TJ・ドヘニーがジャフェスリー・ラミドを1RKO。最高かよドヘニー。驚きすぎてテンションがおかしいw 大橋プロモーションの思惑をぶっ壊したのも爽快だった【結果・感想】

TJ・ドヘニーがジャフェスリー・ラミドを1RKO。最高かよドヘニー。驚きすぎてテンションがおかしいw 大橋プロモーションの思惑をぶっ壊したのも爽快だった【結果・感想】

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2023年10月31日に東京・後楽園ホールで行われたWBOアジア・パシフィックS・バンタム級タイトルマッチ。同級王者TJ・ドヘニーとランキング9位ジャフェスリー・ラミドが対戦し、1R2分28秒TKOでドヘニーが勝利。初防衛を果たした試合である。
 
 
今年6月に中嶋一輝に勝利し、WBO-AP王座を戴冠したドヘニー。
約4か月後の初防衛戦となった今回の相手は11戦全勝4KOのジャフェスリー・ラミド。前戦で元世界王者岩佐亮佑に判定勝利した選手で、“仮想フルトン”として井上尚弥の練習パートナーを務めたことでも話題になっている。
 
そして下馬評は断然ラミド有利。
 
僕も正直、ドヘニーがラミドに勝つのは相当難しいと思っていて、いきなり何してくれんねんと。中嶋にあんなに素晴らしい勝ち方をしたのに、直後にラミドを当てるってどういうこと? と。
 
 
応援するのはもちろんドヘニー。
でも、どちらが勝つか? と言われたら……。
 
何とも言えないテンションで視聴をスタートしている。
 
TJ・ドヘニーがすごかった。警戒心MAXの井上尚弥から6R中2R奪取はとんでもない。差し合い、駆け引き勝負で食い下がる姿に感動したぞ
 

ドヘニーは厳しいと思ってました。前日の報道でも調子が悪そうだった。ところが…

まず開始直後に思ったのが、ドヘニーがラミドの動きにそこそこついていけているということ。
 
過去の試合を観る限りドヘニーはそこまでスピードがある方ではない。
また前回、岩佐亮佑がラミドに置いてきぼりを食っていたことを考えると、その岩佐とほぼ互角だったドヘニーも似た感じになるのではないか。
 
さらに前日計量の際にドヘニーが長距離移動、減量苦の影響で取材を拒否したとの報道も。
 
「井上尚弥フルトン戦の練習パートナーだったラミド「戦う準備してきた」31日プロ初タイトル挑戦」
 
諸々を踏まえて「ドヘニー厳しそうだな」と漠然と思っていた。
 
 
ところが実際にはそこまでではなく。
ラミドのスピーディな踏み込みにしっかり反応、打ち終わりに攻めるタイミングを探す。
 
おや? これは結構いけるんちゃうか?
普通に体調もよさそうだし、昨日の取材拒否は何だったの? と。
 

そのうちラミドのペースになるんじゃない? などと思っていた時期がありました

ただ、さすがに両者の距離は遠い。
 
ラミドの踏み込み、そこからのバックステップは相変わらず凄まじい速さ+長さである。
解説者が「ネコ科の動物を思わせる」旨のコメントをしていたが、マジでそれ。
 
ドヘニーがパンチを当てるにはまずはここを何とかしなくてはならない。
 
でも、そのネタがドヘニーにあるの?
もしかしたらこのままズルズルラミドのペースに傾く可能性もあるんじゃない?
 
などなど。
(短い時間で)あれこれ考えながら眺めていると……。
 
おおおおおおお!!!!
オオオオオオオ!!!!
ウォォォォォォォォ!!!!!

 
マジっすか!!
 
瞬間的な踏み込みからの左ストレート一閃。
 
すっ飛ばされたラミドは後頭部をマットに打ちつける。
 
何とか立ち上がるも足腰はまったく利いていない。
転げるように地面を這い、再び立ち上がるがダメージは深刻。
 
場内からは驚きの混じった歓声が響く。
解説者も「決まったでしょ」「ダメでしょ」と興奮気味に語る。
 
そして状態を確認したレフェリーが続行(!!)を宣言する。
 
おお、続けるんか。
てっきりストップすると思ったけど。
 
それならやっちまえドヘニー。
ここを逃したら勝機がなくなるくらいの覚悟でいけ。
 
 
ラミドをロープに詰めたドヘニーが左を振りかぶる。
それを見たラミドが間一髪サイドに逃れるが、勢い余ってレフェリーと接触。
 
こんなフラフラでもあそこまで飛び回れるのだからやはり運動神経はとんでもない。
基本性能というか、ポテンシャルはドヘニーよりも上なのだろうと。
 
そのラミドをドヘニーは容赦なく追いかける。
リングの端から端まで飛びのいたラミドに一直線に襲い掛かり、反対のロープ際で左を軽くヒット。
 
この1発を避けた勢いでラミドが大きくよろける。
これを見たレフェリーがラミドをガッチリ抱え込み、片手を振って試合終了を告げる。
 
1R2分28秒TKOでドヘニーの勝利!!
ワンパンチで勝負が決まる劇的な幕切れとなった。
 
TJ・ドヘニーが井上尚弥に勝つ方法ってあります? 結局左をぶち当てるしかない? ダメージが溜まる前、3、4Rくらいまで?
 

