僕は中日立浪監督を嫌いじゃない第2弾。京田陽太放出が間違いじゃなかった理由。ホームでの物足りなさとビジターでの驚異的な弱さ

僕は中日立浪監督を嫌いじゃない第2弾。京田陽太放出が間違いじゃなかった理由。ホームでの物足りなさとビジターでの驚異的な弱さ

プロ野球・中日ドラゴンズの立浪和義監督が9月18日の阪神戦後に今シーズン限りでの退任を表明したわけだが。
 
それを受けて? 先日「僕は立浪監督がそこまで嫌いじゃなかった」と申し上げている。
 
中日・立浪監督退任発表。実はそこまで嫌いじゃなかった。新戦力が台頭したし、采配面はともかく選手を見る目はあるんだろうな。低迷の一番の理由は…
 
もともと中日ファンではないのもあるが、諸々のムーブが言うほど的外れに見えないのが一番の理由。
退任表明のあった日からなぜか中日に大注目している笑
 
それこそ注目度はメジャー初の50HR、50盗塁を達成した大谷翔平以上。
野球ニュースは連日大谷ばかりだが、僕にとっての主役は間違いなく中日である笑
 
で、試合を眺めつつ立浪監督の3年間を振り返っているのだが、改めて僕はこの人のことが嫌いじゃないw
 
というわけで「どこに需要があんねん?」と思いながらも立浪監督について再度語ってみようと思う。
 

僕の立浪監督評は「選手を見る目はある」「人を使うタイプではない」

僕が立浪監督を嫌いではない一番の理由は
・中日は世代交代の真っ最中
・新戦力の台頭が著しい
前回申し上げた通りである。
 
レギュラー陣が軒並み下降線に入る中、前倒しで世代交代を推し進める思い切りのよさ、この3年間で新戦力が複数出てきた状況は悪くない(と思う)。
 
下記のインタビューでも立浪監督に見出された? 選手たちが多くいることがうかがえる。

 
チーム再建への期待が大きすぎたのもあるが、世代交代と勝利の両立を高いレベルで求められたのは酷だったなぁと。
 
同時に選手たちのコメントを聞くかぎりやはり立浪氏はコーチングや編成の方が向いている気がする(リップサービスもあるかもしれないけど)。
 
選手の素質を見極める目はある。
目をかけた選手とじっくり向き合う辛抱強さもある。
 
その反面、采配面には疑問符が多く言動もやや前近代的。人を使うタイプではなかった印象が強い。
長年現場を離れていたところからいきなり一軍監督抜擢というのも無理があったのかもしれない。
 

中日低迷の要因は得点力不足ではない。先発陣の脆弱さだと思う

これも前回申し上げたが、中日低迷の一番の理由はよく言われる得点力の低さではない。
むしろ歴史的な投高打低シーズンにクソ広いバンテリンドームを本拠地としている割に打線はがんばっている。
 
なので、(僕が思う)一番の要因は先発陣の脆弱さ
140.2回を投げて12勝4敗、防御率1.28(9月24日現在)の髙橋宏斗は文句なしに素晴らしい。
5勝11敗ながらも141.1回を投げて防御率2.99の小笠原慎之介もまだいい。
 
だが、それ以下が……。
 
中でも開幕投手を務めた柳裕也は67回で4勝5敗、防御率3.76とお話にならないレベル。
6月中旬から8月末までの離脱を含め、エース級の活躍を期待していた立浪監督にとっては大誤算だった。
 
山本由伸復帰登板感想。まだまだこんなもんじゃないから。打者を絶望させるのが本来の山本由伸だから。大谷翔平、今永翔太、ダラス・カイケル
 

ビジターでの驚異的な弱さ。ホームの戦績も数字を見れば物足りない

そして何よりビジターでの弱さが顕著である。
 
セリーグ各球団のホーム、ビジターのチーム防御率を見ると、
 
・阪神
ホーム:1.82
ビジター:3.21
 
・広島
ホーム:2.37
ビジター:2.96
 
・横浜
ホーム:3.26
ビジター:2.97
 
・巨人
ホーム:2.42
ビジター:2.47
 
・ヤクルト
ホーム:4.17
ビジター:3.26
 
・中日
ホーム:2.36
ビジター:3.78
 
ホームでのチーム防御率2.36は阪神の1.82に次ぐリーグ2位なのに対し、ビジターでの3.78は堂々の最下位
 
 
チーム打率は、
 
・阪神
ホーム:.264
ビジター:.234
 
・広島
ホーム:.251
ビジター:.226
 
・横浜
ホーム:.257
ビジター:.253
 
・巨人
ホーム:.239
ビジター:.249
 
・ヤクルト
ホーム:.255
ビジター:.228
 
・中日
ホーム:.239
ビジター:.253
 
ホームでのチーム打率.239は巨人と同率の5位。
ビジターの.253はまさかの横浜と並んで1位
これを見ても中日打線は言うほど悪くないどころか健闘していることがわかる。
 
