるとドネアがここから持ち直すことはまずない。
あとはどこかでストップされるか、もしくはフラフラになりながら立ち続けるか。
 
ノニト・ドネアvs堤聖也現地観戦。すげえわドネア。4Rの右で血管がちぎれるくらいブチ上がった。手元に残ったネタで諦めずに最後まで勝利を目指す姿に胸を打たれたよ
 

ロープ際で防戦一方の状態から1発で流れを変えるドネア。あそこは興奮MAXだったけど…

6Rに入っても当然流れは同じ。
顔の腫れが目立つドネアと開始直後とあまり変わらない増田。
レフェリーが試合を中断してドネアの傷をチェック、その直後に増田がペースを上げる。
 
ドネアにロープを背負わせワンツーからボディ、打ち下ろしの左。先ほどよりも1発1発に力を込めてドネアを追いつめていく。
 
左を顔面にもらってのけぞるように後退するドネア。
ロープに腰掛けるような姿勢で増田の連打に耐え、わずかな間を突いて左フックをブンッ!!
そこから右サイドに身体を入れ替え渾身の右をぶち当てる!!
 
これで増田の動きが止まり、それを見たドネアが猛然と襲い掛かり……。
 
会場で観ていた際もあそこは興奮度MAXだったが、実質あのラッシュでドネアは使い切ってしまった
 
前回の堤聖也戦、豪快に効かせた次のラウンドで自重した反省か、今回はとにかく腕を振りまくる。
だが疲労とダメージのせいか1発1発の精度が低く大振り気味。
防御に徹する増田を仕留めることができずにラウンド終盤には反撃を許してしまう。
 
ノニト・ドネアvs堤聖也再視聴。前半のドネアが(思った以上に)よかった。カウンターのアッパーは痺れたね。堤は勝負どころを見極める嗅覚が凄まじい
 

7Rに入るとドネアにはすでに余力はなく。あそこはちょっと別の感情が湧いたよね

7R。
 
すでにドネアに余力はなく被弾はさらに増える。
何とか立ち続けて手を出すものの、パンチには体重が乗らず動きももっさりしている。
 
HPがどんどん目減りしていく中、近場でショートの左をもらって仰向けにダウン!!
素人目から見ても決まったと思わせる倒れ方である。
 
すぐに立ち上がる→再び座って8カウントまで休む判断をしたのはさすがだったが、とてもじゃないがあそこからの逆転はあり得ない。5Rの「キツいな」とは別の感情が湧いたことを覚えている。
 

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ノニト・ドネア、ナイスファイト。勝っても負けても最高だった(続けるなら応援するぞ)

下記によると試合後にドネアが増田に「世代交代だ。勝ち続けてくれ」と声をかけたとのこと。


「これで終わりか?」という局面から何度もリングに戻ってきたドネアだが、この言葉を聞くと今回ばかりは一区切りなのかもしれない。
 
思えばこの人は来日してからずーっとテンションが高かった。
アレももしかしたら無関係ではなかったのかも。


僕はスポーツ選手の引き際をどうこう言うのが大嫌いなので「もう引退してほしい」「晩節を汚す」などと言う気はない。ドネアが現役を続行すれば当然応援する。
 
だが今回のコレはそういうことなのかな? と。
偉大な選手の“終わり”を漠然と受け止めている。
 
 
ノニト・ドネア、ナイスファイト。
勝っても負けても最高だった(続けるなら応援するぞ)。
 
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