ドヘニーすげええええ!! 左1発で勝負を決めるとはね

いや~すげえ。
ドヘニー、ガチですげえ。
 
確かに調子はよさそうだったしスピード負けもしていなかった。
打ち終わりに合わせるカウンターも間に合っていた上にラミドの警戒心を煽ることにも成功していた。
 
終始置いてきぼりを食った岩佐亮佑とはひと味違う立ち上がりに「お、これはいいかも」と。
 
岩佐亮佑がジャフェスリー・ラミドのスピードについていけず。ラミドは相当ヤバいと思ったけど相当ヤバいなw 岩佐は引退を表明
 
だが、さすがに勝つとまでは思えず。
 
ドヘニーのことはめちゃくちゃ応援しているが、ある程度時間が経てばラミドが対応しそう。
後半になればなるほどドヘニーの顔面が紅潮して腫れ上がる展開が待っているのではないか。
 
 
それだけに左1発で勝負を決めたのには驚いた。
本当に驚いた。
 
ラミドはガードが低く動き回るスタイルなだけに“まさか”があることを踏まえても。
 

勝つ気“しか”なかったドヘニー。岩佐戦を参考に準備したパンチを1発目でぶち当てる

試合を観直した(何度も)ところ、この試合でドヘニーが打った左は(はっきり判別がつくもので)2発。そのうち1発は打ち終わりを狙ったショート気味のヤツ、試合を決めたストレートはラミドにとって完全に初見だった。
 
しかも踏み出すと同時に右でフェイントを入れ、ラミドのガードをずらしてから豪快にねじ込んでいる。
 
ほかにも僕にはわからない駆け引きがあったのかもしれないが、とにかくあの1発ですべてを決めてしまった。
 
そうか、井岡一翔vsエストラーダあかんか。倍額よこせってのはキツいな。PPVの売り上げによる歩合制ならもしかしたら…。
 
“油断”や“気を抜いた”みたいな表現も違う気がする。
3分×12Rを集中力MAX+フルスロットルで動き回るなど不可能。どんな選手にも小休止する瞬間は訪れる。
 
今回のラミドは相手の踏み込みスピード、パンチの軌道を把握する前にそれをやってしまった。
というより、それまで左を使わず踏み込みも見せずにチャンスを待ったドヘニーがよかったと言う方が正解か。
 
 
 
なるほど、ラミドvs岩佐戦を参考に準備してきたわけね。


スピードで置いてきぼりを食わなかったのもあの試合があったからなのか。
 
前日の取材拒否と言い、本当に勝つ気“しか”なかったんだな。
 

大橋プロモーションの思惑がとん挫したのが爽快ですよね。ドヘニー潰しがあまりに露骨だった

しかし、今回は本当に素晴らしい。
ドヘニーの勝利はもちろん、大橋プロモーションの思惑がとん挫したのが最高すぎる。
 
以前から何度か言っているが、ここ最近の大橋プロモーションは井上尚弥バブルに乗じてだいぶ幅を利かせている。特にバンタム、S・バンタム級近辺はやりすぎちゃうか? と思うことも多い。
 
井上尚弥はメリケンの舐めたヤツらを相手にする必要はないってずーっと言ってるだろw ほっといても向こうから「日本で試合したい」って言ってくるから
 
武居由樹は上位ランカーを差し置いてデビュー5戦目でOPBF王座戴冠。井上の返上に伴って階級を下げると言いつつ王座を保持したまま2戦連続でノンタイトル戦に臨む。
 
弾みをつけさせるために呼んだドヘニーに中嶋一輝(WBO-AP王者)が負けると、その直後に階級上のジャフェスリー・ラミドをぶつける。
 
井上がタパレスに勝利→王座をいくつか返上するのを待って決定戦を組もうという魂胆が透けて見える。
 
その割に世界ランキングに影響しない日本王座にはいまいち興味を示さない。
バンタム級統一を目指す井上拓真が石田匠をスルーしているのを含めていろいろと囲い込みすぎだろと。
 
 
中でもドヘニー潰しは露骨だった。
 
あの内容で勝利したドヘニーにはステップアップの一戦があってもいいと思ったところ、発表された相手はジャフェスリー・ラミド。
WBO-APのベルトを速攻で取り戻すのがミッションとしか思えないマッチメークだった。


もともと僕はフィリピンのホープを雑に扱う最近の風潮が好きになれず、日本人選手が食われる光景が好物だったりする笑


それと同様、ドヘニーには何とか大橋プロモーションの思惑を覆してもらいたい。
 
でも、両者の戦力的に難しいだろうなぁ。


と思っていたところでの大勝利ですよ。
 
そりゃあテンションもおかしくなるよってね笑


もちろん僕の意見なので同意してくれなどと言うつもりはない。
 
 
 
ドヘニーまた日本にこいよ。
めちゃくちゃ応援すっから。
 
近い将来、ジョン・リエル・カシメロとの挑戦者決定戦or王座決定戦でも組まれればいいね。
間違っても大橋プロモーションは「次は武居由樹vsドヘニー!!」とか言い出すなよ笑
 
なお、ジャフェスリー・ラミドの再起には普通に期待している。
 
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