ところが肝心のチーム成績はホームでの31勝24敗に対してビジターでは20勝37敗(借金17)と驚異的な弱さを発揮する笑
 
 
さらにバンテリンドームでの各球団のチーム防御率/打率は下記。
 
・阪神
.232/3.62
 
・阪神
.178/1.78
 
・横浜
.254/2.10
 
・巨人
.237/2.31
 
・ヤクルト
.230/2.92
 
・中日
.238/2.29
 
本拠地バンテリンドームでの中日は打率2位、防御率3位と普通に優秀である(数字上は)。
 
 
そう考えると一番の要因はやはり投手力(主にビジターでの)、それも先発陣の脆弱さにある(と思う)。
そこに采配面のマズさが加わりBクラスから抜け出せずにいるのだろうと。
 
 
もちろんホームでのチーム打率/防御率を考えれば31勝24敗(貯金7)はやや物足りない。
 
たとえば采配をがんばってここにプラス5勝、ビジターでもプラス5勝ほど上乗せできれば単純計算で68勝62敗となる。現在4位の広島が65勝64敗、3位の横浜が66勝64敗なので十分CS圏内である(さすがに乱暴すぎるか?)。
 
就任時に立浪監督の言っていた「5位に終わるようなチームではない」はマジでその通りかもしれない(ネタ扱いされるけど)。
 
おかしい、中日が強いだと…? 舐めプを覚えたライデル・マルティネス、飛ばないボール、中田翔の存在感
 

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二遊間の暴力的な入れ替え、成績が頭打ちだった京田陽太放出もそこまで悪くなかった(と思う)

そして立浪政権でもっとも(?)暴力的だったのが二遊間の大幅な入れ替え
レギュラークラスだったショート京田陽太、セカンド阿部寿樹を同時に放出して若手選手を積極起用した。
 
これについては各所から批判が挙がっているが、個人的には悪くなかったと思っている。
 
京田陽太はルーキーイヤーの2017年からコンスタントに100試合以上に出場してきたが、2022年は43試合で打率.172、守備率も.968と低迷していた。
 
またキャリアハイがルーキーイヤーの打率.264、OPS.652と成績も頭打ち状態。守備でポカをやるシーンもちょくちょくあり、黄金期にレギュラーを務めた井端弘和には遠く及ばない。
 
それでもチームNo.1ショートであることは間違いなく年齢的にもあと3~4年は動ける。
 
30歳手前で伸びしろもない、ただ相対的な実力はあるので使わざるを得ない。
生え抜きショートとして扱いが難しい時期に差し掛かっていた。
 
 
チーム成績がよければ現状維持でも構わないが、絶賛低迷中の中日はそんな場合ではない。
 
また出番を減らしつつある京田にとっても下手に気を使われるより、言葉は悪いが外様として雑に扱われた方がやりやすい。
実際横浜ではショートのバックアップやたまのスタメン等、適度に出場機会を得ている。
 

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何も動かず先細りを待つのではなく、動いて何かを変える方に舵を切った。結果ぶっ倒れたけど笑

長年の低迷から抜け出すために二遊間をリセットしたのは暴力的ではあったが、不正解とまでは言えない。
 
現に今年ショートに抜擢された村松開人は104試合で打率.280、守備率.990と好成績を残している。
京田陽太が移籍先で居場所を見つけたことを考えても双方にとってよかったのではないか。
 
まあ、京田を放出して獲得したのが砂田毅樹なのも批判される理由だとは思うが。
 
エスピノーザはこのまま無双するかも? DeNAジャクソンはもう一歩、中日の大失速に絶望が止まらないw
 
セカンド田中幹也がいまいち機能せず、代わりに阪神から獲得した板山祐太郎が起用される現状が嘲笑混じりに批判されているが、これはもう仕方ない。
 
30半ばに差し掛かる阿部寿樹と心中するより新戦力の台頭にかけるべきと判断したのだろうし、そのためのドラフトでの二遊間乱獲だったわけで。
二遊間の同時放出は確かに乱暴だったが、改革としてなくはない。
 
何も動かなければ変わらない(先細りしていく)、動けば何かが変わる可能性がある。
動かずに先細りするのを待つより勝負して前のめりに倒れる方を選び、結果ぶっ倒れた笑
 
 
何度も言うが、僕は立浪監督のことを嫌いではない。
 
マネージメント能力はやや物足りなかったが、それ以外のムーブは決して無能ではない。
それこそ監督以外の場所でなら能力を発揮できた? かも?
 
もちろん“ミスタードラゴンズ”の立場では一軍監督以外の選択肢がなかったのも承知している。
 

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