スペンスがブンドゥをKO!! アカン、こりゃぁガチだ。絶対キース・サーマンより上でしょ? さっさとパッキャオ戦やらせてやれ【結果】

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ニューヨークの町
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2016年8月21日(日本時間22日)に米・ニューヨークにあるフォードアンフィシアターで行われたIBF世界ウェルター級挑戦者決定戦。
同級2位のエロール・スペンスJrと6位のレオナルド・ブンドゥの一戦は、スペンスがベテランのブンドゥを終始圧倒する展開。6R2分6秒でKO勝利を収めて無敗をキープした。

前回のクリス・アルジェリ戦に続き、難敵を相手に文句なしの実力を見せつけたスペンスは試合後のインタビューで早期のタイトルマッチ実現を希望する。
だが、IBF王者のケル・ブルックはミドル級統一王者ゲンナジー・ゴロフキンとのサプライズマッチが控えるために年内の実現は難しい状況。

「正気か? ケル・ブルックがゴロフキンに挑戦? しかもミドル級正規のウェイトで?」

今後はIBF王者への繰り上げを待つのか。それとも他団体王者への挑戦に方向転換するのか。若手No.1の実力者エロール・スペンスの動向に注目である。
 
「KO必至? ブルックvsスペンスウェルター級頂上決戦の行方は? パワーとテクニックの最高峰の激突」
 

エロール・スペンスすげえぇぇ!! 実力者レオナルド・ブンドゥに何もさせずに粉砕

ブンドゥを6R壮絶KO!!
エロール・スペンス恐るべし!!

いや、今回もさすがスペンスという試合だった。
前回のアルジェリ戦もよかったが、今回はさらにすばらしかった。
メイウェザーの秘蔵っ子として注目を集め、その実力がベールに包まれていたスペンス。だが、階級トップクラスの実力者であることが改めて証明された試合だったのではないだろうか。

「エロール・スペンスがクリス・アルジェリをまったく問題にせず!! こりゃ本物だ」

対戦相手のレオナルド・ブンドゥは41歳の大ベテランだが、間違いなく実力者である。
頻繁にスイッチを繰り返し、身体を振りながら懐に入って得意の接近戦に持ち込む。スムーズなスイッチと攻防のつなぎや身体の強さに加え、何度跳ね返されても折れないメンタルも兼ね備えている。
タイプが違うので何とも言えないが、ひょっとしたらクリス・アルジェリよりもいい選手なのではないかと思う。

何となくデニス・シャフィコフやヘビー級のアルツール・スピルカと近い選手という感じがするのだが、どうだろうか。もしくはビック・ダルチニャンとか?

「ワイルダーがスピルカを衝撃KOで下して防衛成功!! ヘビー級戦線注目のワイルダーがスピーディな挑戦者に引導を渡す」

そして、その実力者ブンドゥにほぼ何もさせずにKOしてしまうのだから、スペンスの実力は完全にガチである。

絶望感と圧倒的な実力差をじっくりと見せつけるスペンス。いや、冷徹な悪魔だなこりゃ

1〜3Rまではほぼリードの右だけでブンドゥをコントロールし、何度も踏み込むブンドゥに深いダメージと絶望感を植え付ける。

ブンドゥが勝負を賭けてきた4R。
距離を詰めて圧力を強めるブンドゥに対し、スペンスも出力を上げて応戦する。一か八かの勝負に出たブンドゥをパンチの正確性と長さで逆に圧倒し、わずかに残った希望を根こそぎ奪いとる。

「恐れ入りましたカネロ。リアム・スミスにあんな勝ち方するか」

6R。
顔面がはれ上がり意識が上に集中したブンドゥ。これを見たスペンスが今度はコンビネーションにボディを織り交ぜる。

ボディストレートが再三突き刺さり、ブンドゥがロープにもたれかかるように後退する。
絶望的な状況ながら、再びリードジャブからリスタートを試みるが、またしてもスペンスの右を回避できずに距離をとられてしまう。

ボディにも顔面にもたっぷりとダメージを蓄積させ、それでも必死に前に出るブンドゥ。

だが、冷静に仕事を遂行するスペンスにメンタルの揺れはまったく見られない。
これまで通り淡々と右を突き上げ、ボディを効かせる。
 
「ポーターvsベルト感想。体力腕力万歳ポーターがベルトを突進力と腕ぶん回しでKOする」
 
いやすごい。
ブンドゥがサウスポースタイルに構えたときは前手の右を中心に、オーソドックスにスイッチした瞬間に左のストレートやアッパー中心の攻めに切り替える。
要は相手の構えと対角線上の腕で勝負する作戦だが、あれだけ頻繁にスイッチを繰り返す相手にあそこまで瞬間的に対応できるものなのか。

そして、ラストは相手がオーソドックスに構えた瞬間の左のアッパーである。
ブンドゥにこれ以上力が残っていないと判断して距離を詰め、左右のストレートを見せておいてからの左アッパー。ブンドゥが防御の瞬間に頭を下げるタイミングを読み、死角から叩き込む。
さらに勝負を決めた最後のダウンは左右のフックからのアッパー、そしてとどめの右フック一閃。

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これはもはや威力どうこうの話ではない。あれだけダメージを蓄積させた状況で、見えない角度から飛んでくるアッパーをモロにもらってしまえば立っていられるはずがない。

仰向けにリングに横たわり、言うことを効かない身体を必死に起こそうとするブンドゥ。その姿から絶望感が色濃く立ちこめる。

え〜ワタクシ、大変エグいものを目撃してしまいました。
エロール・スペンスさんは冷徹な悪魔のようなボクサーです。

ブンドゥは本当によかった。やれることをすべてやり、どうにかスペンスに一矢報いようとしていた

実際、今回のブンドゥは本当にがんばったと思う。
サウスポーが封じられればオーソドックス。
右のリードが通用しないとわかれば、いきなりの左で飛び込む。

身体を振り、手を振り、多くのフェイントを織り交ぜながら何とかスペンスをかく乱しようという意思は随所に感じられた。
さらにパンチスピードの差をシフトウェイトでカバーし、至近距離で押し込もうとする努力。

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だが、そのたびにスペンスの右で流れを寸断され、オーソドックスに切り替えた瞬間に長い足で進路をふさがれる。再びスイッチして踏み込んだらまた右。顔を跳ね上げられ、足が揃ったところで左をモロに被弾するという繰り返しである。

自分にできることをやり尽し、すべての局面でスペンスに上をいかれた。まさしくそういう試合だったのではないだろうか。
 
「“スウィフト”ガルシアvs“ワンタイム”サーマン予想!! 興味ないけど展望を。ガルシアの鬼フックとサーマンの高速コンビネーション」
 
おつかれブンドゥ。
君は勇敢だった。

冗談抜きで、マジでよくがんばったと思う。
恐らくこの選手は相手を選べば王者になれるだけの実力はある。ただ、今回は残念ながら相手が悪すぎた。またチャンスを待って、どこかで再起してもらいたいものである。

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スペンスの次戦? パッキャオ戦でしょどう考えても

実力者のレオナルド・ブンドゥに快勝したエロール・スペンスJrだが、今後の展望はどうなるのだろうか。一応IBFの挑戦者決定戦ということだったので、普通にいけばケル・ブルックとのタイトルマッチなのだが。

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ただご存知の通り、ケル・ブルックはゴロフキンとの無謀な勝負を控えている状況である。また、たとえ負けたとしてもウェルター級に戻ってくる保障もない。
となると、決定戦に勝利したスペンスが自動的に繰り上げ王者になるのだろうか。
 
「スペンス圧勝!! ケル・ブルックを一方的にコントロールしてウェルター級最強対決に勝利」
 
いろいろなしがらみ抜きで個人的な意見を言うのであれば、僕はエロール・スペンスvsパッキャオ戦が観てみたい。タイトルマッチ云々は関係なしに、今回のブンドゥ戦を観るかぎりこの両者の試合はおもしろくなるのではないだろうか。

「英雄の帰還。生贄の名はジェシー・バルガス。パッキャオは復帰戦を盛大に飾れるか?」

問答無用の圧勝を飾ったスペンスではあるが、たびたびブンドゥの前進に押し込まれるシーンが見られたことも確かである。
そう考えると、この選手はもしかしたらフィジカル的な部分で脆さがあるのかもしれない。

「パッキャオがブラッドリーに完全勝利!! ラバーマッチを制し有終の美を飾る」

そして、パッキャオの突進力やスピード、手数は今回のブンドゥをはるかに上回る。あの激しい出入りとプレッシャーにスペンスは対応できるのだろうか。
逆にブラッドリー戦で最高の仕上がりを見せたパッキャオがスペンスの快進撃にストップをかけるのか。
妄想すればするほど楽しみで仕方がない。

復帰戦の最有力候補はジェシー・バルガスと言われているが、その試合のあとでも構わないのでぜひとも実現してもらいたい試合である。

「ジェシー・バルガスがサダム・アリをTKOで下して勝利!! 激戦を制したバルガスが2階級制覇達成!!」

とりあえず、一つ言えるのはエロール・スペンスの実力は確実にキース・サーマンより上だということ。

「サーマン←才能だけでやってる人がポーターに辛勝!! ノンストップのハイスピードバトル!!」

IBFが宙ぶらりんなのであれば、思いきってWBA狙いに切り替えるのも一つの手ではないかと思う。
そう考えると、焦ってタイトルマッチに進むよりも、意外と無冠の方が小回りが利くのかもしれない。ぜひとも人材難のウェルター級の台風の目になってもらいたい。

「パッキャオが復帰戦に快勝!! バルガスに格の違いを見せつけての判定勝利。次戦? やっぱりアイツしか考えられない」

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